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「ゆうばり型護衛艦」の版間の差分

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|艦名||colspan=2|河川名
|-
|style="white-space:nowrap; font-size:smaller"|建造期間||colspan="2"|1981年 - 1984年<ref name="nenkan20062007">自衛隊装備年鑑 2006-2007,[[{{Sfn|朝雲新聞]],P234社|2006|pp=234-235,ISBN 4-7509-1027-9</ref>}}
|-
|style="font-size:smaller"|就役期間||colspan="2"|1983年 - 2010年
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|rowspan=2 style="white-space:nowrap;" |[[排水量]]
|colspan="2"|基準：1,470[[トン数|トン]]<ref name{{Sfn|朝雲新聞社|2006|pp="nenkan20062007"/>234-235}}
|-
|colspan="2"|満載：1,750トン{{Sfn|海人社|2004|p=160}}
|-
|全長||colspan="2"|91m<ref name{{Sfn|朝雲新聞社|2006|pp="nenkan20062007"/>234-235}}
|-
|全幅||colspan="2"|10.8m<ref name{{Sfn|朝雲新聞社|2006|pp="nenkan20062007"/>234-235}}
|-
|吃水||colspan="2"|3.6m<ref name{{Sfn|朝雲新聞社|2006|pp="nenkan20062007"/>234-235}}
|-
|深さ||colspan="2"|6.2m<ref name="goeikanshi">海上自衛隊護衛艦史,{{Sfn|海人社,2000年,P130-131</ref>|2004|p=160}}
|-
|rowspan="4"|機関
|colspan="2"|[[CODOG]]方式<ref name{{Sfn|海人社|2004|p="goeikanshi"/>160}}
|-
|三菱 6DRV35/44 [[ディーゼルエンジン]]（4,650hp）||style="white-space:nowrap;"|1基
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|川崎・[[ロールス・ロイス オリンパス#ロールス・ロイス オリンパス TM3B 船舶用ガスタービン|RR オリンパスTM3B]] [[ガスタービンエンジン]]（22,500hp）||1基
|-
|[[スクリュープロペラ|推進機]]{{Sfn|朝雲新聞社|2006|pp=234-235}}||2軸<ref name="nenkan20062007"/>
|-
|速力||colspan="2"|最大25[[ノット|kt]]<ref name{{Sfn|海人社|2004|p="goeikanshi"/>160}}
|-
|乗員||colspan="2"|95名<ref name{{Sfn|朝雲新聞社|2006|pp="nenkan20062007"/>234-235}}
|-
|rowspan=4|兵装
|[[オート・メラーラ 76 mm 砲|62口径76ミリ単装速射砲]]{{Sfn|朝雲新聞社|2006|pp=234-235}}||style="white-space:nowrap;" |1基<ref name="nenkan20062007"/>
|-
|[[ハープーン (ミサイル)|ハープーン]][[艦対艦ミサイル|SSM]] 4連装発射筒{{Sfn|海人社|2004|p=160}}||2基<ref name="goeikanshi"/>
|-
|[[M/50 375mm対潜ロケット砲|71式ボフォース・375mm対潜ロケット・ランチャー砲]]{{Sfn|海人社|2004|p=160}}||1基<ref name="goeikanshi"/>
|-
|[[Mk 32 短魚雷発射管#68式|HOS-302 3324mm3連装短魚雷発射管]]{{Sfn|海人社|2004|p=160}}||2基<ref name="goeikanshi"/>
|-
|rowspan=3|[[射撃管制装置|FCS]]
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|colspan=2|[[AN/SLQ-25]]対[[魚雷]][[デコイ]]
|}
'''ゆうばり型護衛艦'''（ゆうばりがたごえいかん、JMSDF{{Lang-en|''Yubari''-class DEdestroyer YUBARI class）escort}}）は、[[海上自衛隊]]の[[護衛艦#護衛艦（DE）|護衛艦（DE）]]の艦級。先行する[[いしかり (護衛艦)|「いしかり」（52DE）]]の改良型として、[[1979年|昭和54年]]度及び[[1980年|55年]]度計画で1隻ずつが建造された[[{{Sfn|海上自衛隊]]の小型[[護衛艦]](DE)である<ref name人社|2004|p=160}}{{Sfn|香田|2015|pp="goeikanshi"/>180-187}}。
 
== 概要来歴 ==
海上自衛隊では、従来の[[駆潜艇]]（PC）の代替として[[第3次防衛力整備計画]]で検討した沿岸警備艦（PCE）の計画を更に発展させ、ポスト[[第4次防衛力整備計画|4次防]]の[[1977年|昭和52年]]度計画で「[[いしかり (護衛艦)|いしかり]]」を建造した{{Sfn|香田|2015|pp=180-187}}。
ゆうばり型は、前級「[[いしかり (護衛艦)|いしかり]]」があまりに小型過ぎ運用に余裕がなかったため、「いしかり」に比べて全長が6m延長され、基準排水量が180トン増加された準同型艦として建造された<ref name="nenkan20062007"/><ref name="goeikanshi"/>。
 
しかし52DEはあまりに小型で余裕が乏しく、また船型にも起因する荒天下での行動力の不足も問題となった{{Sfn|香田|2015|pp=180-187}}。当初計画では、引退する駆潜艇の代替として同型艦を更に建造する予定だったが{{Sfn|海人社|2004|p=160}}、同艦の就役以前の時点で、続く[[1979年|昭和54年]]度での建造艦は、船型を若干拡大した準同型艦とされることになった。これが本型である{{Sfn|香田|2015|pp=180-187}}。
装備はまったく同様であり、相違点は抗堪性向上のために上部構造物の鋼製部分を拡大したことと、近接防空用の[[ファランクス (火器)|高性能20mm機関砲]]（[[CIWS]]）を後日装備するべく後甲板のスペースを広げたこと程度である<ref name="nenkan20062007"/><ref name="goeikanshi"/>。なおCIWSの後日装備は「いしかり」と同じく実現しなかった。中央船楼型の船型であり、前甲板に76㎜単装砲、艦橋前面にボフォース対潜ロケット、艦尾に艦対艦ミサイル発射筒を装備した。艦中央部両舷には3連装魚雷発射管も設置している。
 
== 寄付設計 ==▼
「いしかり」退役までの間、共に[[大湊地方隊]]に配備されていた。しかしながら本型も過小との評価を受け、同型艦の建造は[[1980年|昭和55年]]度計画の「ゆうべつ」のみで打ち切られた。▼
上記の経緯より、基本設計は52DEの発展型となっている。基本計画番号はE111{{Sfn|阿部|2000|p=160}}。
 
中央船楼型という船型は踏襲されたが、基準排水量を約200トン、全長で6メートル延長し、全幅および深さも若干増大した。これに伴い、CICを含む戦闘区画や居住区の床面積が増大するとともに、倉庫も増設されて生活・居住環境は改善された。また燃料タンクも大型化され、燃料搭載量が約35パーセント増大したことで、[[航続距離]]の延伸にもつながった{{Sfn|香田|2015|pp=180-187}}。
[[1983年|昭和58年度]]予算では本型をさらに拡大・改良した1,600トン型1隻の建造が要求されたが認められず<ref name="goeikanshi"/>、[[地方隊]]向け護衛艦の新造は、まったくの新タイプである次の[[あぶくま型護衛艦|あぶくま型]]まで待つことになる。▼
 
機関は52DEと同構成であり、[[三菱重工業]]6DRV35/44[[ディーゼルエンジン]]と[[ロールス・ロイス オリンパス#ロールス・ロイス オリンパス TM3B 船舶用ガスタービン|オリンパスTM3B]][[ガスタービンエンジン]]による[[CODOG]]方式とされた{{Sfn|香田|2015|pp=180-187}}。
[[2010年]][[6月25日]]に2艦揃って退役した。▼
 
== 装備 ==
装備は52DEの構成が踏襲された。[[レーダー]]としては対空警戒・対水上捜索両用の[[OPS-28]]-1、ソナーとしては[[AN/SQS-17|SQS-36D(J)]]をハルドームに収容して搭載している。また[[電子戦支援]]（ESM）装備としては、[[海上自衛隊の電子戦装置#第2世代 (ASMD対応)|NOLR-6B電波探知装置]]とOLR-9[[レーダー警報受信機|ミサイル警報装置]]が搭載された{{Sfn|香田|2015|pp=180-187}}。
 
兵装も同様で、艦首甲板には[[オート・メラーラ 76 mm 砲|62口径76mm単装速射砲]]、船楼甲板前端部には[[M/50 375mm対潜ロケット砲|375mm対潜ロケット砲（71式ボフォース・ロケット・ランチャー）]]、船楼甲板中部には[[Mk 32 短魚雷発射管#68式|324mm3連装短魚雷発射管（68式）]]、そして艦尾甲板には[[ハープーン (ミサイル)|ハープーン]][[艦対艦ミサイル]]を搭載した{{Sfn|海人社|2004|p=160}}{{Sfn|阿部|2000|p=160}}。個艦防空能力強化のため、延長された船楼甲板後端部に[[ファランクス (火器)|高性能20mm機関砲]]（[[CIWS]]）を後日装備する計画もあったが、実現しなかった{{Sfn|香田|2015|pp=180-187}}。
 
<gallery widths="200px" heights="180px">
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</gallery>
 
== 同型艦運用 ==
▲「いしかり」退役までの間、共に[[大湊地方隊]]に配備されていた。しかしながら本型も過小との評価を受け、同型艦の建造は[[1980年|昭和55年]]度計画の「ゆうべつ」のみで打ち切られた。
 
▲[[1983年|昭和58年度]]予算では本型をさらに拡大・改良した1,600トン型1隻の建造が要求されたが認められず<ref name{{Sfn|海人社|2004|p="goeikanshi"/>160}}、[[地方隊]]向け護衛艦の新造は、まったくの新タイプである次の[[あぶくま型護衛艦|あぶくま型]]まで待つことになる。
 
▲[[2010年]][[6月25日]]に2艦揃って退役した。
 
=== 同型艦 ===
{| class="wikitable" style="text-align:center"
|-
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| DE-228 || [[ゆうべつ (護衛艦)|ゆうべつ]] || [[日立造船]]<br/>舞鶴工場|| 1982年<br/>（昭和57年）<br/>1月14日 || 1983年<br/>（昭和58年）<br/>1月25日 || 1984年<br/>（昭和59年）<br/>2月14日
|}
 
▲== 寄付 ==
2007年（平成19年）2月4日、財政破綻した[[夕張市]]（市長は[[後藤健二 (政治家)|後藤健二]]）に、艦名に由来がある「ゆうばり」（艦長は矢野幸浩[[中佐#自衛隊|2等海佐]]）の乗組員から集まった30万円が寄付された。
 
== 登場作品 ==
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: 「ゆうばり」が登場。[[東京湾]]に侵入した架空の[[ロシア海軍#ソ連海軍|ソ連海軍]]小型[[潜水艇]]「シー・ラット」を追跡する。作中では、[[護衛艦]]「[[いしかり (護衛艦)|いしかり]]」をネームシップとする「'''いしかり型護衛艦'''」の2番艦と設定されているが、実際は上記の通りに「いしかり」を改良した準同型艦であるため、厳密には同型艦ではない。
 
== 脚注出典 ==
{{Reflist脚注ヘルプ}}
{{Reflist|2}}
 
== 外部リンク参考文献 ==
{{commonscat|Yūbari class frigates}}
* {{Cite journal|和書|last=阿部|first=安雄|year=2000|month=7|title=海上自衛隊護衛艦史1953-2000|journal=[[世界の艦船]]|issue=571|publisher=[[海人社]]|naid=40002155847|ref=harv}}
* {{Cite journal|和書|last=阿部|first=安雄|year=2011|month=6|title=護衛艦の技術的特徴 - 2.推進システム|journal=世界の艦船||issue=742||pages=106-111||publisher=海人社|naid=40018815745|ref=harv}}
* {{Cite book|和書|last=石橋|first=孝夫|year=|title=海上自衛隊全艦船 1952-2002|publisher=[[並木書房]]|isbn=978-4890631513|ref=harv}}
* {{Cite journal|和書|authorlink=香田洋二|last=香田|first=洋二|year=2015|month=12|title=国産護衛艦建造の歩み|journal=世界の艦船|issue=827|publisher=海人社|naid=40020655404|ref=harv}}
* {{Cite book|和書|editor=朝雲新聞社|year=2006|title=自衛隊装備年鑑2006-2007|isbn=978-4750910277|ref=harv}}
* {{Cite journal|和書|editor=海人社|year=2004|month=8|title=海上自衛隊全艦艇史|journal=世界の艦船|issue=630|publisher=海人社|naid=40006330308|ref=harv}}
 
{{ゆうばり型護衛艦}}
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