削除された内容 追加された内容
m ボット: 言語間リンク 5 件をウィキデータ上の d:Q2334637 に転記
定義部分に具体例を記述
1行目:
'''ツァイゼル数'''(ツァイゼルすう、{{lang-en-short|Zeisel number}})とは、3個以上の相異なる(正の)[[素数]] ''p''<sub>1</sub>, …, ''p''<sub>''k''</sub> の積であって、ある[[整数]] ''A'', ''B'' に対して
:<math>p_i=Ap_{i-1}+B \quad (i=1,\cdots,n)</math>
を満たすようなものである。ただし、便宜上 ''p''<sub>0</sub> = 1 とする。最小のツァイゼル数は 105 = 3 &times; 5 &times; 7 である。この数は、''A'' = 1, ''B'' = 2 とおけば条件を満たす。(例.''p''<sub>1</sub> = 1 × 1 + 2 = 3 、''p''<sub>2</sub> = 1 × 3 + 2 = 5 、''p''<sub>3</sub> = 1 × 5 + 2 = 7)

小さい方からツァイゼル数を並べると
:[[105]], 1419, [[1729]], 1885, 4505, 5719, 15387, 24211, 25085, 27559, …({{OEIS|A51015}})
である。定義より、''A'' は正でなければならないが、''B'' は負でも構わない。例えば、1419 = 3 &times; 11 &times; 43 は ''A'' = 4, ''B'' = -&minus;1 に対して条件を満たす。
 
ツァイゼル数の中に、有名なハーディ・ラマヌジャン数 1729 があることが一際目に付く。1729 は[[カーマイケル数]]でもある。実際、6''m'' + 1, 12''m'' + 1, 18''m'' + 1 が全て素数であるならば、その積 (6''m'' + 1)(12''m'' + 1)(18''m'' + 1) はカーマイケル数であることが知られている。1729 = 7 &times; 13 &times; 19 は、この式において ''m'' = 1 として得られる。そして、この式で与えられる数は ''A'' = 1, ''B'' = 6''m'' に対して条件を満たすので、ツァイゼル数でもある。この種の、ツァイゼル数でもありカーマイケル数でもある数は、小さい方から
9 ⟶ 11行目:
である。
 
ツァイゼル数の名は、ヘルムート・ツァイゼル (Helmut Zeisel) に由来する。ウェブページ上で MathPages を公開しているケヴィン・ブラウン (Kevin Brown) が、2<sup>''k''-&minus;1</sup> + ''k'' が素数となる ''k'' は 1, 3, 7, 237 の他にあるかと問い、1994年2月25日にツァイゼルが ''k'' = 1885 に対して素数であると答えた<ref>[https://groups.google.com/group/sci.math/browse_thread/thread/9b788dfb28118ebd/cfba114c3b0cb112?hl=de&lnk=gst&q=#cfba114c3b0cb112 sci.math におけるツァイゼルの返答]</ref>。この数を調べたブラウンは、素因子の間に成り立つ性質を見付け(''A'' = 2, ''B'' = 3 に対して条件を満たす)、同じ性質を持つ数をツァイゼル数と名付けた。ただし、ツァイゼル数に対して常に 2<sup>''k''-&minus;1</sup> + ''k'' が素数となるわけではない。2<sup>''k''-&minus;1</sup> + ''k'' が素数となる ''k'' は、2010年12月現在で
:1, 3, 7, 237, 1885, 51381({{OEIS2C|A61422}})
が知られているのみである。