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'''人工海水'''(じんこうかいすい、artificial seawater)とは[[海水]]の組成を模して人工的に調製された液体、もしくはその元となる粉末や濃縮液のことである。海水を必要とする生物の[[飼育]]や[[培養]]において、入手性、再現性、廉価性などの理由から天然海水の代用となっている。一方、人工海水を作るには、[[水素イオン指数|pH]]や塩分濃度の調整が大きな手間となる。
 
市販の人工海水は[[塩化ナトリウム]]を主成分として、様々な[[ミネラル|無機塩類]]や[[pH調整剤]]などが含まれており、用途により[[水道水]]や[[蒸留水]]で希釈することによって海水に近い成分となる。多くの海棲生物が飼育可能である。製品によっては特定成分に工夫を凝らし、[[無脊椎動物]]のような比較的要求する水質レベルの高い生体向けを謳う高価格のもの<ref>[https://www.ipros.jp/product/detail/2000245390/ 富田製薬]</ref>から、魚類飼育に適するとする廉価な価格帯のものもある。
 
10リットル用などに小分けした製品から数百リットル用が入ったポリタンクなどが各社から販売される。海水の塩類濃度がおよそ34-36‰程度であることから、100リットルの海水を作るにはおよそ3.5kgの粉末が必要となる。