「ハイパーバイザ」の版間の差分

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「L4」から「L4マイクロカーネルファミリー」への改名に伴う変更
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たいていのPCシステムで使われるx86アーキテクチャはとりわけ仮想化が難しい。x86上の(標準ハードウェア一式という幻想を表現する)完全仮想化は、ハイパーバイザがあまりにも複雑になりすぎ、実行時パフォーマンスに重大な問題が生じる。
 
別の方法では、ハイパーバイザによってシミュレートされるマシンのI/O命令を実行するよりも、ハイパーバイザにシステムコールを発行するようにゲストOSを変更することを要求する。これは'''[[Xen (仮想化ソフトウェア)|Xen]]'''で使われている[[準仮想化]]と呼ばれるものであり、[[Parallels Workstation]]では「hypercall」と呼ばれるものであり、IBMの[[仮想機械]]では「診断コード」と呼ばれるものである。VMwareはゲスト用のデバイスドライバをつけることで、仮想化時の最も処理に時間がかかるところを補っている。これらすべては同じことでシステムコールをハイパーバイザに渡している。[[Mach]]や[[L4マイクロカーネルファミリー]]のような[[マイクロカーネル]]はゲストOSの準仮想化を行うには十分柔軟である。
 
CPUベンダは製品に仮想化支援機構を追加してきた。[[インテル]]の[[インテル バーチャライゼーション・テクノロジー|バーチャライゼーション・テクノロジー]] (Intel VT) および[[アドバンスト・マイクロ・デバイセズ|AMD]]の[[x86仮想化|AMD-V]]は、元来仮想化を行うのには難しくかつ非効率なx86アーキテクチャを拡張し、ハイパーバイザの実現を支援する機構である。この仕組みは仮想化コードをより単純にし、完全仮想化においてより高いパフォーマンスを可能にするものである。
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組み込みシステムメーカーは、普通自分たちが使っているOSのソースコードを持っているので、[[完全仮想化]]の必要性はあまりない。しかし、[[準仮想化]]はパフォーマンスがよいという利点があるので、普通それが仮想化技術として選択される。にもかかわらず、ARMは近年[[TrustZone]]技術を用いた完全仮想化のサポートを追加した。
 
商業用として最初にハイパーバイザが組み込まれた販売されたモバイル組み込みシステムはOKL4([[東芝]]のモバイルフォン)である。これは[[L4]]マイクロカーネルファミリー]]の商業版である。これはx86やARM、MIPSプロセッサをサポートしている。組み込みシステム用として使われる他のシステムにはTRANGOというものがあって、ARMやMIPS、PowerPCをサポートしている。同じく、組み込みシステム用として、VirtualLogix VLX が、x86-VT、ARM をサポートしている。VLX は海外でのネットワークインフラ、モバイルフォンでの採用実績は多い。日本の製品としては、ウェルインテクノロジーのEM-VRTやSELTECHのMOS-S、エルミック・ウェスコムのACCELシリーズがあり、日本国内で採用実績の多いRTOSである[[ITRON]]と汎用OSの同時実行を可能にしている。また、[[TOPPERS]]プロジェクトの一環として開発されたSafeGもTrustZone技術を用いた組み込み用実装の一つである。
 
==脚注==
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* [http://www.research.ibm.com/secure_systems_department/projects/hypervisor/ sHype], IBM Research
* [http://www.cl.cam.ac.uk/Research/SRG/netos/xen/ Xen], ケンブリッジ大学
* [[L4マイクロカーネルファミリー|L4マイクロカーネル]] 技術をベースとした オープンソースのhypervisor [http://portal.ok-labs.com OKL4], [http://ok-labs.com Open Kernel Labs]
* [http://www.trango-vp.com/ TRANGO] 組み込みCPU向けのリアルタイムセキュアハイパーバイザ, TRANGO Virtual Processors
* [http://www.virtuallogix.com/ VirtualLogix] 組み込み機器向けのリアルタイムバーチャライザー、VirtualLogix VLX Virtualizer