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{{出典の明記|date=2018年1月}}
{{生物分類表
|名称 = ジンベエザメ
|色 = 動物界
|画像=[[ファイル:Whale shark Georgia aquarium.jpg|250px|ジンベエザメ]]
|fossil_range = {{Fossil range|60.0|0}}
|画像キャプション = '''ジンベエザメ'''<br />''Rhincodon typus''
|画像=[[ファイル:Whale shark Georgia aquarium.jpg|250px]]
|画像キャプション = '''ジンベエザメ'''<br />''Rhincodon typus''
|status = EN
|status_ref = <ref name="cites">[https://www.cites.org/eng/app/appendices.php Appendices I, II and III]<https://cites.org/eng>(Accessed 12/02/2018)</ref><ref name="species+">UNEP (2018). [https://www.speciesplus.net/#/taxon_concepts/6257/legal ''Rhincodon typus'']. The Species+ Website. Nairobi, Kenya. Compiled by UNEP-WCMC, Cambridge, UK. Available at: [https://www.speciesplus.net www.speciesplus.net]. (Accessed 12/02/2018)</ref><ref name="iucn">Pierce, S.J. & Norman, B. 2016. ''Rhincodon typus''. The IUCN Red List of Threatened Species 2016: e.T19488A2365291. http://dx.doi.org/10.2305/IUCN.UK.2016-1.RLTS.T19488A2365291.en. Downloaded on 12 February 2018.</ref>
|status_ref =<ref name="iucn">{{IUCN2|id = 19488|taxon = ''Rhincodon typus''|assessors = Norman, B.|assessment_year = 2005|version = 2013.2.|accessdate = 2014-04-15}}</ref>
|status_text = [[絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約|ワシントン条約]]附属書II
|地質時代 = 約6,000万年前-現世<br />([[新生代]][[古第三紀]][[暁新世]][[セランディアン]]<br />-[[第四紀]][[完新世]])
|界 = [[動物|動物界]] {{Sname|[[w:Animal|Animalia}}]]
|門 = [[脊索動物|脊索動物門]] {{Sname|[[w:Chordata|Chordata}}]]
|綱 = [[軟骨魚綱]] {{sname|[[w:Chondrichthyes|Chondrichthyes}}]]
|目 = [[テンジクザメ目]] {{Sname|[[w:Orectolobiformes|Orectolobiformes}}]]
|科 = '''ジンベエザメ科''' {{Sname||Rhincodontidae}}
|属 = '''ジンベエザメ属''' {{Snamei||''Rhincodon}}''
|種 = '''ジンベエザメ''' {{Snamei|''R. typus}}''
|学名 = ''Rhincodon typus'' [[アンドリュー・スミス (動物学者)|Smith]], [[1828年|1828]]<ref name="iucn" /><ref name="froese_pauly">Froese, R. and D. Pauly. Editors. 2017. [http://www.fishbase.se/summary/Rhincodon-typus.html ''Rhincodon typus'']. FishBase. World Wide Web electronic publication. http://www.fishbase.org, version (10/2017).</ref>
|学名 = ''Rhincodon typus''<br />[[:w:Andrew Smith (zoologist)|Smith]], [[1828年|1828]]
|英名 = [[:wen:Whale shark|Whale Sharkshark]]<ref name="iucn" /><ref name="froese_pauly" />
|生息図 = [[ファイル:Rhincodon typus distmap.png|250px]]
|生息図キャプション = 生息域
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[[ファイル:Requin baleine.JPG|thumb|244px|ジンベエザメとダイバー]]
 
'''ジンベエザメ'''(甚兵衛鮫、甚平鮫、英: [[:w:Whale shark|Whale shark]]、 学名: ''Rhincodon typus'')は、[[テンジクザメ目]][[ジンベエザメ科]]に属する唯一の[[サメ]]。'''ジンベイザメ'''とも。サメや[[軟骨魚綱|軟骨魚類]]としてのみならず、すべての[[魚類]]の中で現生最大の種である(「[[生物に関する世界一の一覧#魚類]]」「[[1 E1 m]]」も参照)。
 
世界中の[[熱帯]]・[[亜熱帯]]・[[温帯]]の表層海域に広く分布する。動きは緩慢であり、基本的には人にとって危険性の低いサメである。
 
== 呼称分布 ==
世界中の熱帯・亜熱帯・温帯(緯度±30°以内)、その表層海域に生息し[[回遊]]するが、[[ラグーン]]、[[珊瑚環礁]]、湾内にも入り込む。河口付近で見られることもある。また、[[深海{{要検証範囲|水深]]約700 mでも確認されている<ref>{{Fishbase_species|genusdate=Rhincodon|species=typus2018年2月}}</ref!-- froese_paulyを出典としていたが、froese_paulyでは水深0 - 1,928メートル・通常は水深100メートルまで -->。特定の海域に留まる傾向の見えるメスに対し、オスは広い海域を回遊する。彼らは基本的に単独性であり、餌が豊富な海域でない限り集団を形成しない。現在の生息数の実際については必ずしも明確ではない。
[[学名|属名]]は[[ギリシア語]]の「rhincos (snout、muzzle、鼻づら、[[吻|口吻]])」と「odous (tooth、歯)」を語源とする[[ラテン語]]による[[合成語]]。
 
=== 形態 ===
[[和名]](標準和名)「ジンベエザメ」は、体にある模様が着物の[[甚平|甚兵衛]](じんべえ)・甚平(じんべい)に似ていることから名づけられたとされる。
[[ファイル:Whaleshark2.JPG|thumb|210px|模様は格子に点の組み合わせという独特のもの]]
最大全長20メートル<ref name="iucn" /><ref name="froese_pauly" />。現在、個体記録の信頼に足る最大値は体長約13.7 mである。以前に21 mのものが報告されたが、これは正確な計測による数値ではない。
 
体形は[[紡錘|紡錘形]]。体の幅は頭部で最も大きく、通常1.5 m程度である。扁平な形の頭部を持ち、その正面の両端(口の端の近く)に小さな眼がある。横幅が最大で1.5 mほどにもなる大きな口の中には、細かな歯が300-350本、列をなしている。5対の[[えら|鰓裂]](さいれつ)は[[魚類#鰭(ひれ)|胸鰭]]原基(胸鰭の始まり)の上前方にある。
日本各地の方言による呼称は「いびすさが」(茨城県)、「じんべ」(茨城県)、「えびすざめ」(千葉県、神奈川県、静岡県)、「じんべえ」(千葉県)、「じんべい」(福井県)、「さめ」(高知県)、「くじらぶか」(鹿児島県)、「みずさば」(沖縄県)などがある。<!--方言については情報源(「Database of Life」など複数)に若干の不安があります。怪しいものがあれば御指摘を。学術名ではないので平仮名表記。-->
 
体色は、腹部は白に近い灰色で、それ以外の全ての部分は色合いが濃く灰青色である。頭部・胸鰭・尾鰭には淡黄色の斑点を、胴部には白い[[格子]]の中に淡黄色の斑点が配された独特の模様を持っており、西欧では[[チェス盤]]の[[市松模様|模様]]に喩えられる。さらにこの模様には、個体ごとに個性が見られ、観察するにあたっての個体識別にも大いに役立つ。皮膚組織は分厚く、その厚みは最大値でおよそ10 cmにもなる。
英語 '''{{sname||whale shark}}''' (ホエール・シャーク)を始め、ドイツ語 Walhai (ヴァールハイ; [[Wikt:de:Wal|Wal]] ([[鯨]]) + [[Wikt:de:Hai|Hai]] (鮫))、フランス語 requin baleine (ルカン・バレーヌ; [[Wikt:fr:requin|requin]] (鮫) + [[Wikt:fr:baleine|baleine]] (鯨))、イタリア語 squalo balena (スクアーロ・バレーナ; [[Wikt:it:squalo|squalo]] (鮫) + [[Wikt:it:balena|balena]] (鯨))、[[中国語]]では「[[Wikt:鯨|鯨]][[Wikt:鯊|鯊]]」など、多くの言語で「鯨鮫」を意味する名を持つ。[[台湾語]]では、その肉の味から「豆腐[[Wiktionary:鯊|鯊]]<!--文字化け回避link-->」の異名がある。
 
成体の尾鰭は普通は半ば三日月形(下部がやや小さい)、ときに三日月形であるが、若い個体のそれは下部が目立たず、上部だけが大きいという特徴を持つ。
[[ベトナム]]ではジンベエザメや[[クジラ]]類のことを cá ông (カー・オン)と呼んで古くから信仰対象としてきた。「魚」を意味する cá に「おじいさん」を意味する ông (漢語「翁」に由来し、年長男性への尊称としても使われる)を修飾語として添えており、言わば「Sir fish<ref>[[:en:Whale shark#Naming|英語版]]による。</ref>」「魚じい」とでもいうべき語感のある言葉である。
 
== 分類・進化 ==
[[ファイル:Rhtyp u0 white bg.gif|thumb|244px|ジンベエザメとヒトの大きさ比較]]
属名''Rhincodon''は、古代ギリシア語で「吻・鼻面」の意があるrhincosと「歯」の意があるodousに由来する<ref name="froese_pauly" />。
本種は[[1828年]]4月、[[南アフリカ共和国|南アフリカ]]・[[ケープタウン]]のテーブルベイ([[:en:Table Bay|en]])にて捕獲された約4.6mの標本を以て、<!--「(記載は)翌年」:原文ではこのように書いてあるが、記載年の表記と整合性が無いので非表示とする-->英国人[[生物学者]][[アンドリュー・スミス (動物学者)|アンドリュー・スミス]]により、分類・記載された。本種が属するジンベエザメ科はジンベエザメの1属1種のみで構成される。
 
本種は[[1828年]]4月、[[南アフリカ共和国|南アフリカ]]・[[ケープタウン]]のテーブルベイ([[:en:Table Bay|en]])にて捕獲された約4.6mの標本を以て、<!--「(記載は)翌年」:原文ではこのように書いてあるが、記載年の表記と整合性が無いので非表示とする-->英国人[[生物学者]][[アンドリュー・スミスAndrew (動物学者)|アンドリュー・スミス]]Smithにより、分類・記載された。本種が属するジンベエザメ科はジンベエザメの1属1種のみで構成される。
 
ジンベエザメ(種)は、約6,000万年前([[新生代]][[古第三紀]][[暁新世]]中期〈[[セランディアン]]〉)に登場したと考えられている<ref>''Jurassic Shark'' (2000) documentary by Jacinth O'Donnell; broadcast on [[w:Discovery Channel|Discovery Channel]]([[ディスカバリーチャンネル]]), August 5, 2006</ref>。[[K-T境界]]で絶滅した大型の海棲爬虫類のニッチを埋める形で進化したものと推測される。
 
== 特徴生態 ==
=== 分布 ===
世界中の熱帯・亜熱帯・温帯(緯度±30°以内)、その表層海域に生息し[[回遊]]するが、[[ラグーン]]、[[珊瑚環礁]]、湾内にも入り込む。河口付近で見られることもある。また、[[深海|水深]]約700 mでも確認されている<ref>{{Fishbase_species|genus=Rhincodon|species=typus}}</ref>。特定の海域に留まる傾向の見えるメスに対し、オスは広い海域を回遊する。彼らは基本的に単独性であり、餌が豊富な海域でない限り集団を形成しない。現在の生息数の実際については必ずしも明確ではない。
 
=== 形態 ===
[[ファイル:Whaleshark2.JPG|thumb|210px|模様は格子に点の組み合わせという独特のもの]]
現在、個体記録の信頼に足る最大値は体長約13.7 mである。以前に21 mのものが報告されたが、これは正確な計測による数値ではない。
 
体形は[[紡錘|紡錘形]]。体の幅は頭部で最も大きく、通常1.5 m程度である。扁平な形の頭部を持ち、その正面の両端(口の端の近く)に小さな眼がある。横幅が最大で1.5 mほどにもなる大きな口の中には、細かな歯が300-350本、列をなしている。5対の[[えら|鰓裂]](さいれつ)は[[魚類#鰭(ひれ)|胸鰭]]原基(胸鰭の始まり)の上前方にある。
 
体色は、腹部は白に近い灰色で、それ以外の全ての部分は色合いが濃く灰青色である。頭部・胸鰭・尾鰭には淡黄色の斑点を、胴部には白い[[格子]]の中に淡黄色の斑点が配された独特の模様を持っており、西欧では[[チェス盤]]の[[市松模様|模様]]に喩えられる。さらにこの模様には、個体ごとに個性が見られ、観察するにあたっての個体識別にも大いに役立つ。皮膚組織は分厚く、その厚みは最大値でおよそ10 cmにもなる。
 
成体の尾鰭は普通は半ば三日月形(下部がやや小さい)、ときに三日月形であるが、若い個体のそれは下部が目立たず、上部だけが大きいという特徴を持つ。
 
=== 生態 ===
[[プランクトン]]([[オキアミ]]を含む小型[[甲殻類]]やその[[幼生]]、[[頭足類]]の幼生など)のほか、小魚、[[海藻]]などを摂食する。海水と一緒にそれらの生物を口腔内に吸い込み、吸い込んだ水の中から微細な生物だけを濾し取り食べるための[[櫛]](くし)状の器官である鰓耙(さいは)で[[wikt:濾|濾し]]取り、鰓裂から水だけを排出し、残った生物を呑み込むという摂食方法である。プランクトンは海面付近に多いため、ジンベエザメも海面近くでほとんどの時間をすごす。[[サンゴ]]の産卵期にはその卵を食す。海面付近に漂う餌を効率よく口内に吸い込むために、体を垂直近くにまで傾ける習性が見られる。このため、大きな個体を飼育する[[沖縄美ら海水族館]]では、ジンベエザメの成熟した個体がそのような姿勢をとるに十分な大水槽の水深を10 mとしている。
 
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繁殖についてはあまり分かっていないものの、数年に一回の割合でしか出産しない繁殖力の低い動物である。かつては[[卵生]]であると信じられていたが、[[1995年]]に妊娠中のメスが捕獲され、[[卵胎生]]であることが判明した。卵は長径30 cm、短径9 cmに達するものもあり、メスの胎内で[[孵化]]した後、40 cmから60 cmに達した状態で出産される。約30年で成熟し、60年から70年ほどを生きる。なかには150年を生きるとの説もある。
 
== 濾過摂食 ==
[[ファイル:Whaleshark1.JPG|thumb|225px|回遊しながらプランクトンを摂食するジンベエザメ(周辺の小魚は[[コバンザメ]])]]
[[濾過摂食]]動物は[[生態ピラミッド]]の最低位にあるプランクトンを主食とする低次[[消費者]]の[[ニッチ]](生態的地位)である。しかし、動物史上では、この地位にこそ最大級の種が含まれていることが多い。濾過摂食性のニッチの占有者は生態系の中で常に存在していたはずであり、ときに最大級の種の存在が確かめられる。[[軟骨魚類]]としてはジンベエザメや[[ウバザメ]]、[[オニイトマキエイ]]などがその好例であり、海生動物全体では[[ヒゲクジラ類]]が筆頭に挙げられる。また、過去の時代では中生代の一時期を生きた[[硬骨魚類]]の[[リードシクティス]]が、[[シロナガスクジラ]]に迫る史上最大級の動物である。最も生物総量に優れた最小の消費者(実際は[[生産者]]も含む)を優先的に大量に摂ることは生物的強者でなければ許されない特権とも言える。彼らは低次消費者ではあるが、その意味で「勝利者」である。このニッチの占有者(その祖先動物)は競合力の高さによってその地位を獲得していったと推測される。
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[[ファイル:Rhincodon typus and Manta alfredi.jpg|thumb|225px|[[オニイトマキエイ]]と共に展示されているジンベエザメ([[沖縄美ら海水族館]])]]
 
本種を対象とした漁業および他の魚種を対象とした漁法による混獲などにより生息数は減少している<ref name="iucn" />。船舶のスクリューによる傷害、観光による攪乱、原油流出などの海洋汚染などによる影響も懸念されている<ref name="iucn" />。2003年にワシントン条約附属書IIに掲載されている<ref name="species+" /><ref name="froese_pauly" />。
=== 民俗 ===
 
{{出典の明記|date=2017年2月|section=1}}
前述のように、ジンベエザメの周囲には常にイワシやカツオ等の大小の魚類が群れている。日本ではこの関係が経験的に古くから漁師に知られ、本種は地域によっては大漁の吉兆とされ、福の神のように考えられてきた。「えびすざめ」(生物学上実在する[[エビスザメ]]とは無関係)という関東方言による呼称などはまさにこのことを表すものであるし、その他の各地でも「えびす」「えべっさん」などと呼ばれて崇められてきた漁業神には、クジラ類だけでなくジンベエザメもその正体に含まれているという。そして、この信仰は現在も活き続けており、祠(ほこら)は大切に守られている。「[[ジンベエザメ#生態|生態]]」の項、および、「[[えびす#多様な神格とその由来|えびす]]」の「クジラ(海神・漁業神)としての変遷」の項も参照。
 
[[宮城県]][[金華山 (宮城県)|金華山]]沖に出現するという伝承が残る海の怪「ジンベイサマ」は、その正体がジンベエザメではないかと言われている<ref>{{Cite book|和書|author=[[村上健司]]編著|title=日本妖怪大事典|year=2005|publisher=[[角川書店]]|series=Kwai books|isbn=978-4-04-883926-6|pages=182}}</ref>。船の下へ入って船を支えていることがあり、首尾がつかめないほど巨大なものとされる<ref name="大藤1955">{{Cite book|和書|author=大藤時彦他|editor=民俗学研究所編|others=[[柳田國男]]監修|title=綜合日本民俗語彙|year=1955|publisher=[[平凡社]]|volume=第2巻|pages=763}}</ref>。これが出たときにはカツオが大漁になると言われる<ref name="大藤1955" />。
 
=== 乱獲 ===
生息数は減少しており、[[IUCN]]は[[危急種]]と評価しているほか<ref name="iucn" />、[[絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約|ワシントン条約]]の附属書IIにも入れられている<ref>[http://www.trafficj.org/aboutcites/appendix_animals.pdf ワシントン条約の対象種(附属書)一覧表 (2013/6/12 現在)]</ref>。
 
先進国では、肉は食さない。しかし、ジンベエザメの[[フカヒレ]]は最高級のものとされ、天頂翅と呼ばれ珍重される。先進国の中華料理店でフカヒレが好まれていることが、[[開発途上国|発展途上国]]の漁師によるサメ全体の[[乱獲]]に繋がっている。
 
=== 飼育 ===
<!--水族館についての記述を求む。ノート参照。-->
[[沖縄本島]][[読谷村]]沖の海中生簀内で飼育されている。生簀内外での[[スキューバダイビング]]および[[スノーケリング]]が可能。
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海外では米国の[[ジョージア水族館]]で、台湾で捕獲されたジンベエザメの飼育が行われている。
 
=== 憧れ・観光 ===
[[スキューバダイビング]]の世界では「ダイバーの憧れ」とされる。[[モルディブ]]、[[ガラパゴス諸島]]、[[ココ島]]、および、[[スミラン諸島]]([[w:Similan Islands|en]])などで目撃例が多い。回遊しているため、[[沖縄諸島|沖縄]]、[[四国 (島)|四国]]、[[伊豆半島|伊豆]]などでも稀に見られる。
 
99 ⟶ 85行目:
 
2010年7月下旬、[[千葉県]][[館山市]]の波左間漁港で[[金庫網]]にジンベエザメがかかった。ジンベエザメはいけすに放され、夏休みということもあり、ダイバーだけでなく、海底透視船を利用した船上見学からの人気も集めた。
 
=== 生態呼称 ===
[[和名]](標準和名)「ジンベエザメ」は、体にある模様が着物の[[甚平|甚兵衛]](じんべえ)・[[甚平(じんべい)]]に似ていることから名づけられたとされる。
 
日本各地の方言による呼称は「いびすさが」(茨城県)、「じんべ」(茨城県)、「えびすざめ」(千葉県、神奈川県、静岡県)、「じんべえ」(千葉県)、「じんべい」(福井県)、「さめ」(高知県)、「くじらぶか」(鹿児島県)、「みずさば」(沖縄県)などがある。<!--方言については情報源(「Database of Life」など複数)に若干の不安があります。怪しいものがあれば御指摘を。学術名ではないので平仮名表記。-->
 
'''{{sname||whale shark}}''' (ホエール・シャーク)を始め、ドイツ語独名 Walhai (ヴァールハイ; [[Wikt:de:Wal|Wal]] ([[鯨]]) + [[Wikt:de:Hai|Hai]] (鮫))、フランス語 requin baleine (ルカン・バレーヌ; [[Wikt:fr:requin|requin]] (鮫) + [[Wikt:fr:baleine|baleine]] (鯨))、イタリア語 squalo balena (スクアーロ・バレーナ; [[Wikt:it:squalo|squalo]] (鮫) + [[Wikt:it:balena|balena]] (鯨))、[[中国語]]では「[[Wikt:鯨|鯨]][[Wikt:鯊|鯊]]」など、多くの言語で「鯨鮫」を意味する名を持つ。[[台湾語]]では、その肉の味から「豆腐[[Wiktionary:鯊|鯊]]<!--文字化け回避link-->」の異名がある。
 
[[ベトナム]]ではジンベエザメや[[クジラ]]類のことを cá ông (カー・オン)と呼んで古くから信仰対象としてきた。「魚」を意味する cá に「おじいさん」を意味する ông (漢語「翁」に由来し、年長男性への尊称としても使われる)を修飾語として添えており、言わば「Sir fish<ref>[[:en:Whale shark#Naming|英語版]]による。{{出典無効|date=2018年2月}}</ref>」「魚じい」とでもいうべき語感のある言葉である。
 
=== ちなんだ名称 ===
104 ⟶ 99行目:
* [[海洋研究開発機構]]の深海探査機「じんべい」
 
== 脚注出典 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}
111 ⟶ 106行目:
{{wikispecies|Rhincodon typus}}
{{Commonscat|Rhincodon typus}}
* [[サメ]]
* [[ウバザメ]]
* [[軟骨魚類]]
* [[魚類]]
* [[魚の一覧]]
* [[甚平]]
* [[横浜・八景島シーパラダイス]] - [[東日本]]初のジンベエザメ飼育展示施設
 
== 外部リンク ==
* [http://www.kaiyukan.com/encyclopedia/series/jinbeezame/contents.html ジンベエザメ大百科] - [[海遊館]]の管理サイト{{リンク切れ|date=2018年2月}}
* Whale shark - Rhincodontidae - The FAMILIES Table [http://filaman.ifm-geomar.de/Summary/FamilySummary.cfm?ID=6]{{リンク切れ|date=2018年2月}}
* Rhincodon typus - The FAMILIES Table [http://filaman.ifm-geomar.de/Summary/SpeciesSummary.php?id=2081]{{リンク切れ|date=2018年2月}}
 
{{fishFish-stub}}
{{DEFAULTSORTデフォルトソート:しんへえさめ}}
[[Category:テンジクザメ目]]
[[Category:ワシントン条約附属書II]]
 
{{fish-stub}}