「炭素繊維強化プラスチック」の版間の差分

製造法の違いからドライカーボンとウェットカーボンの2種類に大別される。ドライカーボンは炭素繊維と母材（マトリクス）をあらかじめなじませてある部材（{{日本語版にない記事仮リンク|プレプリグ|en|Pre-preg}}など）を型に貼り込んでいったものを真空バッグを使用して気圧を利用しながら加熱し圧着し硬化させる。積層プリプレグやプリプレグとハニカム材との密着性を確保するため[[オートクレーブ]]を使用する場合が多い。生産工程の多くが手作業であり準備・施工にも時間がかかり、オートクレーブや類する設備が必要なことから、従来は高価でも極限の性能が求められる用途が多かったが、近年ではプリプレグ貼り込みの技術的ハードルがハンドレイアップよりも低いことも影響し、スマートフォンケースやモバイルPCの外装など小サイズな製品も増加している。[[脱オートクレーブ成形法]]や[[マイクロ波]]による加熱<ref>[http://main.spsj.or.jp/koho/24p/24p_10.pdf マイクロ波を用いた熱可塑性 CFRP の高速成形技術の開発]</ref>など、新たな製造法により成形費用は低減しつつある。

ウェットカーボンは、通常の[[繊維強化プラスチック|FRP]]と同じく{{日本語版にない記事仮リンク|ハンドレイアップ|en|Fiberglass#Fiberglass_hand_lay-up_operation}}・インフュージョン・[[脱オートクレーブ成形法#RTM法|RTM]]などの工法で作られる。RTMやインフュージョンなど一部の工法では機械による自動化が可能であり、精度の高い大量生産を実現し自動車などへの採用が増加している。