「キューバの雪解け」の版間の差分
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[[2016年]][[3月20日]]にはオバマが[[1928年]]の[[カルビン・クーリッジ]]以来88年ぶりに現職の合衆国大統領として、キューバを訪問した<ref>{{Cite news|url=http://www.bbc.com/japanese/35859854|title=オバマ米大統領、歴史的なキューバ訪問開始|work=[[BBCニュース]]|date=2016-03-21|accessdate=2017-07-18}}</ref>。
オバマの後を継いだ[[ドナルド・トランプ]]は[[2017年]][[6月16日]]にオバマの対キューバ政策を「完全に」解消するとした自身の路線を打ち出した
== キューバ革命から孤立政策へ ==
[[キューバ]]で[[1952年]]に政権を掌握した[[フルヘンシオ・バティスタ]]は[[アメリカ合衆国]]に従属する政策を推し進めたため、次第に反政府活動が活発化するようになった。その中で[[フィデル・カストロ]]率いる革命軍は農民の支持を得て勢力を拡大し、[[1959年]][[1月1日]]に[[キューバ革命]]でバティスタ政権を武力で打倒することに成功する<ref>{{Cite web|url=http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/pr/wakaru/topics/vol45/|title=わかる!国際情勢 Vol.45 キューバの選択~カストロと社会主義|publisher=[[外務省|日本外務省]]|date=2009-10-08|accessdate=2017-07-18}}</ref>。
しかし、革命後に成立した政権は[[農地改革]]の過程でアメリカ企業を接収したため、これに反発したアメリカがキューバの主要産業である[[砂糖]]の輸入を停止して対抗した<ref name="和田">{{Cite news|author=和田千才|url=http://www.huffingtonpost.jp/2014/12/17/breakthrough-us-cuba-relations_n_6343680.html|title=キューバとの国交正常化に向け、アメリカが交渉開始へ 背景に何があったのか|work=ハフィントン・ポスト|date=
アメリカは断交後に厳しい[[経済制裁]]を課すなど、キューバを孤立させる政策を続けてきた。[[1991年]]に[[ソ連崩壊|ソ連が崩壊]]した後もアメリカは制裁を緩和せず、それどころか、1990年代中盤に逆に強化した。反カストロ派の{{仮リンク|キューバ系アメリカ人|en|Cuban Americans}}がこの対キューバ政策に強い影響力を与えてきたといわれる<ref name="丸紅">{{Cite web|author=今村卓|url=http://www.marubeni.co.jp/insight/potomac/backnumber/13.html|title=ポトマック河畔より 13 米国とキューバ、54年ぶりの国交正常化|publisher=[[丸紅]]|date=2015-07|accessdate=2017-07-18}}</ref>。
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トランプは[[2017年]][[6月16日]]に渡航規制の厳格化や商取引の規制など制裁を強化する対キューバ政策を発表し、規制強化を指示する文書に署名した。制裁を緩和したオバマ前政権の融和的な政策について「ひどく悪く、誤っている」と位置づけている<ref>{{Cite news|author=杉山正、平山亜理|url=http://www.asahi.com/articles/ASK6K2D7HK6KUHBI007.html|title=トランプ氏、キューバ制裁強化 オバマ政権は「誤った」|work=朝日新聞|date=2015-02-28|accessdate=2017-07-18}}</ref>。新たな措置により、ラウル・カストロの娘婿が最高経営者を務め、[[キューバの軍事|キューバ軍]]の支配下にある50社以上の[[コングロマリット|複合企業]]GAESAとの金融取引が禁止される<ref>{{Cite news|url=http://www.elperiodico.com/es/internacional/20170616/trump-da-marcha-atras-en-el-acercamiento-a-cuba-6108785|title=Trump da marcha atrás en el acercamiento a Cuba|work=Portada El Periodico|language=スペイン語|date=2017-06-16|accessdate=2017-07-20}}</ref>。同社はアメリカのホテルチェーン大手、[[マリオット・インターナショナル]]など複数の外国企業との合弁事業に関わっており、国交正常化に伴うアメリカ人観光客増加の恩恵を受ける見込みだった<ref>{{Cite news|url=http://www.afpbb.com/articles/-/3132357|title=トランプ氏、米キューバ国交正常化の見直し表明|agency=AFP通信|date=2016-06-17|accessdate=2017-07-18}}</ref>。キューバ人エコノミストはキューバの外貨収入の40-60%をこのGAESA傘下の企業が稼いでいるとの見解を示している<ref>{{Cite news
|author=Marc Frank|url=http://www.reuters.com/article/us-usa-cuba-military-idUSKBN1962VK|title=Cuban military's tentacles reach deep into economy|agency=Reuters|language=英語|date=2017-06-16|accessdate=2017-07-18}}</ref>。アメリカ人の個人による観光目的でのキューバへの渡航は再び禁止され、教育関連団体や親族訪問目的での渡航のみに制限され
ただし、公約を実現する姿を支持層に強調するのが狙いで、新政策は微修正に過ぎないとの見方が大勢を占めている<ref name="毎日" />。
トランプ政権は2017年11月8日、6月に表明したキューバに対する制裁強化策を9日から実施すると明らかにした。キューバ軍・情報機関と経済的に結びつきのある企業など180団体のリストを公表し、アメリカ企業に対し取引を禁止した。アメリカ人がキューバを訪問する場合はアメリカ企業の団体旅行に参加する必要があるが、旅行者は制裁リストに挙がったホテルやレストランなどの利用が禁止されることになる<ref>{{Cite news|author=|url=https://mainichi.jp/articles/20171109/k00/00e/030/245000c|title=米国 キューバ制裁強化 軍関連など180団体取引停止|work=毎日新聞|date=2017-11-09|accessdate=2018-01-14}}</ref>。
定期便を運航していたアメリカの航空会社の多くは2017年11月までに、キューバへの運航を停止している<ref>{{Cite news|author=Leslie Josephs|url=https://www.cnbc.com/2017/11/08/one-airline-is-throwing-in-the-towel-on-cuba-.html|title=Another U.S. airline is quitting Cuba|publisher=[[CNBC]]|language=英語|date=2017-11-08|accessdate=2018-01-14}}</ref>。
== 脚注 ==
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