「中間径フィラメント」の版間の差分

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TypeⅥ:ネスチン
 
===中間フィラメントの構造===
中間径フィラメントを構成するタンパク質に共通して見られるのは、N末端とC末端の球状構造と、分子の中央部分に見られる[[より合わせコイル]]構造をもつことである。球状構造は他のタンパク質との相互作用による。より合わせコイルは2つのタンパク質が結合し、これが一つの単位となって逆平行の
四量体が形成される。更にこの四量体が会合してフィラメントを形成している。
 
 
===医学領域===
[[医学]]領域では、比較的高[[悪性腫瘍#分化度|分化]]な[[腫瘍]]が、由来となった[[組織 (生物学)|組織]]の中間径フィラメントの細胞特異性を失わないことを利用して、[[病理学#病理診断|病理診断]]の際に[[組織型]]を鑑別するための、[[酵素抗体法]][[免疫染色]]のマーカーとして用いられる。しかし、極めて低分化な[[悪性腫瘍]]になると、中間径フィラメントにも[[変異]]を生じていることがあり、必ずしも上手くいかない。具体的には悪性上皮性腫瘍である癌は一般にはケラチンを発現し、一方間葉系のマーカーであるビメンチンは発現しない傾向があるが、癌の分化度が低くなるにつれて、ケラチンの発現は弱くなり、ビメンチンの発現が起こるようになる。また、非上皮性腫瘍であっても、一般に上皮性マーカーと呼ばれているケラチンなどが発現することもあり、診断を行う際には複数のマーカーをあわせて診断する必要がある。