「JR東日本E259系電車」の版間の差分

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駆動・ブレーキの制御とも、運転台から車両に搭載されている列車情報管理システム「[[TIMS]]」を経由してインバータ制御装置およびブレーキ制御装置へ伝送される方式である。
 
制御方式は、[[かご形三相誘導電動機]]4台を1群とし、1台のインバータ装置で2群の制御を行なう[[可変電圧可変周波数制御|VVVF(可変電圧・可変周波数)インバータ制御方式]](SC90A形)とした。主回路は2レベル式で、インバータ装置の主変換[[半導体素子|素子]]は[[絶縁ゲートバイポーラトランジスタ|IGBT]]である<ref name="rp824-66">『鉄道ピクトリアル』通巻824号(2009年10月号)p66</ref>。主電動機は[[JR東日本E531系電車|E531系]]・E233系で使用しているMT75形と本体が同一<ref name="rj515"/>で、主電動機冷却用のダクトを車体側に設けたMT75B形(定格出力140[[ワット|kW]])を採用した。歯数比は17:96 (5.65) <ref name="rp824-66"/>に設定した。最高速度は253系と同じ130[[キロメートル毎時|km/h]]である。
 
制動装置(ブレーキ)は[[回生ブレーキ]]を併用した[[電気指令式ブレーキ|電気指令式空気ブレーキ]]を常用ブレーキとして採用した。常用ブレーキでは、編成ブレーキ力を管理するシステムにより、[[制輪子]]の磨耗を低減・均一化するようにブレーキ制御を行なっている。また、[[空転]]や[[滑走]]が発生した場合は滑走した車軸のブレーキ力を弱めることで[[粘着式鉄道#空転滑走再粘着制御|再粘着の促進]]を図った。このほか、勾配線区での速度超過を防止する[[抑速ブレーキ]]、降雪時に制輪子と車輪踏面の間に着雪することを防止するための[[鉄道のブレーキ#耐雪ブレーキ|耐雪ブレーキ]]、保安用の[[保安ブレーキ|直通予備ブレーキ]]を装備した。
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車端部妻面にはE257系と同様の車端ダンパを設け、さらに各車両間には車体間ダンパ([[ショックアブソーバー]])を設置した。また、先頭車では[[新幹線E2系電車|新幹線E2系]]・[[新幹線E3系電車|E3系]]・[[JR東日本E657系電車|E657系]]で採用されている空気圧式の動揺防止制御装置([[アクティブサスペンション|フルアクティブサスペンション]])を搭載し、乗り心地の向上を図った。<ref name="rj515"/>
 
[[集電装置]](パンタグラフ)はE233系に搭載されているPS33D形シングルアーム式パンタグラフを、3(9)号車のモハE259形0番台に1台、5(11)号車のモハE259形500番台に2台搭載した。5(11)号車のパンタグラフのうち、4(10)号車側の1台は予備である。パンタグラフの折り畳み高さは地上から3,980mmとして、[[中央本線|中央東線]]など狭小[[トンネル]]のある区間への入線も可能としている<ref name="rj515"/>。
 
補助電源装置は[[三相交流]]440[[ボルト (単位)|V]]、210kV[[アンペア|A]]の容量を有するIGBT素子使用の[[静止形インバータ]] (SIV) SC89A形をモハE258形に搭載した。また、偶数号車にはスクリュー式[[圧縮機#容積圧縮機|電動空気圧縮機]]MH3124-C1600SN3B形を装備している<ref name="rp824-66"/>。