「坂本堤弁護士一家殺害事件」の版間の差分

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3日、[[熊本県]]在住の在家信徒の弁護士から坂本弁護士の[[住所]]を電話で聞きだし、午前9時頃に実行犯らは村井が用意したセダンとワゴン車に分乗し出発した。途中で杉並の選対に向かい、2台の交信用の無線機を[[林泰男]]が用意し、ついでに[[かつら]]などで変装した。村井は長髪、新実は[[アフロヘア|アフロ]]、岡崎は[[七三分け]]に眼鏡であったという。その後新宿でスーツなどを買い、横浜へ向かった<ref name="hu2b-85">降幡賢一『オウム法廷2 下』 p.85-90</ref>。
 
予定では、坂本弁護士が通勤で利用する[[横浜市]][[磯子区]]の[[洋光台駅]]付近で待ち伏せし、車に連れ込み[[塩化カリウム]]を[[注射]]して殺害し、遺体をそのまま運び去ろうとしたが、この日は[[祝日]]であることを全員忘れていたため坂本弁護士は現れなかった。このため、麻原の指示により同区にある坂本弁護士の自宅に向かう。午後10時、岡崎が坂本家に向かうとドアに鍵がかかっていないことが判明した。村井早川がこれを麻原に電話連絡、麻原は「ほほう、そうか。じゃ、入ればいいじゃないか。」「(家族を巻き添えにすることは)しょうがないんじゃないか。一緒にやるしかないだろう。」と一家全員の殺害を命令した<ref name="hanketu" /><ref name="wa141" />。麻原は検事調書の中でこの時の心境を「私は一瞬、子どものことが頭に浮かびましたが、私も小さいときから親から離れて苦労しており、子どもだけ生き残らせても逆に残酷だと思い」、殺害を許可したと語っている<ref>降幡賢一『オウム法廷2下』 p.274</ref>。
 
念のため早川と新実がセダンで洋光台駅に向かい、他の四人は坂本弁護士宅近くに停めたワゴン車内で待機し、最終電車まで待ったが坂本弁護士は現れず、家にいると判断し翌[[11月4日]]午前3時頃自宅に侵入、寝ている坂本弁護士一家を発見した。抵抗が激しく中川が手間取ったため誰にも[[塩化カリウム]]をちゃんと打てず、首を締め続けるなどして一家全員を殺害した<ref name="hanketu" /><ref>{{Cite news|title=オウム裁判で分かったこと、残る謎|newspaper=Yahoo!ニュース|date=2015-04-30|url=http://bylines.news.yahoo.co.jp/egawashoko/20150430-00045208/}}</ref><ref>毎日新聞社会部『裁かれる「オウムの野望」』 p.164</ref>。