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| director = [[ファレリー兄弟|ピーター・ファレリー]]<br />[[グリフィン・ダン]]<br />[[ブレット・ラトナー]]<br />{{仮リンク|スティーヴン・ブリル (脚本家)|label=スティーヴン・ブリル|en|Steven Brill (scriptwriter)}}<br />[[ファレザベス・バンクス]]<br />[[ジェムズ・ガン (映画製作者)兄弟|ジェピータムズガンファレリー]]<br />[[ウィル・グラハム]]<br />[[{{仮リンク|スティーヴ・カー]]|en|Steve Carr}}<br />[[グリフィン・ダン]]<br />[[ジェームズ・ダフィ]]<br />[[ジョナサン・ヴァン・タルケン]]<br />[[エリザベス・バンクス]]<br />[[パトリック・フォーシュベリ]]<br />[[ブレット・ラトナー]]<br />[[ラスティ・カンデッフ]]<br />[[ライアン・カヴァノー]]<br />[[ジェームズ・ガン (映画製作者)|ジェームズ・ガン]]<br />[[ボブ・オデンカーク]]<br />[[スティーヴ・ベーカー]]<br />[[デーモン・エスコット]]
| producer = {{仮リンク|チャールズ・B・ウェスラー|en|Charles B. Wessler}}<br />[[ジョン・ペノッティ]]<br />[[ファレリー兄弟|ピーター・ファレリー]]<br />[[ライアン・カヴァノー]]<br />ジョン・ペノッティ
| writer = {{仮[[スティーヴ・ベーカー]]<br />[[ンク|ロッキー・ブリソ|en|Rocky Russo}}ト]]<br />{{仮リンク|ジェレミ[[ウィル・カラフ]]<br />[[トビアスカールコ|en|Jeremy]]<br Sosenko}}/>[[ジェイコブ・フライシャー]]<br />[[パトリック・フォーシュベット]]<br /> [[ウィル・グラハム]] <br />[[ジャックェームズクコダガン (映画製作者)|ジェームズ・ガン]] <br />[[マシュクロポーテノルストレム]] <br />[[ジョナサンャックヴァン・タルケンクコダ]] <br />[[ウィルボブオデンカーラフ]] <br />[[ビル・オマザベス・シャピロ]] <br />[[パトリック・フォーシュベリー・ポーテノイ]]<br />{{仮リンク|グレッグ・プリティキン|en|Greg Pritikin}}<br />[[ウ{{仮リンク|ロッキー・ルッソ|en|Rocky Russo}}<br />{{仮リンク|オッレ・サッリ]]|en|Olle Sarri}}<br />[[ジェイコブエリザベスフライシャピロ]] <br />[[グ{{仮リンク|ジェッグミープリティキソセ]]コ|en|Jeremy Sosenko}}<br />[[ジェームズョナサンヴァ・タルケン]]<br (映画製作者)|/>[[ェームズョナスウィッテマーク]]
| starring = [[エリザベス・バンクス]]<br />[[クリステン・ベル]]<br />[[ハル・ベリー]]<br />[[レスリー・ビブ]]<br />[[ケイト・ボスワース]]<br />[[ジェラルド・バトラー]]<br />[[キーラン・カルキン]]<br />[[ジョシュ・デュアメル]]<br />[[アンナ・ファリス]]<br />[[リチャード・ギア]]<br />[[テレンス・ハワード]]<br />[[ヒュー・ジャックマン]]<br />[[グレッグ・キニア]]<br />[[ジョニー・ノックスヴィル]]<br />[[ジャスティン・ロング]]<br />[[セス・マクファーレン]]<br />[[クリストファー・ミンツ=プラッセ]]<br />[[クロエ・グレース・モレッツ]]<br />[[クリス・プラット]]<br />[[リーヴ・シュレイバー]]<br />[[ショーン・ウィリアム・スコット]]<br />[[エマ・ストーン]]<br />[[ジェイソン・サダイキス]]<br />[[ユマ・サーマン]]<br />[[ナオミ・ワッツ]]<br />[[ジェレミー・アレン・ホワイト]]<br />[[ケイト・ウィンスレット]]
| narrator = {{仮リンク|エリック・スチュアート|en|Eric Stuart}}<br />フィル・クロウリー
| music = [[クリストフ・ベック]]<br />デヴィッド・J・ホッジ<br />レオ・バイレンバーグ<br />[[タイラー・ベイツ]]<br />ウィリアム・グッドラム
| cinematography = フランク・G・デマルコ<br />{{仮リンク|スティーヴ・ゲイナー|en|Steve Gainer}}<br />[[マシュー・F・レオネッティ]]<br />[[ダリン・オカダ]]<br />ウィリアム・レクサー<br />マシアス・ラド<br />エリック・シェーバース<br />[[ニュートン・トーマス・サイジェル]]<br />{{仮リンク|ティム・サーステッド|en|Tim Suhrstedt}}
| editing = Debra Chiateデブラ・チアテ<br />Patrick パトリック・J. Don Vito・ドン・ヴィト<br />Suzy Elmigerスージー・エルミガー<br />[[マーク・ヘルフリッチ]]<br />Craig Herringクレイグ・ヘリング<br />Myron Kersteinカイロン・カースタイン<br />Jonathan van Tullekenジョナサン・ヴァン・タルケン<br />Joe Randall-Cutlerジョン・ランドール=カトラー<br />Sam Seigサム・セイグ<br />{{仮リンク|カーラ・シルヴァーマン|en|Cara Silverman}}<br />Sandy Solowitzサンディ・ソロウィッツ<br />Håkan Wärnホーカン・ワーン<br />{{仮リンク|ポール・ザッカー|en|Paul Zucker}}
| production design = Toby Corbettトビー・コルベット<br />Jade Healyジェイド・ヒーリー<br />Nolan Hooperノーラン・フーパー<br />Robb Wilson Kingロッブ・ウィルソン・キング<br />Dina Liptonディナ・リプトン<br />Happy Masseeハッピー・マッシー<br />Arlan Jay Vetterアーラン・ジェイ・ヴェッター<br />Inbal Weinbergインバル・ワインバーグ
| casting = ケリー・バーデン<br />ポール・シュニー
| music supervision = ハッピー・ウォルターズ<br />ボブ・ボーウェン
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『'''ムービー43'''』(ムービーフォーティスリー、''Movie 43'')は、[[2013年の映画|2013年]]に[[アメリカ合衆国の映画|アメリカ合衆国]]で公開された[[インデペンデンス]]系制作の[[コメディ映画|コメディ]]・[[アンソロジー映画]]。[[ファレリー兄弟|ピーター・ファレリー]]が共同監督と製作を担当し、{{仮リンク|ロッキー・ルッソ|en|Rocky Russo}}や{{仮リンク|ジェレミー・ソセンコ|en|Jeremy Sosenko}}らが脚本を担当した。
 
本作は1614篇の異なる物語によって構成され、異なる監督がそれぞれのスケッチのメガホンをとっている。本作でメガホンをとった監督は、[[エリザベス・バンクス]]、{{仮リンク|スティーヴン・ブリル (脚本家)|label=スティーヴン・ブリル|en|Steven Brill (scriptwriter)}}、[[スティーヴ・カー]]、[[ラスティ・カンディーフ]]、[[ジェームズ・デュフィ]]、[[グリフィン・ダン]]、[[パトリック・フォースバーグシュベリ]]、[[ジェームズ・ガン (映画製作者)|ジェームズ・ガン]]、[[ボブ・オデンカーク]]、[[ブレット・ラトナー]]、[[ウィル・グラハム]][[ジョナサン・ヴァン・トゥルケン]]である。本作には、[[ハル・ベリー]]、[[ジェラルド・バトラー]]、[[アンナ・ファリス]]、[[ヒュー・ジャックマン]]、[[ジョニー・ノックスヴィル]]、[[クリストファー・ミンツ=プラッセ]]、[[ショーン・ウィリアム・スコット]]、[[エマ・ストーン]], [[クリステン・ベル]]、[[ケイト・ウィンスレット]]などといった多数のスター俳優が出演している。
 
本作の脚本はほとんどのスタジオによってあからさまに拒絶されたため(最終的に[[レラティビティ・メディア]]が600万ドルで製作権を取得した)、完成までに丸10年の期間を要した。キャスティングもプロデューサーに対する挑戦とでも呼ぶべきもので、多数のスター俳優が出演していることから撮影には数年を要した。俳優の中には[[ジョージ・クルーニー]]のようにすぐに役から降り出演を拒否した者もいたほか、[[リチャード・ギア]]のようにプロジェクトから立ち去ろうとした者もいた。
 
[[2013年]][[1月25日]]に[[アメリカ合衆国]]で公開されると、『ムービー43』は批評家によって広く酷評された。『[[シカゴ・サンタイムズ]]』の[[リチャード・ローパー]]は本作を「『[[市民ケーン]]』をひどくしたもの」と呼んだ<ref name="sun-times">{{cite web |last= Roeper |first= Richard |title= There's awful and THEN there's 'Movie 43' |url= http://www.suntimes.com/entertainment/17804431-421/theres-awful-and-then-theres-movie-43.html |publisher= ''Chicago Sun-Times'' |accessdate= 26 January 2013 |date= 25 January 2013 |archiveurl= https://web.archive.org/web/20140214142846/http://www.suntimes.com/entertainment/17804431-421/theres-awful-and-then-theres-movie-43.html |archivedate= 2014年2月14日 }}</ref>。
 
[[日本]]では[[2013年]][[8月10日]]に[[映画のレイティングシステム|R-15指定]]で公開され、[[2014年]][[1月10日]]に[[DVD]]・[[Blu-ray Disc|Blu-ray]]ソフトが発売された。
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*脚本:{{仮リンク|ロッキー・ルッソ|en|Rocky Russo}}、{{仮リンク|ジェレミー・ソセンコ|en|Jeremy Sosenko}}、リッキー・ブリット
 
本作は14篇の[[スキット|スケッチ]]によって構成されている。それらのスケッチを一本にまとめる役割を果たしているのが「''The Pitch''」と題された[[セグメント]]で包括されたスケッチによって構成されてあり、このセグメントはわば本作の[[狂言回し|狂言廻し]]に該当する。
 
狂気じみた映画脚本家{{仮リンク|チャーリー・ウェスラー|en|Charles B. Wessler}}([[デニス・クエイド]])は、自らの執筆した脚本を映画会社幹部のグリフィン・シュレーダー([[グレッグ・キニア]])に売り出そ込も(Pitch)(pitch)としていた。シュレーダーがウェスラーの奇想天外なアイデア脚本を購入することを拒否すると、ウェスラーは逆上して銃を取り出し、脚本を購入するよう脅迫する。やむなくシュレーダーはマネージャーのボブ・モン([[コモン]])のもとへ相談に行くが、モン恩着せがましく屈辱的な態度でシュレーダーを追い返す。モンの態度に激昂したシュレーダーは、赤字を出してモンを困らせるため、ウェスラーの劣悪な脚本を映画化して『[[ハワード・ザ・ダック]]』以来の「大作映画」を作ることでウェスラーと合を決意する。
 
シュレーダーがどのように映画を作ろうかと事務所で思案していると、悩み一つなさそうな表情で外を歩いているモンの姿が事務所の窓から見えた。怒りを高まらせたシュレーダーはモンをウェスラーの銃で脅しながらモンを駐車場に向かわせ、「もし映画を作らないなら、警備員([[ウィル・サッソー]])の[[陰茎|ペニス]]をしゃぶらせてからお前を殺すぞ!」と脅迫する。この様子を傍で見ていたウェスラーは逆に狼狽してしまい、別のストーリー物語のアイデアを提示することでシュレーダーを落ち着かせようとする。シュレーダーが隙を見せたところでモンは自らの銃を取り出し、シュレーダーを撃ち殺すが、なぜか身体から血がなかなか身体から出てこない。そう、このセグメントはフィクションとして撮影されているドラマであったのだ。
 
=== ''The Thread'' ===
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*脚本:ビル・オマリー、ロッキー・ルッソ、ジェレミー・ソセンコ
 
独身キャリアウーマンのベス([[ケイト・ウィンスレット]])は、友人の紹介を受け、「なぜか結婚しない[[セレブリティ]]」として名を馳せていたデーヴィス([[ヒュー・ジャックマン]])と[[ブラインドデート]]へ出かける。
 
レストランに到着してデーヴィスがスカーフを取った際、ベスはデーヴィスの首から一対の[[睾丸]]がぶら下がっているのを見て衝撃を受ける。その上、自分以外の者はみなデーヴィスの首からぶら下がっている睾丸に驚かず、デーヴィス本人も身体的異常を認めようとしないことから、ベスは自分がおかしいのではないかと混乱し始める。やがて2人の席へデーヴィスの友人夫妻([[ロイ・ジェンキンス (俳優)|ロイ・ジェンキンス]]、[[ケイティ・フィナーラン]])が訪れ、2人のツーショット写真を撮ろうと言い出す。ベスはデーヴィスと顔を近づけなければならない羽目になり、首からぶら下がったデーヴィスの睾丸と接触させられるのであった。
 
===自宅学習(Homeschooled)(''Homeschooled'')===
* 監督:ウィル・グラハム
* 脚本:ウィル・グラハム、ジャック・クコダ
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最近この町に引っ越してきたショーン([[アレックス・クランマー]])とクレア([[ジュリー・アン・エメリー]])の夫妻は、隣に住むロバート([[リーヴ・シュレイバー]])とサマンサ([[ナオミ・ワッツ]])の夫妻と一緒にお茶を飲んでいた。ロバートとサマンサには10代の息子ケヴィン([[ジェレミー・アレン・ホワイト]])がいる。ケヴィンは高校には通わず、家庭で学習を行う「自宅学習」を両親から受けていた。ショーンとクレアは自宅学習に興味津々であったが、ロバートとサマンサが、しごき、いじめ、拘留といった、実際の高校でありそうな出来事をそのまま家庭で行っていることを知ってドン引きする。
 
しかもロバートとサマンサの説明によると、ケヴィンのために自宅で「ハイスクールパーティー」を開き、サマンサ高校のガールフレンド役になってケヴィンのファーストキスのシミュレーションをしているという。自宅学習の実態に驚愕するショーンとクレアであったが、今からガールフレンドと一緒に外出するというケヴィンの様子を見て一安心する。礼儀正しく健全に育っているように見えたからだ。しかしそこでケヴィンがみなに紹介したガールフレンドとは、実在する人間ではなく、サマンサの顔写真が貼り付けられた一本のモップであった。
 
===プープ・オン・ミー!(''The Proposition'')===
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*脚本:ロッキー・ルッソ、ジェレミー・ソセンコ
 
ジュリー([[アンナ・ファリス]])とダグ([[クリス・プラット]])は1年ほど交際してきたカップルである。ちょうどダグがジュリーにプロポーズしようとした時、ダグはジリーから「自分は[[スカトロ|糞便愛好]]の趣味があるのでベッドルームで脱糞してほしい」と頼まれる。
 
ダグの親友のラリー([[J・B・スムーヴ]])らに促され、ダグはセックスの前に大量のサンドイッチを頬張り、[[下剤]]を丸ごと一瓶まるごと飲み込む。今にも脱糞しそうになるダグであったが、ジュリーから「楽しみはまだとっておきたい」と[[前戯]]を望まれて困惑苦悶する。どうにも我慢がならなくなったダグは「早くクソをさせてくれ!」と叫ぶが、ジュリーにとって糞便は「クソ」などという汚い言葉で表現されるべきものではなかった。ジュリーはダグが「クソ」という汚い単語を使用したことにショックを受け、家から飛び出しまういく。ダグはジュリーを追いかけるも自動車にはねられ、その衝撃でそこらじゅうに脱糞してしまう。
 
ダグが自動車にはねられる物音を聞いたジュリーは慌ててダグのもとへ立ち戻り、路上で倒れているダグを抱きかかえながら謝罪する。さらに、路上にばら撒かれている糞便の量と美しさに感激し、ジュリーはダグからのプロポーズを受け入れる(エンドクレジットで「ジュリー」と「ダグ」の役名はロッキー・ルッソ、ジェレミー・ソセンコ、スティーヴ・カー、ピーター・ファレル、チャールズ・B・ウェスラーによって誤って「ヴァネッサ」と「ジェイソン」とクレジットされている)。
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*脚本:マシュー・アレック・ポーテノイ
 
ニール([[キーラン・カルキン]])は地方の[[スーパーマーケット]]の従業員であり、今日は夜間のシフトで働いている。いつものようにレジ業務を行っていると、元カノのヴェロニカ([[エマ・ストーン]])がニールのレジへやって来る。2人は過去のこと出来事きっかけ理由に口喧嘩を始めるが、それはたちまち性的な議論、さらには性的な行為へと及んでいく。
 
2人は気付いていなかったが、実はニールの[[インターカム]][[マイクロフォン]]はその言動のすべてをはっきりと店中に流しており、店内の年配者や浮浪者にも2人の言動は丸聞こえだった。ヴェロニカが涙とともに店を立ち去ると、事情を知っている客たちはニールに「彼女を追いかけろ!」と促し、ニールが不在の間はシフトの穴を埋めるのであった。
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*脚本:ウィル・カーラフ
 
[[ディック・グレイソン|ロビン]]([[ジャスティン・ロング]])が[[ゴッサム・シティ]]のお見合いパーティーに参加していたところ、乱入してきた[[バットマン]]([[ジェイソン・サダイキス]])から「爆弾がこの建物に仕掛けられているらしい」と告げられる。しかしバットマンは爆弾を探そうとはせず、ロビンが女性と会話しようとするのを邪魔するばかり。例えば、[[スーパーマン]]が[[ロイス・レーン]]([[ユマ・サーマン]])が[[スーパーマン]]から[[ストーカーになっ|ストーキング]]されていること(「昨夜も窓の外でスーパーマンが私のことを見ながらマスターベーションをしていたわ。射精の勢いで窓ガラスを割られたのよ!」)を知ると、バットマンはスーパーマンに電話をかけ、「ロビンがお前の女とデートしているぞ!」と告げ口する。また、ロビンと[[スーパーガール (スーパーマン)|スーパーガール]]([[クリステン・ベル]])が会話を始めようとした際には、机の下にもぐり込み、スーパーガールのスカートの中を覗き込んで陰毛の様子を実況する。
 
その頃、既婚者であるにもかかわらず同じお見合いパーティー会場にいた[[ペンギン (バットマン)|ペンギン]]([[ジョン・ホッジマン]])がスーパーガールを爆弾で爆発させようとしていた。ペンギンの悪行を目の当たりにしたロビンはスーパーガールを救い出し、スーパーガールは命の恩人であるロビンにお礼のキスをする。バットマンは「もっとディープなキスをしろ! 自分の舌を相手の口の中に入れて、相手の舌を自分の口の中に引き寄せろ!」とロビンを煽るが、実はこのスーパーガールは女性にあらず、[[リドラー]]([[ウィル・カーラフ]])の変装した姿であった。
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ある会社の役員会議で新製品のトラブルが議論されている。どうやらその製品([[キャシー・クリフテン]])を使用することにより、青少年が指やペニスを細切れにしてしまう事故が起きているらしいのだ。その製品は「iBabe(アイ・ベイブ)」という名前の[[MP3]]プレイヤーであるが、形状や質感は[[ダッチワイフ|実物大の全裸の女性]]である。
 
なぜそのような事故が起きるのかを理解できない社長([[リチャード・ギア]])は、社員たち([[ケイト・ボスワース]]、[[アーシフ・マンドヴィ]]、{{仮リンク|[[ジャック・マクブレイヤー|en|Jack McBrayer}}]])に原因を確認する。すると、「iBabe」は高性能のCPUを下腹部にあたる部分に内蔵しているため、熱を冷却するための強力なファンを性器にあたる部分に設置していることが分かった。さらに、10代の男子が「iBabe」を音楽プレーヤーとして使わず、誤った使い方をしていることが事故のあらましであることも分かってきた。性欲が盛んな10代の男子はセックスしようとしてペニスをちょん切り、ペッティングをしようとして指を細切れにしてしまうのだ。
 
会議で防止策が検討される中、新しいバージョンの新製品([[シェリーナ・モンテニクス・スコット]])が会議室に入ってくる。ボスは新製品の肌の色を見て喜ぶが、操作をしている最中に危うく指を切断しかける。社長自身も製品の危険性を肌で知し、役員たちは新しいコマーシャルを通じて製品の危険性を強調することで合意した。「iBabe」の新しいキャッチコピーは「ファックしてはいけない挿入禁止」である。
 
===初潮騒動(''Middleschool Date'')===
130行目:
*脚本:エリザベス・ライト・シャピロ
 
ある日の放課後、ネイサン([[ジミー・ベネット]])とアマンダ([[クロエ・グレース・モレッツ]])は放課後にネイサンの家でテレビを見ていた。今日は2人にとって中学生になって最初のデートである。
 
2人がキスをしようとした時、ネイサンの兄マイキー([[クリストファー・ミンツ=プラッセ]])がリビングルームにやってきて2人をからかう。その時、アマンダは自分の白いズボンが汚れるのを見て「[[月経|女の兆し]]」に気付き、それを隠そうとする。しかしマイキーはアマンダのズボンに血が付いているの見つけて「生理だ!」と大声で叫び出し、ネイサンもパニックを起こして[[緊急通報用電話番号|911]]に通報してしまう。アマンダが自分の初潮を騒がれていることを恥ずかしく思う中、帰宅したネイサンの父([[パトリック・ワーバートン]])と、アマンダを迎えにきたアマンダの父([[マット・ウォルシュ (コメディアン)|マット・ウォルシュ]])までもがその場を混乱へと陥れ、アマンダの心情を置き去りにして騒ぎを大きくする。
 
===''Tampax''===
146行目:
ピート([[ジョニー・ノックスヴィル]])はルームメイトのブライアン([[ショーン・ウィリアム・スコット]])の誕生日プレゼントとして[[レプラコーン]]([[ジェラルド・バトラー]])を捕まえた。2人はレプラコーンを地下室に括り付けたのち、金貨を渡すよう要求する。伝説によれば、レプラコーンを上手く捕らえた者は金貨がもらえることになっているからである。2人の鼻持ちならない態度に激怒したレプラコーンは汚い言葉を使い、兄弟が自分を助けに来てお前らを殺すだろうと脅した。
 
脅迫通りにレプラコーンの兄弟がブライアンとピートのもとを訪れ、2人は怪我を負うものの、最終的にはレプラコーンの兄弟を倒すことに成功する。レプラコーンの兄弟の遺体はどちらも軽少だったため、自宅の裏のごみ箱に捨てることができた。しかし、ピートブライアンへの誕生日プレゼントはこれだけでは終わらない。ピートは金貨のためにを渡せば[[フェラチオ]]をしてくれる[[妖精]]([[エスティ・ギンズバーグ]])も捕まえていたのだ。
 
===フィーリング・カップル/下衆でドン!(''Truth or Dare'')===
152行目:
*脚本:グレッグ・プリティキン
 
出会い系サイトで知り合ったドナルド([[スティーヴン・マーチャント]])とエミリー([[ハル・ベリー]])は[[メキシコ料理]]のレストランで[[ブラインドデート]]をしていた。典型的な最初のデートに飽きたエミリーは「真実か挑戦か(truth or dare)」のゲームをしようと提案する。エミリーは「挑戦」を選択したドナルドに屈強身体の大きな男の尻をつかむよう要求し、ドナルドは尻をつかまれたことに気付いた男から殴られてしまう。今度はエミリーが「挑戦」を選択したため、ドナルドは先ほどの仕返しとして、目の見えない少年のバースデーケーキのろうそくを少年よりも先に消すよう要求する。
 
かくして2人は自らの「挑戦」を競い合うようになり、ゲームの中身は急速にエスカレートしていく。「挑戦」の内容は下品な刺青を入れたり、整形外科手術を施したりと、「挑戦」の内容は次第に過激で大がかりなものになっていくが、ゲームが進むと同時に2人の間には奇妙な連帯感も芽生え始めていた。
 
===ブラック・バスケットボール(''Victory's Glory'')===
162行目:
[[1964年公民権法|公民権法]]が制定される以前の[[1959年]]、[[バスケットボール]]チームのコーチであるジャクソン([[テレンス・ハワード]])は選手たちに檄を飛ばしていた。白人ばかりで構成されるチームとの初めての対戦を前に、黒人の選手たちは尻込みしていたのだ。
 
相手が白人チームであるというだけで弱気になる選手たちに対し、コーチは「何を怖がっているんだ? お前らは黒人で、これから行われるのは[[アイスホッケー]]の試合ではなくバスケットボールの試合なんだぞ!」と語り、黒人として生まれた時点でバスケットボールの試合に勝利する可能性が高いことを告げる。自信を取り戻すことができた選手たちは意気軒昂と試合に臨み、圧倒的な身長差を活かして試合を優位に進めていく。
 
===Ned ネッド(''Beezel'')===
169行目:
作中でクレジットされ、エンディングクレジットの直前に独立して挿入されるテレビ番組風のスケッチである。
 
アミー([[エリザベス・バンクス]])はボーイフレンドのアンソン([[ジョシュ・デュアメル]])が飼っているオス猫、ビーゼル(アニメーション)のことを怪訝に思っていた。恋人同士でアミーとアンソンがキスしようとする際に邪魔をしてくるなど、どうも2人の関係に割り込んでこようとするのだ。しかしアンソンはビーゼルを純真なペットとみなし、アンソンミーの心配を「ボーイフレンドのペットに焼きもちを焼くなよ」と笑い飛ばす。
 
ある日、アミーはビーゼルがアンソンの水着姿の写真をオカズにして[[マスターベーション]]に励んでいるのを目撃する。秘密の行為を覗かれたことに激怒したビーゼルはアミーを暴力的に追いかけ回し、大量の尿をかけてびしょ濡れにする。アンソンはまだビーゼルのことを純真なペットだと思っていたが、「君がそこまで怖がるならビーゼルを里子に出そう」と自ら快く提案してくれたする。その夜、ビーゼルはクローゼットの中から涙ながらに2人のセックスを見ていた(一方で、[[テディベア]]はヘアブラシを使った[[ペッティング]]による[[自慰]]に満足していた)。
 
翌日、ビーゼルが家を去る時が来たが、ビーゼルの姿がどこにも見当たらない。アミーは捜索のビーゼルを探すために家を外へ出るが、待ち構えていたビーゼルが運転するトラックに轢かれてしまう。さらにビーゼルはショットガンでアミーを射殺しようとするが、人間はそのまま猫に殺されるような存在ではない。アミーは近くに落ちていたシャベルでビーゼルを何度も殴打していく。ところがその光景を隣家でパーティーを開く子どもたちに目撃され、意味なく動物を虐待する異常者だと勘違いされてしまう。運悪くアンソンもその場にやってきて、自らのペットを殴打するアミーに怒りと失望の眼差しを送る。やがて正義感の暴徒と化した子どもたちはプラスチックのフォークでアミーを刺殺し、アンソンとビーゼルは仲が良すぎる飼い主とペットの関係に戻っていった。
 
===娘をみつけて(''Find Our Daughter'')===
180行目:
「娘をみつけて」は劇場公開時に削除されたスケッチであり、[[DVD]]・[[Blu-ray Disc|Blu-ray]]版に特典映像として収録されている。
 
スージー([[ジョダナ・テイラー]])が行方不明になったため、母モード([[ジュリアン・ムーア]])と父ジョージ([[トニー・シャルーブ]])は私立探偵([[ボブ・オデンカーク]])の力を借りてスージーを捜索する。
 
==出演者==
205行目:
* グリフィン・シュレーダー - [[グレッグ・キニア]]
* ボブ・モン - [[コモン]]
* ジェイ - [[{{仮リンク|チャーリー・サクソン]]|en|Charlie Saxton}}
* ジェリー - [[{{仮リンク|ウィル・サッソー]]|en|Will Sasso}}
* ダニータ - オデッサ・レー
* [[セス・マクファーレン]] - 本人
226行目:
* ベス - [[ケイト・ウィンスレット]]
* レイ - ロイ・ジェンキンス
* ウェイターのレイ - [[ロッキー・ルッソ]]
* アンナ - アンナ・マディガン
* パメラ - [[{{仮リンク|ジュリー・クレール]]|en|Julie Claire}}
* アンジー - {{仮リンク|カティ・フィナーラン|en|Katie Finneran}}
 
;自宅学習
* ケヴィン・ミラー - {{仮リンク|ジェレミー・アレン・ホワイト|en|Jeremy Allen White}}
* ショーン - アレックス・クラマー
* クレア - [[ジュリー・アン・エメリー]]
* サマンサ・ミラー - [[ナオミ・ワッツ]]
* ロバート・ミラー - [[リーヴ・シュレイバー]]
* ケヴィサマ・ミラー - [[ジェレナオー・アレンイトッツ]]
* ショーン - アレックス・クラマー
* クレア - [[{{仮リンク|ジュリー・アン・エメリー]]|en|Julie Ann Emery}}
 
;プープ・オン・ミー
242行目:
* ダグ - [[クリス・プラット]]
* ラリー - {{仮リンク|J・B・スムーヴ|en|J. B. Smoove}}
* ビル - [[{{仮リンク|ジャラッド・ポール]]|en|Jarrad Paul}}
* クリスティーン - マライア・アーセ
* 友人 - アーロン・ラプラント
250行目:
* ヴェロニカ - [[エマ・ストーン]]
* 老人 - {{仮リンク|アーサー・フレンチ|en|Arthur French (actor)}}
* 老人 - ブルック・デーヴィ
* 老人 - ジョシュ・シューマン
 
;合コン・アベンジャーズ
* ロビン - [[ジャスティン・ロング]]
* 女性 - [[カトリーナ・ボーデン]]
* バットマン - [[ジェイソン・サダイキス]]
* ロイス・レーン - [[ユマ・サーマン]]
* スーパーマン - [[ボビー・カナヴェール]]
* スーパーガール - [[クリスティン・ベル]]
* ペンギン - [[{{仮リンク|ジョン・ホッジマン]]|en|John Hodgman}}
* ワンダーウーマン - [[レスリー・ビブ]]
* リドラー - ウィル・カラフ
* 女性ステイシー - [[{{仮リンク|カトリーナ・ボーデン]]|en|Katrina Bowden}}
 
;iBabe
* iBabe #1 - キャシー・クリフテン
* iBabe #2 - シェリーナ・モンテニクス・スコット
* 少年 - ザック・ラスリー
* 社長 - [[リチャード・ギア]]
* アーレン - [[ケイト・ボスワース]]
274 ⟶ 271行目:
* 女性 - ダービー・リン・トッテン
* チャッピー - マーク・アンブロシー
* iBabe #1 - キャシー・クリフテン
* iBabe #2 - シェリーナ・モンテニクス・スコット
* 少年 - ザック・ラスリー
 
;初潮騒動
* ネイサン - [[ジミー・ベネット]]
* アマンダ - [[クロエ・グレース・モレッツ]]
* マイキー - [[クリストファー・ミンツ=プラッセ]]
* アマンダ - [[クロエ・グレース・モレッツ]]
* ネイサン - [[ジミー・ベネット]]
* ネイサンとマイキーの父 - [[パトリック・ワーバートン]]
* アマンダの父 - [[マット・ウォルシュ (コメディアン)|マット・ウォルシュ]]
 
;アダルトこびとづかん〜妖精捕獲作戦
* レプイアコー #1・2 - [[ショーンジェラルドウィリアム・スコッラー]]
* ピート - [[ジョニー・ノックスヴィル]]
* レプコーイア #1 - [[ジェラルドショーンウィリアム・スコッラー]]
* レプラコーン #2 - ジェラルド・バトラー
* 妖精 - [[エスティ・ギンズバーグ]]
 
;フィーリング・カップル/下衆でドン!
* エミリー - [[ハル・ベリー]]
* ドナルド - [[{{仮リンク|スティーヴン・マーチャント]]|en|Stephen Merchant}}
* 大きな男 - [[{{仮リンク|セイド・バドレヤ]]|en|Sayed Badreya}}
* [[ニコール・ ポリッツィ]] - 本人
* 目撃者 - カリル・ウエスト
304 ⟶ 303行目:
* ジャクソン・コーチ - [[テレンス・ハワード]]
* アンソニー - アーロン・ジェニングス
* ワレース - [[コーレイリー・ブリューワー]]
* モーズィズ - [[ジャレッド・ダドリー|ジャレッド・デュレー]]
* ビショップ - {{仮リンク|ラリー・サンダース<!-- 曖昧さ回避ページ -->|en|Larry Sanders (basketball)|FIXME=1}}
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* エイミー - [[エリザベス・バンクス]]
* アンソン - [[ジョシュ・デュアメル]]
* バースデーガール誕生日の少女 - [[エミリー・アリン・リンド]]
* 母親 - ミッシェル・ガン
* 誕生日の主役道化師 - クリスティナ・リンハルト
 
;娘をみつけて
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[[2009年]]に[[レラティビティ・メディア]]が作品に関心を抱き、ウェスラー、ピーター・ファレリー、プロデューサーのジョン・ペノッティとの会議の場が設けられた。その会議の席でウェスリーらは、すでに撮影済みの一つのショートフィルムを提示する。そのショートフィルムとは[[ケイト・ウィンスレット]]が[[ヒュー・ジャックマン]]と[[ブラインドデート]]を行う光景を収めた映像であり、のちに『ネック・ボール』と題されて本編に収録されることになるスケッチであった。ウェスラーが『[[The Hollywood Reporter]]』に明かしたところによると、レラティビティ側の出席者はショートフィルムを観た後、ウェスラーに対して「気に入った」と言ったという。かくしてレラティビティは600万ドルの資金を映画に出資したが、他のスタジオは出資の動きに続かなかった。ファレリーによると、「他の潜在的な支援者は『600万ドルの資金のケイト・ウィンスレットの映画で何が出来るというんだ?』と言って相手にしてくれなかった」という<ref name="Ford"/>。
 
プロデューサー兼監督のファレリーは『エンターテイメント・ウィークリー(''[[Entertainment Weekly]]'')』に対し、この映画の撮影は[[2010年]]の3月に始まったが、多数のスター俳優を起用したせいでクランクアップまでに相当の時間がかかったことを明かしている。「この映画は制作に4年以上の時間をかけた。さらに、1年から2年程度は俳優が撮影に臨むのを待たなければならなかった。1週間で撮影し、数か月でクランクアップ──このするという流れを他の監督も行ったよ。それ本作は『みなさんが撮れるときに撮りましょう』という映画のタイプだった」「[[主要撮影]]以前に、パーカーとストーン、デイヴィッドとジェリー・ザッカーは計画から手を引いた」<ref name="EW">{{cite web |last= Schou |first= Solvej |date= 1 October 2012 |title= 'Movie 43' co-director Peter Farrelly praises comedic Kate Winslet, Naomi Watts |url= http://insidemovies.ew.com/2012/10/01/movie-43-peter-farrelly-kate-winslet/ |publisher= Time | work= Entertainment Weekly |accessdate= 28 December 2012 }}</ref>
 
映画は13人の監督と19人の脚本家によって完成したが、その全員が同じ現場で一本の映画を制作したわけではない。それぞれ共同執筆・共同監督として参加した16個のセグメントを一つにまとめたのである<ref>{{cite web|last=Ford|first=Allan|title=MOVIE 43 TV Spot No3|url=http://www.filmofilia.com/movie-43-tv-spot-no3-130141/|publisher=Film O Filia|accessdate=28 December 2012}}</ref>。当初から製作に携わったファレリーは、「''The Pitch''」と題されるストーリーテリング的なセグメントのほか、[[ハル・ベリー]]と[[ケイト・ウィンスレット]]がそれぞれ主演したスケッチで監督を担当した<ref name="Ford"/><ref name="EW" /><ref>{{cite web|last=Ford|first=Allan|title=How Movie 43 got made|url=http://www.hollywoodreporter.com/news/how-movie-43-producers-got-415196/|publisher=Film O Filia|accessdate=2 February 2013}}</ref>。
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ウェスラーは作品の配役に数年を要すことになった。多くの俳優が作品のためにさせられることを理由に断ったからである。「ほとんどのエージェントは私を避けた。彼らは私が何をしたいのか知っていたからだ」。ウェスラーは言う。「この映画を作るにあたり、実は私には多くの協力者がいた。彼らがイエスと言ってくれなければ、この映画は日の目を見なかったただろう」。最終的には俳優のほとんどが進んで撮影に参加してくれた。なぜならこの映画の必要な出演時間は短かったし、俳優にはしばしば制作側の思惑とは違う自由な芝居が認められていたからである<ref name="Ford"/>。
 
[[ヒュー・ジャックマン]]は本作への出演を決めた最初の俳優である。ウェスリーは知人の結婚式でジャックマンと会った際、このショートフィルム本作の話を持ちかけた。ジャックマンは『ネック・ボール』の台本を読むとすぐに出演に同意してくれたという。「彼が私に返事をくれたのは24時間後だったと思う。『いいよ、これやりたい』。率直に言って信じられないくらいの威勢の良さだった。バカになれるからなのか、バカに見せられるからなのか。みんなは言うだろうね、『クレージーだ、彼はもうこんなこと引き受けるべきじゃない』って」<ref name="Ford"/>
ジャックマンは台本を読むとすぐに出演に同意してくれたという。「24時間後だったと思う、彼が私に返事をくれたのは。『いいよ、これやりたい』。率直に言って信じられないくらいの威勢の良さだった。バカになれるからなのか、バカに見せられるからなのか。みんなは言うだろうね、『クレージーだ、彼はもうこんなこと引き受けるべきじゃない』って」<ref name="Ford"/>。
 
様々なエージェントと話したのち、ケイト・ウィンスレット最終的に出演に合意した。ウィンスレットとジャックマンのスケッチはすぐに撮影され、2人の出演するショートフィルム『ネック・ボール』は他の大物スターの関心を引くようになる<ref name="Ford"/>。
 
「[[アップル (企業)|アップル]]」のコマーシャルシリーズで共演していた[[:w:John Hodgman|ジョン・ホッジマン]]と[[ジャスティン・ロング]]は本作のスケッチでも共演しているが、ホッジマンは当初、そのことを知らずに本作への出演に合意していた。ホッジマンは言う。「僕はジャスティンからメールで『僕はまたロビンの格好をするつもり。あなたはペンギンの格好はしないの?』と言われた。だから『するよ』と送り返したら、撮影に巻き込まれ、それが映画になっちゃったんだ」<ref name="Ford"/>。
 
その他の俳優の態度はそれほど愛想の良いものではなかった、事実、俳優の中には出演を依頼されても言葉を濁す者がいた。ウェスラーの友人である[[リチャード・ギア]]は本作への出演を許諾していたが、撮影については1年以上もの間に渡ってお茶を濁していた。そのためウェスラーはギアが撮影に参加してくれる時期を待ち、現場では自由に演技してくれて構わないと告げた。こうして両者の条件が整い、ようやく撮影が行われることになった。撮影は4日間で済んだが、その4日間のうちには[[ロサンゼルス]]から[[ニューヨーク]]への移動時間も含まれている<ref name="Ford"/>。
 
一方、ファレリーは「俳優たちはこの作品に出演したいはずだ」と判断し考えていた。「この映画の戦略はシンプルだ。『俳優を待つ。彼らが撮影したいときに撮影する』。その間に俳優が死去するリスクについては誰も気にしていなかったよ」。
 
[[コリン・ファレル]]は当初、『アダルトこびとづかん〜妖精捕獲作戦』のスケッチで[[レプラコーン]]役を演じることに同意していた。ファレルと[[ジェラルド・バトラー]]がレプレカーンの兄弟役を演じるはずだったが、ファレルが撮影に臨まずに本作を降板したため、結局はバトラーが一人で二役を演じることになった。ファレリーは[[ジョージ・クルーニー]]にスケッチ(クルーニーが女性を手に入れてひどい目に合うという内容)への出演を依頼した際、クルーニーから「ありえない」と言われたという<ref name="Ford"/>。
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当初、『ムービー43』という題名は出演者の数に由来すると信じられていたが、実際にはそうではなかった。「43」という数字に特別の意味はない。自分の息子が友達と『ムービー43』という映画について話しているのを聞いたファレリーが、そのような映画があるのかと思って調べたところ実際には存在しなかったので、その題名を本作のタイトルに採用したのだという<ref>{{cite web|last=Ford|first=Allan|title=Movie 43 is the Ungodly Gross OutEpicNo3|url=http://www.nypost.com/p/news/national/the_ungodly_gross_out_epic_wood_mfCWrFl3qus9d0e1CRNWZN|publisher=Film O Filia|accessdate=2 February 2013}}</ref>。[[日本]]での公開時には予告編で「'''ところで『43』の意味は、映画の中で43回オナラをするという意味ではありません'''」と説明された<ref>[https://www.youtube.com/watch?v=bP8d960cY0M シネマトゥデイ:映画『ムービー43』予告編](2013年7月23日)</ref>。
 
レラティビティは本作のプロモーションをほとんど行わず、出演者の誰もが本作のプロモーションを行わなかった。著名な批評家のための試写上映も行われていない。『''Entertainment Weekly''』シニア・エディターのトム・ゲイナーは「向こう見ずな題名の上、プロモーションも批評家のための試写会もない。上映時期の告知もない。──良くなる要素は何一つない」「通常、1月に映画はヒットしないものだ。判断材料となる予告編も以前に出されたきりである」と嘆いている。唯一の[[映画のレイティングシステム|R指定]]予告編は[[2012年]][[10月3日]]に公開された<ref>{{cite web|last=Stillman|first=Josh|title=''Movie 43'' trailer: Kate Winslet, Naomi Watts, and Emma Stone get their NSFW on|url=http://insidemovies.ew.com/2012/10/03/movie-43-trailer-kate-winslet-naomi-watts-and-emma-stone/|work=[[Entertainment Weekly]]|accessdate=October 3, 2012|date=October 3, 2012}}</ref>。また、アダルトウェブサイト「[[:w:Pornhub|Pornhub]]」でも予告編がリリースされている。
 
一方、ファレリーは本作の評価について楽天的な考えを持っていた。映画公開時のインタビューで「子ども、ティーンエイジャー、50歳過ぎでマリファナを吸っている者──。いずれもこの映画に何かを見出すだろう」と断言した<ref name="Ford" />。
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本作は広く批判されている。『[[Metacritic|メタクリック]]』での平均スコアは100ポイント中19ポイントで、「圧倒的に嫌いな映画」に認定された<ref>{{metacritic|movie-43}}</ref>。『[[ロッテントマト]]』では75のレヴューに基づき「Aクラスの星がちりばめられた[[七面鳥]]」と評定され、満足度は4%を記録し、「『ムービー43』は陽気な攻撃が満載で、ウ〇コのギャグがよく出る。しかしそれに笑いの機会を奪われた」との酷評も掲載された<ref>{{rottentomatoes|movie_43}}</ref>。『[[シネマスコア]]』による調査ではDランクを獲得している<ref name="mojo-week1"/>。
 
『Vue Weekly』のブライアン・ギブソンは本作を「地獄のキッチンの監督と脚本家が調理した、忌まわしクズ映画である。委員会(複数の制作者)によって笑いの死が成し遂げられた。そのタイトル(「43」)は数多の小惑星の一つを意味しているかのようだ。行く先もなく空虚な宇宙をさまよう岩であり、陰気な塊である」と評した<ref>{{cite web |url= http://www.rottentomatoes.com/m/movie_43/ |publisher= ''Rotten Tomatoes" |title = Movie 43 Review|accessdate=2013-12-11}}</ref>。
 
[[ロジャー・イーバート]]のウェブサイトのゲストレヴューで、『シカゴ・サン・タイムズ(''[[Chicago Sun-Times]]'')』 の[[リチャード・ローパー]]は本作をあからさまにこき下ろした。4星中ゼロの判定を下し、「積極的に無意味」と表現した上、「『市民ケーン』をひどくしたもの」とさえ言い放った。ローパーは『グルーヴ・チューブ(''[[:w:The Groove Tube]]'')』『[[ケンタッキー・フライド・ムービー]]』がどちらも「大変面白い」「影響力のあるスケッチ・コメディである」との認識を示した上で、『ムービー43』にはどちらと共通点ないと評した。さらに、『ムービー43』は女性差別的であるとも批判している<ref name="sun-times" />。
 
『デイリー・テレグラフ』の[[:w:Robbie Collin|ロバート・コリン]]は、ファレリーの監督したセグメントを「業界周辺でのた打ち回る混乱した男の作品で、理解不能」と評した<ref>{{cite web |last= Collin |first= Robbie |title= Movie 43, review |url= http://www.telegraph.co.uk/culture/film/filmreviews/9833478/Movie-43-review.html |publisher= ''Daily Telegraph'' |accessdate= 29 January 2013 |date= 29 January 2013}}</ref>。『トロントスター(''[[Toronto Star]]'')』 のピーター・ハウエルは本作を4星中ゼロとして、これまで観た中で最悪の映画と呼んだ<ref>{{cite web |url= http://www.thestar.com/entertainment/movies/article/1320233--movie-43-review-the-worst-film-ever-gets-zero-stars |title= Movie 43 review: The worst film ever gets zero stars |first= Peter |last= Howell |publisher= ''Toronto Star'' |date= 25 January 2013 |accessdate= 26 January 2013}}</ref>。
 
数少ない前向きな評価は『ワシントンポスト』のマイケル・オサリヴァンによるものである。4星中2つを与えて、「下品な映画の中でとしてはほぼ傑作」と評した<ref>{{cite web| date= January 25, 2013| first = Michael| last = O'Sullivan| title = Review: 'Movie 43'| url = http://www.washingtonpost.com/gog/movies/movie-43,1208186/critic-review.html|accessdate=2013-12-11}}</ref>。
 
===ゴールデンラズベリー賞===
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===公開===
『ムービー43』は1,000万ドル以下の興行収入を予想されており、スタジオも800万ドルから900万ドルの興行収入に留まるだろうと予想していた<ref name="mojo-predict">{{cite web|url=http://www.boxofficemojo.com/news/?id=3614&p=.htm |title=Forecast: 'Hansel' Set to Slay 'Movie 43,' 'Parker' This Weekend |publisher=Box Office Mojo |date=2013-01-24 |accessdate=2013-05-29}}</ref>。金曜日の公開には予想を上回り1,800万ドルを稼ぎ出したが、『[[ディザスター・ムービー!おバカは地球を救う]]』の興行収入には達しなかった<ref name="mojo-friday">{{cite web|url=http://www.boxofficemojo.com/news/?id=3615&p=.htm |title=Friday Report: 'Hansel' Leads, 'Parker,' 'Movie 43' Tank |publisher=Box Office Mojo |date= |accessdate=2013-05-29}}</ref>。
 
週明けには480万ドルの興行収入を稼いだ。レラティビティは本作を国際的に売り出し、[[ネットフリックス]]での販売と併せることですべてのコストを回収している<ref name="mojo-week1">{{cite web|url=http://www.boxofficemojo.com/news/?id=3616&p=.htm |title=Weekend Report: 'Hansel' Slays 'Parker,' 'Movie 43' |publisher=Box Office Mojo |date=2013-01-27 |accessdate=2013-05-29}}</ref>。
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* {{official|http://whatismovie43.com/}}{{en icon}}
* {{official|http://movie43.asmik-ace.co.jp}}{{ja icon}}
* {{Allcinema title|346038|ムービー43}}
* {{Kinejun title|71755|ムービー43}}
* {{IMDb title|1333125|Movie 43}}
* {{AllRovi movie|539852|Movie 43}}