「甲状腺」の版間の差分

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食事
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# 甲状腺腫の性状を観察する。可能ならば超音波検査で評価する。
# 甲状腺疼痛の有無を確認する。
# [[甲状腺刺激ホルモン]](TSH; thyroid-stimulating hormone)、遊離[[サイロキシン]](FT4; Free thyroxine (T4))の測定を行う。この時、橋本病を疑うのならば甲状腺グロブリン抗体(TgAb)をバセドウ病を疑うのならばTSH受容体抗体を測定する。日本では食事由来ヨード摂取率の違いも関与し、橋本病ではTgAbが抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(TPOAb)に比べ感度が高い<ref name=":0">吉村 弘. 日医雑誌 2013; 141(11): 2425-9.</ref>。<br>
 
測定したTSH、FT4の値から疾患を想定することができる。TSH、FT4の値に関係なく甲状腺の疼痛が強い場合、亜急性甲状腺炎であることが多いが、未分化腫瘍内出血、亜急性化膿性甲状腺炎を視野にいれて鑑別をすすめる。[[サイログロブリン]]は多様な疾患で上昇するため、鑑別診断にはあまり用いられない。
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甲状腺ホルモン亢進症や破壊性甲状腺中毒症である。頻度としてはバセドウ病が最も多いが、無痛性甲状腺炎、亜急性甲状腺炎なども考えられる。
=== TSHが高値、FT4が低値か正常 ===
<ref name=":0" />甲状腺機能低下症であることが多い。ほとんどが橋本病か萎縮性甲状腺炎である。
=== TSHが正常、FT4が正常 ===
甲状腺機能に異常はないが甲状腺腫があるという状態である。単純性甲状腺腫、橋本病などびまん性甲状腺腫の他、乳頭癌や腺腫症甲状腺腫など結節性甲状腺腫の場合がある。