「塩化水銀(II)」の版間の差分

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'''塩化水銀(II)'''(えんかすいぎん に)は、[[水銀]]の[[塩化物]]の1種である。'''塩化第二水銀'''(えんかだいにすいぎん)とも表記される。水銀の塩化物である[[塩化水銀]]は2種類があり、もう1つは[[塩化水銀(I)]] である。塩化水銀(II) はHgCl<sub>2</sub>という組成をもち、'''昇汞'''(しょうこう)と呼ばれる。[[水溶性]]の無色または白色の[[針状結晶]]である。水にやや溶けやすい(常温で水1kgに約60g溶ける)。[[アルコール]]や[[エーテル (化学)|エーテル]]にも溶ける。[[蛋白質]]を変性させる作用が強い猛毒である。また、[[昇華 (化学)|昇華]]しやすい。
 
== 用途 ==
かつて塩化水銀(II)を水で薄めた昇汞水は[[殺虫剤]]や[[伝染病予防法]]施行規則第24条に指定された3番目の[[消毒液]]<ref>{{PDFlink|[http://www.ipa.or.jp/health/04/health_04_01.pdf 水害と消毒 編茨城県薬剤師ボランティア 発行:社団法人茨城県薬剤師会]}}</ref>、[[防腐剤]]として使われていたものの、毒性が強いために現在では使用されていない。[[生物学]]の実験に際して昆虫を無菌飼育するときに卵を無菌化する殺菌剤や、ギルソン液などの[[固定液]]の原料として塩化水銀(II) が挙げられることがある。なお、ギルソン液(Gilson's solution)とは、水880 mlに、60 %のエタノールまたは60 %のメタノールを100 ml、氷酢酸を18 ml、80 %の硝酸を15 ml、20 gの塩化水銀(II)を加えて作った溶液である<ref>[http://fishbull.noaa.gov/911/lowerre-barbieri.pdf
A new method of oocyte separation and preservation for fish reproduction studies]</ref>。
 
== 生産 ==
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== 毒性 ==
塩化水銀(II) の毒性は[[腐食性]]で非常に強力である。生物の[[血液]]に付着すると無機の水銀は蛋白質に結合する。皮膚に直接触れると[[皮膚炎]]や[[神経系]]の異常を起こすことがあり、いらだち、[[不眠]]、異常な[[発汗]]などの原因に繋がる。水で薄めた昇汞水の致死量でも0.2〜0.4g4 gほどであり、誤って1でも飲んでしまうだけでも生命にかかわる。
 
== 出典 ==
<references />