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'''ミニマリズム''' ('''Minimalism''' <[[英語]]>)とは芸術の諸分野[[美術]]・[[建築]]・[[音楽]]・[[哲学]]・生活様式で、要求される要素を最小限度まで突き詰めようとした一連の態度に発生する最小限主義。'''ミニマリスム'''とも表記される。[[1960年代]]の[[アメリカ合衆国]]に登場し主流を占めた傾向、またその創作理論であり、最小限(minimal)主義(ism)から誕生し、必要最小限を目指す手法である。装飾的な要素を最小限に切り詰め、シンプルなフォルムを特徴としている。後にミニマリズム文学、ミニマリズム建築など多数の転用例がある。
 
==諸ジャンルの展開==
===美術===
もとは[[ロシア構成主義]]によってその萌芽のあった様式である。[[カジミール・マレーヴィチ]]は円と三角形と正方形のみの芸術を極限まで突き詰めようとした。[[ロシア革命]]によって多くのロシア人が[[アメリカ合衆国]]に脱出したことで輸入され、[[フランク・ステラ]]、[[ドナルド・ジャッド]]ほかによって「完全にミニマルな形態」のための運動が推し進められた。しかし、この運動も長くは続かず転向したステラのような人物が多数派で、死の直前まで貫徹したミニマリストはジャッドくらいしかいない。後に[[マリオ・メルツ]]等によって行われた[[アルテ・ポーヴェラ]]の一部の作家にもミニマリズムの影響を受けた作品<ref>[[マリオ・メルツ]]、石の上に石は乗らない(1967)</ref>が存在する。詳しくは''[[ミニマル・アート]]''を参照。
 
===音楽===
''[[ミニマル・ミュージック]]''を参照。創作人生の一時期にミニマリズムを経験した人物は数多い。命名者は[[マイケル・ナイマン]]。ミニマル・ミュージックはロシア、日本、西ヨーロッパにまで及んだ。
 
===哲学===
フランスの現象学の哲学者である[[モーリス・メルロー=ポンティ]]は、「ミニマリズムの哲学者」と呼ばれる。『知覚の現象学』の英訳がミニマルアートの起爆剤になったと考える学者は多いが、音楽美術ともにこの本が起点になって行われた運動ではない。
 
===文学===
[[レイモンド・カーヴァー]]が名高い<ref>[http://www.ritsumei.ac.jp/acd/re/k-rsc/lcs/kiyou/2-4/RitsIILCS_2.4pp.81-101Kato.pdf 外部リンク]</ref>。
 
===建築===
1990年代の[[スイス]]に出現。[[ヘルツォーク&ド・ムーロン]]が有名。