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=== 19世紀 ===
[[ファイル:Jabot 1833 p 27.jpg|thumb|200px|[[ロドルフ・テプフェール]]による絵物語『Histoire de monsieur Jabot(ジャボ氏物語)』([[1833年]])]]
[[スイス]]の[[ロドルフ・テプフェール]]は、19世紀前半の漫画史における重要人物である。コマ絵とその下に添えられた文から成るテプフェールによる一連の作品は、ヨーロッパとアメリカの様々な地域で出版された(ただし、この作品にはフキダシは用いられていない)。当時の著作権法の不在により海賊出版されたこれらの翻訳版は、両大陸で漫画という形式を持つ作品のための市場を整えた。<ref>Beerbohm, Robert (2003) [http://scoop.diamondgalleries.com/scoop_article.asp?ai=2808&si=124 The Adventures of Obadiah Oldbuck Part III]. ''The Search For Töpffer In America''. Retrieved on May 30, 2005. </ref>
 
1845年に、テプフェールは著書『Essai de Physiognomonie(人相学エッセイ)』の中で、彼の考えを形式付けている。「絵物語を構築し、しばしば澱となって沈んでいる素材から可能性を余さず引き出してやるのに、名匠の業を身に付ける必要はない。絵物語の構築は、単に鉛筆画で軽佻浮薄なカリカチュアを描き出すことではない。また、単に世間の噂話を物語にすることでも、駄洒落を絵画化することでもない。あなたは実際にある種の演劇を発明し、企画に沿った形で部品を配置し、全体を満足な形に整えねばならない。ただジョークを書き綴ったり、対句を繰り返したりするだけでは駄目なのだ。それが優れたものであるにせよ、劣ったものであるにせよ、真面目なものであるにせよ、馬鹿げたものであるにせよ、狂ったものであるにせよ、正常なものであるにせよ、あなたは『本』を作るのである」<ref>Weiss, E. ''Enter: The Comics'', University of Nebraska Press, Lincoln, pp.4. (1969)</ref>