「恋文の技術」の版間の差分

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『'''恋文の技術'''』(こいぶみのぎじゅつ)は、[[森見登美彦]]による[[小説]]。単行本は[[ポプラ社]]より[[2009年]][[3月6日]]刊行([[ポプラ文庫]]にもなっている)。いわゆる[[書簡体小説]]であり、物語は全て、ある人物から別の人物への手紙の形式で書かれている。
 
== 登場人物 ==
; 守田一郎
: [[クラゲ]]の研究のため、[[京都]]から[[能登半島]]の付け根にある[[能登鹿島駅]]近くの、人里離れた実験所へ送り込まれた大学院生。「[[文通]]武者修行」と称して、友人・先輩・妹などへ大量の手紙を書き始める。将来の目的は、手紙一本で女性を篭絡する「恋文の技術」を会得し、恋文代筆の[[ベンチャー企業]]を興すこと。だが、伊吹に対する恋文だけはなかなか思うように書けない。
; 小松崎友也
: 守田一郎の友人。周囲の人間から「マシマロマン」「阿呆のパイオニア」と評されている。守田一郎の文通相手第一号だが、何を思ったか自らの恋愛相談を持ちかける。[[おっぱい星人]]である。
; 大塚緋沙子
: 守田一郎が所属する大学院の研究室の先輩。研究室に君臨する女帝。自らの楽しみのために、周囲の人間を振り回すのが趣味。般若心経を貼り付けた谷口とお揃いのマンドリンを所持する。「洛北マンドリン四天王」の一人。守田が[[のとじま水族館]]の[[イルカ]]に話しかけて孤独な心を癒していると聞いて、「雌のイルカを追い回している」という噂を流す。
; 谷口誠司
: 能登鹿島臨海実験所に勤める研究員で、その厳しさから「軍曹」と恐れられる。日々、実験に失敗する守田一郎を罵倒しつつ、謎の腔腸動物を浸した怪しげな「精力剤」を愛飲しては[[般若心経]]を貼り付けたマンドリンをかき鳴らして自作の歌を歌う。「洛北マンドリン四天王」の一人。
; 森見登美彦
: 守田一郎の大学部時代のクラブの先輩。現在は作家をしているが、後輩である守田一郎からは『京都近辺のことしか書かないから、そのうち自家中毒になる』『自己管理能力が無い』『自分へのファンレターを恋文と勘違いしているに違いない』などの評価を手紙で送りつけられる。
; 守田薫
: 守田一郎の妹。高校3年生。翌年に大学受験を控えているが、[[フリードリヒ・ニーチェ|ニーチェ]]や[[著作権]]の本を読んだりと、その知的好奇心の範囲は兄をも驚かせる。将来の夢は[[高等遊民]]または[[宇宙飛行士]]、でなければ何にもなりたくない。「大日本乙女會」の会員。
; 三枝麻里子
: 小松崎が恋焦がれている女性。偶然だが、守田一郎の後に間宮少年の家庭教師となる。「大日本乙女會」の会員。
; 間宮少年
: 守田一郎がかつて家庭教師をしていた小学4年生の少年。守田一郎曰く「見どころのある少年」。新しい家庭教師であるマリ先生(=三枝麻里子)を好きになり、小松崎を恋敵とみなしている。
; 伊吹夏子
: 守田一郎の大学部時代の同輩、かつ片恋の相手。大学院へは進学せずに就職した。「大日本乙女會」の会員。
 
== あらすじ ==