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[[Image:VMS Artificial Horizon.jpg|right|thumb|200px|デジタル化以前のアナログ機械姿勢指示器(球形部分)。左端に速度誤差を示すFast-Slow Indicator、下端に拡大ローカライザ指示器、右端にグライドスロープ指示器を併置。中央の紅白のバーは電波高度計に連動して上下に動く。]]
'''姿勢指示器(英語:Attitude indicator)'''とは、[[航空機]]に取り付けられる[[航空計器]]である。人工水平儀、姿勢儀とも呼ばれる。'''AI'''、あるいは'''ADI'''(attitude director indicator)などと略される事もある。
 
== 概要 ==
[[Image:Attitude indicator drawing.png|right|thumb|200px180px|姿勢指示器の透視図]]
[[File:Primary Flight Display Garmin G1000.jpg||right|thumb|180px|基本的な計器が統合表示された[[ガーミン]]製のPFD([[:en:Garmin G1000|G1000]])。背景全体が機械式の姿勢指示器の表示を模している。]]
航空機の姿勢を水平線と比べて表示するようになっており、[[ピッチング|ピッチ]]や[[ローリング|ロール]](翼と機軸が水平か上向きか下向きか)を角度によって見分けることができる。また、外が暗く地平線・水平線が見えない場合や、霧や雪が激しく地面が見分けられないときなど視界が悪いときにも役立っている。空を青色か水色、地面や水面を茶色か黒色に塗り分けた球を背景に持ち、手前に表示された自機のシンボルマークとの対比で自機の姿勢を視覚的に把握できる。自機のシンボルマークは計器盤面に固定され、背景の2色の球が回転することで自機の姿勢を表現している。また、角度を示す白色のラインも表示されている。
 
[[固定翼機]]では[[揚力]]を得るため[[翼]]には[[迎角]]が必要で、その度量を制御するためにピッチ調整が行われる。水平飛行中であっても当然に揚力(すなわち翼迎角)は必要であり、飛行状況によって程度は異なるが水平飛行中でも概ね機首上げ姿勢を取る。そのため水平飛行中の姿勢指示器は必ずしもピッチ水平を示さず、水平飛行の指標には用いられない。水平飛行の指標には別計器である[[昇降計|昇降率計]]を用いる。
現代の大型旅客機では、[[PFD]]([[プライマリ・フライト・ディスプレイ]])とよばれるディスプレイにデジタル表示されている。
 
またかつては[[ジャイロスコープ]]を使用した機械式姿勢指示器が主流で、[[ボーイング747|ボーイング747クラシック]]のようなデジタル化以前の大型機では、[[慣性計測装置|INU]]やIRUと呼ばれる[[慣性航法装置]]内ユニットからの姿勢信号をアナログ計器上に反映させて表示してい
 
[[グラスコックピット]]の登場によりプライマリ・フライト・ディスプレイ(PFD)へ速度計、高度計、昇降計と共に統合表示することが可能となった。また旧来の姿勢指示器と同じサイズで表示が液晶化された計器が交換用として販売されている。
小型機では、旧式の[[ジャイロスコープ]]を使用した姿勢指示器が主として使用されている。
 
[[固定翼機]]では[[揚力]]を得るため[[翼]]には[[迎角]]が必要で、その度量を制御するためにピッチ調整が行われる。水平飛行中であっても当然に揚力(すなわち翼迎角)は必要であり、飛行状況によって程度は異なるが水平飛行中でも概ね機首上げ姿勢を取る。そのため水平飛行中の姿勢指示器は必ずしもピッチ水平を示さず、水平飛行の指標には用いられない。水平飛行の指標には別計器である[[昇降計|昇降率計]]を用いる。
 
== 予備の姿勢指示器 ==