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また制作当時、アイヌ文化の資料が少なくて苦労したとのエピソードが笑いをまじえて語られている。甘露・菅曰く、いざ制作となると資料が少なく、買うにしても数が少なくて高価なものが多かったため、資料を経費で購入することはできないかと考えるも、制作当時はあまり期待されていなかったためか経費を出してもらうことはできなかった。そこで、図書館で十冊くらい借り、二週間後に返し、またすぐに借りるというのを繰り返して制作していったとのこと。また、馬の役割を担うウォプタルという二足歩行の爬虫類は、登場するキャラクター達が動物のような耳をしているゆえ一線を画すために、甘露樹の機転によって生まれた。そうしたウォプタルや獣耳を描くために恐竜図鑑や動物図鑑なども借りて勉強したとのこと<ref name="kg183">[[#ガイド|公式ガイドブック、p183。]]</ref>。
 
== あらすじ ==
{{不十分なあらすじ|date=2016年1月}}
ここではないどこか、今ではないいつか。
豊かな翠色に彩られた穏やかな気候の大陸。そこに暮らす種族は獣のような耳や尻尾、または大きな翼を背負う、ヒトとは似て非なる者たち……ある種族は強靭な肉体を誇り、またある種族は武術に長け、それぞれ種別できる特性があった。種はやがて部族となり、大小さまざまな國を成すに至っていた。
 
民は大神'''ウィツァルネミテア'''を崇め、その大いなる名のもとに、生から死に至るまで儀式を行う慣わし、日々感謝の祈りを捧げることを忘れない。ある大陸の北東に位置する辺境の地に、ヤマユラの集落がある。作物の育たない痩せた大地ゆえに民は貧しい生活を強いられながらも、辺境で生きる者ならではの屈強さで明るく和やかに暮らしていた。
時は戦国時代。國は分かれ争い、民草が飢え苦しむ時代。ある山奥ののどかな辺境の村に、瀕死の怪我を負った男が運び込まれた。
 
そんなある日、もろい民家をなぎ倒すほどの激しく大地を揺さぶる地震が起きる。そのとき集落付近の森にいた少女'''エルルゥ'''は、大怪我をして倒れていた男'''ハクオロ'''と出会い、集落へ連れて帰り手厚く看護する。
彼は村人に助けられる以前の全ての記憶を失っており、さらに自分が顔につけている仮面はどうやっても外す事の出来ない不可思議で不気味な代物であり、彼の混乱に拍車をかけた。彼は村人達に獣のような耳や尻尾がある事や、製鉄や化学肥料などの高度な知識が自分にあることを疑問に思い、自分自身と目覚めた世界の微妙な齟齬を訝しつつも、おおらかで穏やかな村人たちの雰囲気に村の暮らしを徐々に受け入れつつあった。
 
灼けるような熱さと朦朧とした意識の中、少女の唄う子守唄が男の耳に木霊する。どこかで聴いたなつかしい唄声。男が目覚めた時……記憶は無に帰していた。失われた過去とこれから導く未来、そのふたつが交錯する物語が始まる……。
新たに『ハクオロ』という名を村長から授かった彼は、村の生活を豊かに発展させ、村を襲った災厄を退け、村人達の信頼を勝ち取ってゆき、既にこの村の無くてはならない家族となっていた。しかし戦乱と貧困の風は、この平和な山村にまで吹き付け、人道に反する重い税を押し付けた藩主に反発したことが原因で、村人に強く信頼されていた村長が殺害されてしまう。
 
はじまりのうた……それは大いなる母に抱かれ、その末裔まで唄いつがれる永遠の子守唄……<ref name="kg2">[[#ガイド|公式ガイドブック、p2。]]</ref>。
ハクオロの中に生まれた、深く静かな怒り。多くの者が死ぬと知りながら、取り返しがつかぬと知りながら、彼はその怒りを解き放った。ハクオロは指導者として謀反を起こし、暴虐の限りを尽くした圧制国家を打ち崩して、新たな国トゥスクルを建国する。
 
戦いは終わったかに見えたが、まるで何らかの作為が働いているかの如く、次々とトゥスクルとハクオロの元に戦の業火が降りかかる。大きく拡大していく戦の火。ただ平和だけを望む自分の存在や行動が、結果的に戦渦を広げている事に苦悩するハクオロ。しかし、もはや彼に逃げ道は何処にもない。人の身には余る知識と知略、積み重なっていく重責と不条理な現実。そしていまだ深い霞に隠されたままの自分自身の正体。多くの苦悩を抱えつつも、ハクオロはトゥスクルの『皇』として、いまだ終わる兆しの見えない戦争の日々に身を投じる事となる・・・。
 
美しい自然に彩られた、幽玄の世界。そこで「彼」は目覚めた。それは人の想い全てを呑み込む、大いなる戦いの始まりだった。さまざまな者たちが、さまざまな思いを響かせ合い、一つの歌を奏で始める。
 
それは、'''散りゆく者への子守唄'''
 
== 世界観 ==
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; ポナホイ
: 声 - 日本語:近藤孝行、英語:[[ジェーソン・ダグラス]]
: ノセシェチカと同盟を結んでいる小國、エルムイの皇。本人が皇になりたかったわけではなく、カンホルダリが自らの支配欲を満たすために傀儡として祭りあげた元漁師で、カンホルダリの言いなりになっている。都合の良い下僕として扱われ、民からは弱腰の無能者とそしられている自分に苦悩している。カンホルダリの死後、「脅されて仕方なくクンネカムンに攻め入った」とトゥスクルに助けを求めたものの、結果は虚しく、後日クンネカムンによってエルムイは滅ぼされてしまう。その際ハウエンクアから「生き続けて苦しめ」等と言われているが、その後の消息は不明。アニメ版では、上記の元漁師などの細かい説明はなく、エルムイの皇として登場する。クンネカムンから反撃を受けた際には、ハウエンクアたちに土下座して「責めは私一人に。民に罪はありません」と慈悲を求めるも、聞き入れられなかった
 
=== ストーリー上の重要なキャラクター ===
; ディー
: 声 - 日本語:[[池田秀一]]、英語:[[:en:Nomed Kaerf|Nomed Kaerf]]
: 凛とした涼やかな容貌の、オンカミヤリュー族の青年。終始無表情で、畏怖・重圧さえ感じるような気配をまとっている。さまざまな國に現れ、意図的に戦火を拡大せんとする。元はオンカミヤムカイの哲学士で、ウルトリィと師弟関係にあった。自分逹が崇拝している「'''神'''」に対しての好奇心が抑えられず、オンカミヤムカイの宗廟に侵入した結果、ウィツァルネミテアを発見。用もなく眠りを妨げたとして逆鱗に触れる。その際、知識を求めていることを見透かされたために、一方的な契約の代償として自分の肉体を差し出すこととなり、多量の知識(意識)が一度に流れ込んだ影響でディー本人の精神は崩壊してしまう。そのため、憑代とさせられる前の面影はもはや霞ほども残っていない。
: その正体は'''ハクオロと起源を共にするウィツァルネミテアの半身が顕現した姿'''であり、精神は「'''分身'''」である(「ディー本人」からすると「分身」に憑代よりしろとして肉体を奪われた状態)。戦乱を通じオンカミヤリュー族であるため、憑代とし生き残「しっくりとくべき強靭良質躰」である淘汰され発言していべき脆弱。さまざま種を独善的陰謀選び関わりハクオロとは度々敵対した。闘争こそが進化の本道であるとし戦乱を通じて自らの「子供達」をより高い存在へと導こうという超越的な「'''愛情'''」を見せる。独善的な種の選定をあくまで「愛情」と形容し、『そ闘争の過程で脱落した者など知らぬ抑圧されあるいは滅びていく種入らぬ』対しては「必要な犠牲」ばか冷酷に切捨てる姿勢であり、その手段を受け入や思想、またそられないを「愛情」と呼ぶことそのものも含めて全く相反する思想を持つ自身の「空蝉」であるハクオロとは対立している。ストーリー終盤でハクオロとの側から強引に意識の統合を行い、『うたわれるも、「力ある者」へと回帰する。
: ゲンジマルに対しては「'''友'''」と呼んでおり、契約を反故にしたために命を奪う結果となってしまったが、「お前まで先に逝くのか」と悔やむ様子も見せていた。
: ウィツァルネミテアは「無限の'''孤独'''から解放されることが願い」だと発言しており、種を昇華させる行為は最終的にこの目的を果たすためである。化石として存在していた時から、この行動原理は引き継がれているようであるが、オンヴィタイカヤン(旧人類)もこの産物であったかは劇中で明言されていないため不明。空蝉と分身が出会ってしまった際に争う衝動が抑えられないのは、自分と同じ次元の存在に飢えていたウィツァルネミテアにとって、もう一人の自分が目の前にいることは歓喜の極み(または憎悪)であり、その存在を確かめたいがために争ってしまうとされている<ref>[[#ファン|公式ファンブック、p65。]]</ref>。
: ゲームの戦闘フェイズでは刀を得物としており、強力な光の法術も使用する。
; ムツミ
: 声 - 日本語:釘宮理恵
: ディーの側に控える、黒翼・血眼の女性。現行の法術・術者の水準を遥かに飛びた力を操り、法術とは明らかに別物である不可思議な現象までをも行使する。ディーのことを「お父様」と呼び、ハクオロに対しても何らかの含みのある態度を見せる。
: その正体は、遠い過去(創成期)にハクオロの遺伝子から複製された彼の子供たち「実験体」の内、最もハクオロに近い性質を持った一体。強大な力を発現させてしまったため、研究者たちによって肉体を分解・破棄処分されたロストナンバー「'''製造番号欠番No63'''」。「No63」の語呂合わせで「'''ムツ (6) ミ (3)'''」と付けられた。その名前の意味するところは「'''睦'''{{refnest|group=注|結びつき、繋がりなどの意<ref>うたわれるもの オリジナルサウンドトラックより。</ref>。}}」。アニメ版では肉体が存続している描写が存在するが、原作では脳髄のみの存在となって「父親」であるアイスマン(ハクオロ)にコンタクトを試みた。ディーとハクオロを同一視し「お父様」と呼ぶ。彼女の行動はすべて父の望み(我を滅せよ、出来ぬならば封ぜよ)を叶え、「父を安らかに眠らせる」という理由に起因する。名前が「ムツミ」に決定する前に「ムーミン」やら「ムツゾウ」などという名前を付けられかけ、そのたびにサイキックウェーブをアイスマンに叩き付けて激しい異議申し立てを行う場面が見られた。オンカミヤリュー族の生物学的始祖である。また、カミュはムツミの中に存在するいくつもの人格のうちのひとつであり、ストーリー終盤でディーの呼びかけに答えてムツミへと変貌する。オンカミヤムカイ最深部でカミュの意識に立ち戻るが、ムツミとはある程度意識を共有している状態である。数々の能力の他に、太古の人類が衛星軌道上に創った衛星レーザー兵器「アマテラス」と直接リンクすることができ、衛星軌道上から超出力レーザー「浄化の炎」で標的を跡形もなく破壊することができる。クンネカムン皇都を破壊し尽した他、過去にウイツァルネミテアを滅するためにも使用されたが、それには至らず封印という形となった。
: アニメ版では、前述のアイスマンとの関係の描写が省かれてしまったため、ハクオロのことを「もう一人のお父様」と呼ぶ理由については謎のままの部分がある。
: ゲームの戦闘フェイズでは強力な闇の法術に加え、分身しながらの連続攻撃など、'''始祖'''の名に恥じない力を見せる。
; ミコト
: 声 - 日本語:柚木涼香
: 時折、ハクオロの脳裏に涼やかな鈴の音と共にフラッシュバックする幻影。ハクオロの失われた過去関係しいると思われ女性
: その正体は、ムツミと同じくハクオロの複製体の内の一体「'''製造番号No3510'''」。ミコトの名付け親もまたアイスマン(ハクオロ)であり、「No3510」にちなんで「'''3(ミ)5(コ)10(ト)'''」と付けられた。その名前の意味するところは、「'''命'''」<ref>うたわれるもの オリジナルサウンドトラックより。</ref>。また、「No3510」という製造番号もミコトにとっては、「'''博士がつけてくれた名前'''」なのであると語っている。ムツミのような特殊能力は見られなかったため、彼女は大勢居る実験用モルモットの内の一体として扱われていた。アイスマンと共に研究施設を脱走し、彼との間に子をもうけるが、後にアイスマンを追ってきた研究者達に捕獲され、「人との間に子を成した貴重なサンプル」として解体・惨殺される。エルルゥが髪飾りにしている輪っかのような物は、古代の研究施設のリング型のマスターキーであり、アイスマンとの接触でミコトに微かな父性的愛情を持ち、彼らの逃亡を幇助した研究者ミズシマがミコトに与えたものである。マスターキーはミコトの「父」からの贈り物としてアイスマンとミコトの間に産まれた子供に贈られ、その後は直系の子孫の長女に引き継がれていった。トゥスクルの代では彼女の姉が死んでしまったためにトゥスクルが受け継ぎ、その直系の長女であるエルルゥに授けられた。また、研究過程では発覚しなかった様だが、ミコトは「動物の声を聞く」という特殊な感応能力を持っており、彼女の子孫には希にその能力が発現する。そうした存在は、動物達と心を通わせるその様から「ヤーナ・マゥナ(森の母)」と呼ばれている。
; アイスマン
: 声 - 日本語:小山力也
: 隠蔽されていたウィツァルネミテアの化石を発見したために、射殺されそうになった考古学者。朦朧とする意識の中、自身の返り血によって目覚めた「化石」の声を聴き、「眠らせてくれ」と頼んだ結果、化石と同化(契約の代償)し、氷の中で長い眠りにつくこととなった。後にミズシマをはじめとする研究者達に発見され、研究材料のためとして蘇生させられる。ミコトを解体したことに加え、肉体を強化する作用のある仮面のレプリカが完成したことを研究者の口から聴いた結果、怒りからウィツァルネミテアの力に目覚め、研究者達を次々と赤いゲル状の謎の物体へと変貌させる(強い肉体が欲しいという願いを歪めて叶えた)。その際、ウィツァルネミテアの凄まじい力に愉悦を感じる心と、こんな残酷なことはしたくないという心がせめぎあい、ムツミの手によって封印されるも、長い年月が経ち封印が弱まるにつれてその心は二つに分かれ、戻ることなく、やがてそれぞれが自我を持つようになった<ref>[[#ファン|公式ファンブック、p64。]]</ref>。
; ミズシマ
: 声 - 日本語:加藤将之
: 生命の創造の研究を進めていた科学者の一人で、主にアイスマンの仮面についての秘密を探っていた。オンヴィタイカヤン(旧人類)。地下での生活を続けている間に、地上の環境に耐えられない肉体となってしまった。そのため新たな生命を創造するという研究を続けていたが、気の遠くなるような時間の中で研究を続けていくうちに、罪の意識が麻痺していき何も感じなくなることを恐れていた、良識ある人物で、「神の真似をし、生命の臓器を弄ぶことなど人の身には余りにも大それていること」だと考えている。実験体であるミコトに対しては、「研究者である自分が名前をつけることはできない」としてアイスマンに名前をつけてあげるように頼んでおり、後に逃亡を幇助した際には「ミコト」という名前に満足していた様子を見せた。
: ゲームの中ではミズシマの他にもマツオなどの日本の名字を持つ研究者が登場している。
 
== 世界の謎(地理、歴史) ==
; ディー 声:[[池田秀一]] 
=== 地理 ===
: 凛とした涼やかな容貌のオンカミヤリュー族の青年。終始無表情で、畏怖・重圧さえ感じるような気配をまとっている。様々な國に現れ、意図的に戦火を拡大せんとする。元はオンカミヤムカイの哲学士で、ウルトリィと師弟関係にあったが、そのころの面影はもはや霞ほども残っていない。様々な陰謀に関わりハクオロとは特殊な関係にある様だが…。
本作品の世界は'''「古代」でいう日本列島'''が主舞台であり、他の大陸も存在するが未登場である(存在はしているが混沌としている<ref name="kg183" />)しかし、「古代」とは違い地軸が異なり、陸の形もわずかに違う。作中の地図では「古代」の[[千葉県|千葉]]が最南端になっており、東北側が東、近畿側が西である。また、クンネカムンの首都は「古代」の[[石川県]][[金沢市]]と一致する。
: その正体はハクオロと起源を共にするウィツァルネミテアの半身が顕現した姿であり、精神は「'''分身'''」である(「ディー本人」からすると「分身」に憑代(よりしろ)として肉体を奪われた状態)。戦乱を通じて生き残るべき強靭な種と淘汰されるべき脆弱な種を独善的に選び、自らの「子供達」をより高い存在へと導こうという超越的な「愛情」を見せる。独善的な種の選定をあくまで「愛情」と形容し、『その過程で脱落した者など知らぬ、目に入らぬ』とばかりの姿勢とその手段を受け入れられない自身の「空蝉」であるハクオロとは対立している。ストーリー終盤でハクオロとの意識の統合を行い、『うたわれるもの』へと回帰する。
; ムツミ 声:[[釘宮理恵]]
: ディーの側に控える、黒翼・血眼の女性。現行の法術・術者の水準を遥かに飛び越た力を操り、法術とは明らかに別物である不可思議な現象までをも行使する。ディーの事を「お父様」と呼び、ハクオロに対しても何らかの含みのある態度を見せる。
: その正体は、遠い過去にハクオロの遺伝子から複製された彼の子供たち「実験体」の内、最もハクオロに近い性質を持った一体。ディーとハクオロを同一視し「父様」と呼ぶ。彼女の行動はすべて父の望みをかなえ、父を安らかに『眠らせる』という理由に起因する。強大な力を発現させてしまったため肉体は研究者たちによって破棄処分されたロストナンバー。アニメ版では肉体が存続している描写が存在するが、原作では精神のみの存在となって『父親』であるアイスマン(ハクオロ)にコンタクトをこころみた。彼女の名前は『製造番号欠番No63』の語呂合わせで『ムツ(6)ミ(3)』と名付けられた。かの名前に決定する前に『ムーミン』やら『ムツゾウ』などという名前を付けられかけ、そのたびにサイキックウェーブをアイスマンに叩き付けて激しい異議申し立てを行う場面が見受けられる。オンカミヤリュー族の生物学的始祖であり、かの一族の最も適合した肉体を寄り代にして降臨する。カミュの意識を押しのけて現出しハクオロ達と敵対するが、二人を封印するために意識と肉体をカミュへと返還する。
; ミコト 声:[[柚木涼香]]
: 時折、ハクオロの脳裏に涼やかな鈴の音と共にフラッシュバックする幻影。ハクオロの失われた過去に関係していると思われる。
: ムツミと同じくハクオロの複製体の内の一体。ムツミとの差異は彼女はただの大勢居る、実験のためのモルモットの内の一体でしかなかったという点。ハクオロとの間に子をもうけるが、研究者達によって「サンプル保存」という名目で惨殺される。因みにエルルゥが髪飾りにしている輪っかのような物は、古代の研究施設のリング型のマスターキーであり、ミコトに娘のような情を抱き彼女とアイスマンの逃亡幇助をした研究者ミズシマの物である。2人はその後子を授かり、そのマスターキーはミコトの「父」からの贈り物としてその子供に贈られた。その後ミコトの直系の子孫の長女に引き継がれるものだがトゥスクルの姉が死んでしまった為、トゥスクルが所有し長女であるエルルゥに授けた。ミコトには「動物の声を聞く」という特殊な感応能力を持っており、彼女の子孫には一定確率でその能力が遺伝される(トウカがアルルゥを森の母と呼んでいたのはこの能力を持った子孫が他にも存在しその人達が森の母と呼ばれていた為)。トゥスクル、エルルゥ、アルルゥはミコトの直系にあたる。彼女の名前の名付け親もまたハクオロであり、「製造番号No3510」にちなんで『3(ミ)5(コ)10(ト)』と名付けられた。その名前の意味するところは、「命」。
 
== 世界観 ==
全くの異世界で進行するストーリーであるようにみえる本作品だが、その世界の起源が終盤で明かされている。 本作品に登場する時代設定は、3つに大別される。過去から順に史実との接点である「古代」、後述するアイスマンが発見された亜人間世界の「創成期」、そして「現代」(本編)である。本項では先の2つについてそのあらすじと、最後の「現代」に至るまでを記述する。
 
「古代」において、ある考古学者は立ち入り禁止区画に踏み入り、謎の巨大生物らしき化石を見つけるが、それの存在を隠蔽しようとする者の手によって拳銃で撃たれ瀕死の重傷を負う。その際飛び散った血液の一部が化石にかかり、その化石の意識を呼び覚ましてしまう。願いを叶えるという謎の化石の声に静かに眠らせてくれるよう頼むが、その願いは考古学者自らの身体を差し出すことで叶えられ永い眠りに就く。
 
次に挙げる「創成期」では、世界設定として環境の激変によって地上に人が住めなくなり、人類が地下に潜って過ごすようになったとされる。この時代では膨大な時間と技術を費やし地球を再生する事に成功したが、そのあまりに永い時間は自然環境に適応する耐性を人類(以後旧人類)から奪ってしまう。
 
そんな中「古代」の氷河の中から凍結された人間が発見され、さらにその男が被っている仮面らしきものは彼がいた時代(「古代」)よりさらに数百万年以上も昔のものだということが分かる。発見者(旧人類)達はアイスマンと名付けた彼を元に遺伝子を改変した実験体、動物の耳と尻尾らしき器官をもった生物(亜人間)を作り出し、自分達を地上に適応させるための実験を行う。しかし計画半ばで1人の研究者が情にうたれ、自分達の恐ろしい所業に苦悩した末にアイスマンと実験体たちを地上へと逃亡させる。
 
そこで彼らは子を授かり平和に穏やかに暮らしていたが、貴重なサンプルであるアイスマンを確保しておきたい研究者達によって研究所に連れ戻され、アイスマンの妻で実験体であるミコトは解剖されてしまう。これに激怒したアイスマンは突如、巨大な異形へと変貌し、衝動のおもむくまま破壊の限りを尽くした。そして、強靭な肉体を求めて愚考を繰り返す旧人類達に、怨嗟と皮肉を込めて彼らを未来永劫死ぬことのできない異形の粘液体へと変異させる。深い満足感を感じつつも、同時に制御不可能になった自分の破壊衝動を止めることを望み、その願いは特別な実験体であるムツミが『死』という形でかなえようとするも、彼を殺しきることはかなわず『眠り』という形で封印されることにより果たされる。
 
「現代」では、大陸の中央に'''シケリペチム'''があり、その東方に'''ケナシコウルペ'''(後の'''トゥスクル''')、北西には'''クンネカムン'''、南西には'''オンカミヤムカイ'''がある。ケナシコウルペの東に'''クッチャ・ケッチャ'''があり、南に'''ナ・トゥンク'''がある。クンネカムンの西には'''エルムイ'''や'''ヌンバニ'''、'''ハップラプ'''をはさみ、'''ノセシェチカ'''がある。大陸中央北側の沖合には'''サハラン島'''がある。この島はクンネカムンの領土であり、硫黄の匂いが漂う劣悪な環境。また、生体兵器の失敗作が廃棄されている場所でもある。
その後、彼の意識は何度となく目覚めと眠りを繰り返し、いつしか彼の意識は「分身(ぶんしん)」・「空蝉(うつせみ)」へと分裂することになる。
=== 本編開始以前 ===
全くの異世界で進行するストーリー物語であるようにえる本作品だが、実際には'''未来世界[[日本国|日本]]'''が舞台<ref name="kg183" />となっている。そして、作品世界の起源終盤で明かされている。 スタッフによれば本作品に登場する時代設定は、3つに大別される。過去から順に史実との接点である「'''古代'''」、後述するアイスマンが発見され亜人間世界の達が生まれた'''創成期'''」、そして「'''現代'''」(本編)である。本項では先の2つ「古代」及び「創成期」についてあらすじ概要と、最後の「現代」に至るまでの過程を記述する。本作品に於ける時代設定では、現実世界の「現在」が「古代」に相当する。
; 古代
: 「古代」において、ある考古学者は立ち入り禁止区画に踏み入り、謎の巨大生物らしき化石を見つけるが、それの存在を隠蔽しようとする者の手によって拳銃で撃たれ瀕死の重傷を負う。その際飛び散った血液の一部が化石にかかり、その化石の意識を呼び覚ましてしまう。願いを叶えるという謎の化石の声に対して死に際した考古学者は静かに眠らせてくれるよう頼む、その願いは考古学者自らの身体を差し出すことで叶えられ、両者は一体となって永い眠りに就く。
; 創成期
: 次に挙げる「創成期」では、世界設定として環境の激変によって地上に人が住めなくなり、人類地下に潜って過ごすようになっ生き存えていとされる。この時代では膨大な時間と技術を費やし地球を再生することに成功したが、完全に管理された揺りかごような施設内で過ごすこととなったあまりに永い時間が、自然環境に適応する耐性を人類(以後旧人類)から奪ってしまっていた
: そんな中「古代」の氷河の中から仮死状態のまま凍結された人間が発見され、さらにその男が被っている仮面らしきものは彼がいた時代(「古代」)よりさらに数百万年以上も昔のものだということが分かる。発見者(「創成期」に生きる旧人類が失ってしまった耐性や適応力を持つ「古代」の人類唯一の生き残りである彼を旧人類達は'''アイスマン'''と名付けを元に遺伝子を改変元にした実験体動物の耳と尻尾らしき器官をもった生物(亜人間)を作り出し、自分達を地上に適応させるための実験(恐らくは、動物の持つ生命力や環境適応力を人間にも付与するための遺伝子合成実験とその性能試験)を行う。しかし計画半ばで1人の研究者が情にうたれ、自分達の恐ろしい所業に苦悩した末にアイスマンと実験体たちを地上へと逃亡させる。
そこで: 地上に逃れた彼らは子を授かり平和に穏やかに暮らしていたが、特になサンプルであるアイスマンを確保手放ておきい研究者ままでは居られなかった旧人類達によって研究所へ強制的に連れ戻され、アイスマンの妻となっていた実験体である'''ミコト'''は解剖されてしまう。これに激怒したアイスマンは突如巨大な異形へと変貌我を忘れて暴走し衝動のおもむくまま破壊にそ限り尽くした振るい出すそして死を恐れ、強靭な肉体を求めて愚を繰り返す旧人類達、怨嗟と皮肉を込めて彼らを未来永劫死ぬことのでき出来ない、とても生物とは思えないようい異形の粘液体へと変異させ、また緊急異常事態に他施設からの断絶や攻撃を恐れ声を聞き、彼ら以外の施設の全てを一瞬にして破壊したアイスマンは深い満足感愉悦を感じつつも同時に制御不能になった自分の破壊衝動を止めることを望み、むようになる。そのを受けた特別な実験体である'''ムツミ'''という形でかな願いを叶えようとし、施設をハッキングして人工衛星からのレーザー攻撃を敢行するも彼を殺しきることはかなわ出来、仕方なく「眠りという形で封印されることで、彼のその望みはり果たさうやく叶えら
: その後、相反する感情を抱えたまま意識封印の内で何度となく目覚めと眠りを繰り返し、いつしかの意識は「分身(ぶんしん)」「空蝉(うつせみ)」のふたつにはっきりと分裂することになるしてしまう
: かくして旧人類滅亡より永い時が過ぎ、古代行く起きた認知外存在の力の発現によって、くつかの大陸は大きな被害を受け、研究所にらわれていた実験体(亜人間)達は旧人類たちの束縛から解放されて野に広がり文明を築いていった。元は機能のほとんどを失った研究所であった場所の施設はムツミを始祖とする宗教國家「オンカミヤムカイ」によって「聖地」として封印され、一部の者を除いてほぼ全ての実験体亜人間達は自分達の起源を忘れ去ってしまった。以下この「大陸」に多くの実験体達が暮らす時代を「現代」として本作品のストーリーは進行する事になる
 
以下、この「大陸」に多くの亜人間達が暮らす時代を「現代」として本作品のストーリーは進行することになる。
旧人類の滅亡より永い時が過ぎ、古代に起きた認知外存在の力の発現によって、いくつかの大陸は大きな被害を受け、研究所にとらわれていた実験体達は旧人類たちの束縛から解放されて野に広がり文明を築いた。元は研究所であった場所はムツミを始祖とする宗教國家「オンカミヤムカイ」によって「聖地」として封印され、一部の者を除いてほぼ全ての実験体達は自分達の起源を忘れ去ってしまった。以下この「大陸」に多くの実験体達が暮らす時代を「現代」として本作品のストーリーは進行する事になる。
 
== スタッフ&主題歌 ==