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== 概説 ==
{{要出典範囲|用手的に|date=2013年12月}}[[創傷]]あるいは[[疾患]]を制御する治療法で、生体に[[侵襲]]を加えるものをいう。
 
== 手術の目的 ==
手術の目的は、病態の制御および失われた機能の回復である{{要出典|date=2013年12月}}。直接的ではなく間接的に治療に繋がる手術もある。
; 切除する
: 病巣を切って取り除く手術が、局所の[[炎症]]や[[腫瘍]]に対して行われる。[[虫垂炎]]に対する[[虫垂切除術]]、[[胃癌]]に対する[[胃切除術]]、[[膵癌]]に対する[[膵頭十二指腸切除術]]や、[[乳癌]]に対する[[乳房切除術]]など。
; 形成する
: [[組織 (生物学)|組織]]や[[器官]]の形を整える手術が、障害部位の機能を改善するために行われる。[[狭心症]]に対する[[冠動脈バイパス術]]、[[鼠径ヘルニア]]に対するヘルニア根治術など。
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: 自己もしくは他人から採取した組織・器官を[[移植 (医療)|移植]]する手術が、障害された機能を回復するために行われる。慢性[[腎不全]]に対する腎移植術、広範囲[[熱傷]]に対する[[植皮]]術など。
; 検査する
: [[内視鏡]]や[[画像診断]]などの非侵襲的方法で診断が確定できない場合に行われる。
 
== 手術の種類 ==
=== 拡大手術と縮小手術 ===
<!--{{要出典範囲|医療技術の発達に伴い、周術期管理は格段の進歩を遂げ|date=2013年12月}}、-->、侵襲の大きい手術を比較的安全に行うことが可能になってきた。そのため、治療成績の向上を目的として、手術はこれまで拡大の一途をたどってきた。しかし、近年の臨床研究や[[根拠に基づく医療|EBM]]により、拡大手術が治療成績の向上に寄与しないことや反対に身体に害を与えていることも多いことが明らかになり、拡大手術に対する反省の声が挙がった。また[[クオリティ・オブ・ライフ|QOL]]が重視されるようになったことや、患者の意識の高まりもあり、[[2004年]]現在では手術は全体として縮小化の流れにある。
 
=== 低侵襲手術 ===
[[内視鏡]]手術や[[血管内治療|血管内手術]]を代表とする、従来よりも侵襲の少ない手術のこと。近年の手術用器械の発達はめざましく、従来よりはるかに安全かつ容易に手術が行えるようになった。また、コンピュータの目覚しい発達とともに、コンピュータを手術中に活用する[[コンピュータ支援外科]]も登場している。ただし、鏡視下手術に関しては、体表の切開創こそ小さいものの、手術の内容自体は従来の手術とほぼ変わらないため、本当に低侵襲であるかどうかは議論のあるところである。また従来より容易になったとはいえ(すべての手術に言えることではあるが)技術に習熟せず安全な手術ができるわけではなく、未熟な執刀医による[[医療事故]]も発生している。
 
==== ポリープ切除術(ポリペクトミー) ====
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患者は病棟のストレッチャー([[担架]])から手術室内のストレッチャーへ移し変えられる。症状によっては歩行で入室可能な場合もある。
 
=== 麻酔 ===
執刀に先立って[[麻酔]]が施行される。麻酔の主な目的は、有害な反射の抑制と疼痛のコントロールであり、麻酔担当の医師が術者とは別に付くのが原則である(局所麻酔の手術では術者が麻酔管理を兼ねることもある)。手術において麻酔担当医は患者の全身状態を管理しており、[[呼吸]]・[[循環]]の管理から[[体温]]の調節、薬剤投与、[[輸液]]の調節、出血量の監視、[[輸血]]に至るまであらゆる処置を一手に担う。また必要に応じて術者にもこれらの情報を提供し、安全な手術が行えるようサポートする。