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'''食道'''(しょくどう、Esophagus)は、[[消化管]]の一部で、[[口腔]]、[[咽頭]]に続き、食物が[[胃]]に送り込まれるときに通過する管状の[[器官]]のこと。なお、食道で食物の消化は行われ
== 食道の構造と機能 ==
ヒトの食道は、成人で[[1 E-1 m|25~30 cm]]前後の長さがあり、口から飲み込まれて食道に入った物は、液体状の物は数秒程度で、固体状の物でも狭窄部にひっかかるようなことが無ければ数十秒もあれば食道を通過して胃へと送り込まれ
食道の壁は、内腔側から[[粘膜]]、筋層、外膜(重層扁平上皮、[[粘膜固有層]]、[[粘膜筋板]]、[[粘膜下層]]、固有筋層、[[外膜]])と分けることができる。粘膜は、口で咀嚼されたとはいえ、まだ形を保ったままの食物が通過することで傷つかないように、力学的に強い重層扁平上皮で構成されている。粘膜のすぐ下層にある多数の'''食道腺'''が粘膜の表面に粘液を分泌することで、食物の通りをよくするはたらきがある。筋層は2層構造をしており、内側の筋は輪走筋、外側の筋は縦走筋に相当するが、長軸方向に対して[[筋線維]]は垂直/平行ではなく、いずれも斜行している。これらが順に収縮することで食物を[[胃]]に送り出すような動きをする。これを[[蠕動運動]]という。また、他の消化器官と異なる特徴として、口に近い側の上部食道の筋は[[横紋筋]]で構成されているという点がある。なお、胃に近い側の下部食道の筋は他の消化器官同様、[[平滑筋]]で構成されている。ただし、ラットなどの他の哺乳類には、全長に渡って横紋筋で構成されているものもいる。これらの筋は、[[自律神経]]の働きで無意識下で収縮運動が起こる。「喉元過ぎて熱さを忘れる」の言葉どおり、食道の粘膜の感覚はあまり鋭敏ではない。なお、ヒトの食道の普段のpHは5から6程度である。
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;[[食道癌]]
[[File:Esophageal cancer-2626-02.jpg|thumb|バレット食道癌]]
: 食道の粘膜上皮の細胞は、食物によって力学的に刺激を受け続けており、通常から細胞の分裂、入れ替わりが盛んである。上皮細胞の癌化が起こる場合がある。そのため、食道癌の90%以上が[[扁平上皮癌]]である。特に胸部中部食道に好発する。食道下部にはバレット上皮に由来する線細胞癌も見られ
;[[アカラシア]]
: 飲食物が食道を通過しにくくなった状態。食道アカラシアとも呼ばれる。
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