「クモ膜下出血」の版間の差分

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嶋岡徹 (会話 | 投稿記録)
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=== 頭部CTスキャン ===
頭部の[[コンピュータ断層撮影|CT画像]]においてクモ膜下腔に高吸収領域が見られる。特に内因性のものである場合はペンタゴン・レベルで中心付近に高吸収領域が見られるが、外傷性のものでも見られることがある。また、頭痛が軽いなどのためにCTを行わず、初診時に風邪、高血圧、片頭痛として見逃される例が日本国内で5-8%程度あるとの調査もなされている(海外では12%などの結果が出ている)<ref>[[嘉山孝正]]([[山形大学]]教授、日本脳神経外科学会学術委員長)らの研究による(「『くも膜下出血』の診断漏れ5~8%―脳神経外科学会『医療の限界』」時事通信、[[2008年]][[7月1日]])</ref>。
 
最も有名なクモ膜下出血のCT所見にペンタゴンといわれる[[鞍上槽]]への出血が知られているが、これは頭蓋内[[内頸動脈]]動脈瘤破裂の場合によく認められるもので、それ以外の動脈瘤破裂によるクモ膜下出血ではこのような画像にはならない。また破裂動脈瘤の30%ほどに脳内出血を合併するといわれている。[[脳動脈瘤]]の好発部位としては前交通動脈 (Acom) 、中大脳動脈の最初の分枝部、内頸動脈-後交通動脈 (IC-PC) とされている。前交通動脈瘤では前頭葉下内側および[[透明中隔]]に、IC-PCでは側頭葉に、中大脳動脈瘤では外包および側頭葉、前大脳動脈遠位部動脈瘤では[[脳梁]]から[[帯状回]]に脳内血腫を形成する。高血圧性の脳内出血と明らかに分布が異なるほか、原則として近傍にクモ膜下出血を伴っている。[[感染性心内膜炎|亜急性細菌性心内膜炎]]や絨毛がんなどでは動脈瘤を合併し、クモ膜下出血、脳内出血を合併することが知られている。以下に出血部位から責任動脈瘤を推定する方法をまとめる。