「チェアリフト」の版間の差分

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m →‎トリプルリフト: ニセコマウンテンリゾート グラン・ヒラフのトリプルリフト設置時期の記載に誤りがあったための修正
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写真の追加と編成の変更・記述の追記
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== 歴史 ==
 
人間用の索道は、アジアでは1600年代以前から山岳地帯で谷を越えるための手段としてよく知られていた。これは、編んだ線を、人が手で掴んで人力で横断するものであった。貨物を運搬するためのハーネスやかごにも革新的な改良が加えられた。
 
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: 標高の高いところに設けられて風雪に曝される状況となる場所などでは、乗客や停留場自体の保護を目的として設置される事がある。自動循環式リフトである場合、この他に営業期間外の搬器格納庫も併設される事がある。
* その他、搬器の座面に雪が積もらないよう、自作の雪払い用固定式ブラシ(背もたれ無しタイプのシングルリフトに多い)や座面の上げ下げを行う装置(初期のペアリフトに多い)を設置したり、雪を払いのけるための[[圧縮空気]]噴出装置や[[送風機#ブロワ|ブロワ]]を設置するケースもある。
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File:七飯第1ロマンスリフト・乗車停留場(2018.03).jpg|thumb|ペアリフト・起点停留場(2018年3月撮影・函館七飯スノーパークにて)
File:七飯第1高速リフト・乗車停留場のりば入口(2018.03).jpg|thumb|クワッドリフト・起点停留場(2018年3月撮影・函館七飯スノーパークにて)
File:乗車停留場に設置の、搬器の雪払い用ブロワ.jpg|thumb|起点停留場に設置の、搬器の雪払い用ブロワ(2018年3月撮影・函館七飯スノーパークにて)
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'''支柱<ref>ここでの記述は、[http://cable.cocolog-nifty.com/sakudo/2006/08/4_97ff.html 「索道観察日記」索道メーカー 日本ケーブル ~機械について(4)]も参考とした。2018年2月11日閲覧。</ref>'''
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支柱は天頂部に[[電線]]を架設し、前述の脱索防止各装置のデータ送受信の他に、リフトの乗降場間とスキー場内施設等への電力供給や[[電話]]などの通信用として、[[電柱]]の代わりに使われる事もある。
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File:七飯第1高速リフト1(2018.03).jpg|thumb|チェアリフト(クワッドリフト)支柱(2018年3月撮影・函館七飯スノーパークにて)
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'''搬器'''
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乗車定員が2人以上のものも、定員以下で乗車可能である(例えば、6人乗りには1 - 5人でも乗車可能)。但し、混雑緩和のために[[相乗り]]を求められることがある<ref>[[白馬五竜スキー場|白馬五竜]]エスカルプラザ公式[[Facebook]]の[https://www.facebook.com/hakubaescal/posts/536607553102875 2013年12月28日10時39分の投稿]</ref>。相乗りを求められる場合、「シングルレーン」が設けられていることがあり、この場合、1人で滑る者はこのレーンに並ぶ。
 
=== シングルリフト ===
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[[ファイル:天橋立ビューランドimg057.jpg|thumb|[[天橋立ビューランド]]の下りシングルリフト(1993年3月20日)]]
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'''シングルリフト'''は、1人乗りのチェアリフトである。
 
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=== ペアリフト ===
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[[ファイル:Chair lift at Mt Hood.jpg|thumb|right|240px|アメリカ合衆国[[オレゴン州]]マウントフッドの固定循環式2人用チェアリフト(ペアリフト)]]
File:七飯第1ロマンスリフト2(2018.03).jpg|thumb|北海道・[[函館七飯スノーパーク]]七飯第1ロマンスリフト(ペアリフト・2018年3月撮影)
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'''ペアリフト'''は、2人乗りのチェアリフトである。「ロマンスリフト」と言われることもある。
 
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=== トリプルリフト ===
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[[File:ニセコマウンテンリゾート グラン・ヒラフにかつて設置されていた屋根(フード)付きトリプルリフト「キング第3トリプル」.jpg|thumb|ニセコマウンテンリゾート グラン・ヒラフにかつて設置されていた屋根(フード)付きトリプルリフト「キング第3トリプル」(2014年3月撮影)]]
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'''トリプルリフト'''は、3人乗りのチェアリフトである。
 
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=== クワッドリフト ===
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File:七飯第1高速リフト2(2018.03).jpg|thumb|[[函館七飯スノーパーク]]七飯第1高速リフト(クワッドリフト・2018年3月撮影)
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'''クワッドリフト'''は、4人乗りのチェアリフトである。
 
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: 搬器を不必要に[[ブランコ]]のように揺さぶる事で、その振動が支曳索に伝わる事で脱索につながる。
上記2項目は、リフト支柱に取り付けられている標識や乗り場付近の注意事項表示板で告知されている事がある<ref name="National Ski Safety Council-1">スキー場の安全基準として定められている。[http://www.nikokyo.or.jp/safety-snow/index.html 全国スキー安全対策協議会公式サイト]参照。2018年2月12日閲覧。</ref>
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File:リフト乗車時の注意事項表示板.jpg|thumb|リフト乗車時の注意事項表示板(2018年3月撮影・函館七飯スノーパークにて)
File:支柱に取り付けられた「飛降禁止」標識板.jpg|thumb|支柱に取り付けられた「飛降禁止」標識板(2018年3月撮影・函館七飯スノーパークにて)
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* '''降車停留場における、折返装置部分での回り込み'''
: 初期のシングルリフトにおいては、降車部分と同じ雪面の高さが折返装置部分まで続いている上に緊急停止装置(後述)が無い事があり、その場合に遊び半分で折返装置部分までそのまま乗車を続けて回り込んだ結果、雪面に接するスキーに引っ張られた力が支曳索にも伝わって脱索する事故が起こったケースがある。なお、ペアリフト以上の輸送能力の高いリフトである場合は、降車位置の前方にスロープが設けられてそのまま滑り降りて降車する方法であるため、折返装置位置の雪面は降車位置より低くなるのでこのような事故は起こりにくくなっている。またこのケースで、折返装置を回り込んだ後に緊急停止装置があり、降り損なってそれを作動させる場合はこの限りでは無い。
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File:チェアリフト折返装置と緊急停止装置の位置関係.jpg|thumb|チェアリフト折返装置と緊急停止装置の位置関係(2018年3月撮影・函館七飯スノーパークにて)
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脱索につながるもの以外でも次の事が禁止されている。
* '''リフト下の立ち入り禁止'''
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* '''脱索事故対策'''
:* 脱索検知装置
:: 起点・終点停留場及び支柱の滑車に取り付けられている。脱索の際に外れた支曳索が検知装置に接触するか、脱索時に支曳索から受けいた張力から解放された時の滑車の急激な揺を検知した際に作動して自動的にリフトを止める。
:* 風速計・風向風速計
:: リフト1線中の停留場や一部の支柱に、全体で1個または複数個設置されている。搬器の過大な揺さぶりが生じる危険性のある基準を超えた風速や風向が検知された場合に自動的にリフトを減速し、さらに強い風速では停止させる。風速の設定はリフトの架設場所の地形や気象条件等によって変わる。
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File:脱索検出装置1(赤矢印部分).jpg|thumb|脱索検出装置1(赤矢印部分)
File:脱索検出装置2(赤矢印部分).jpg|thumb|脱索検出装置2(赤矢印部分)
File:風速計(赤矢印部分)と脱索検出装置(青矢印部分).jpg|thumb|風速計(赤矢印部分)と脱索検出装置(青矢印部分)
File:リフト支柱に取り付けられた風向風速計.jpg|thumb|リフト支柱に取り付けられた風向風速計
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* '''その他安全対策'''
:* 係員詰め所
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:* 緊急停止装置
:: 乗客が降車場所で降りるタイミングを失って降り損なった際にそのまま乗車した上で、乗客の足が触れるようにして設けられたバー型の緊急停止装置。バーが触れると作動してリフトを止める。近年のリフトに設けられるようになった。ロープトゥ・リフトの場合、折返装置に至る手前に[[コネクタ]]に取り付けたワイヤを張り、足がワイヤに触れてコネクタを引き抜く事で停止させるタイプもある。
:* 監視カメラ
:: 長大リフトである場合、リフト中間の異常を発見するために設けられる場合がある。
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File:降車停留場に設置の緊急停止装置.jpg|thumb|チェアリフト降車停留場に設置の緊急停止装置(2018年3月撮影・函館七飯スノーパークにて)バーに足が触れる事で作動して停止する。
File:04 ロープトゥ・リフト折返装置手前の降車位置に設けられた緊急停止装置.jpg|thumb|ロープトゥ・リフト折返装置手前の降車位置に設けられた緊急停止装置(2018年2月撮影)張られたワイヤに足が触れてコネクタが引き抜かれる事で停止させる。
File:05 旧来のロープトゥ・リフト動力装置手前の降車位置に設けられた緊急停止装置.jpg|thumb|旧来のロープトゥ・リフト動力装置手前の降車位置に設けられた緊急停止装置(2018年2月撮影)バーに足が触れる事で作動して停止する。
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:* 監視カメラ
:: 長大リフトである場合、リフト中間の異常を発見するために設けられる場合がある。
 
== 脚注 ==