「黒色火薬」の版間の差分
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== 歴史 ==
* 火薬の中では最も古い歴史を持っており、
* 14世紀中期には[[鉄砲]]の[[装薬]]として使用されるようになる。
* 1627年には[[スロヴァキア]]の[[バンスカー・シュチャヴニツァ]]鉱山で初めての[[発破]]が行われた。
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== 種類 ==
{| class="wikitable" text-align:center"
|+種類
! 種類 !! 木炭 !! 硫黄 !! 硝酸カリウム || 粒の直径・性状
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| 黒色鉱山火薬 || 10〜20% || 10〜20% || 60〜70% || 3〜7mmの球状
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|}
== 性質 ==
外観は黒い粉末で吸湿性が高く水分を含むと爆発しなくなる。発火温度 290〜300℃(粒の状態によって異なる)
炎に対して敏感で、[[摩擦]]、[[静電気]]、衝撃に対しても敏感である。燃焼速度は混合比や粒の大きさなどの条件によって大きく異なり5cm/s〜400cm/sまでと幅広く、爆発熱は700〜750kcal/kg。
安定で長期間保存しても変質せず、直射日光に晒しても変質しない。また、吸湿してしまっても乾燥させれば再使用できる。さらに塩素酸カリウムを加えると爆発力が上がる。
黒色火薬の燃焼は以下の反応で行われると推定されている<ref name=kakyoshi.62.1_30>瀧本真徳、[https://doi.org/10.20665/kakyoshi.62.1_30 硫黄と私たちの生活(身近な元素の世界)] 化学と教育 2014年 62巻 1号 p.30-33, {{doi|10.20665/kakyoshi.62.1_30}}</ref>。
よく「硝煙の臭い」などと表現される臭いは硫化カリウムが空気と反応して出来た[[硫化水素]]などのイオウ化合物の臭いである<ref name=kakyoshi.62.1_30 />。このため、黒色火薬時代の大砲などの砲煙を吸い込むと中毒症状が出ることが多かった。なお、黒色火薬の'''黒色'''とは、木炭を混ぜたパウダーの色からの由来で反応煙の色からではない。'''爆発時に黒煙は出さず、実際の煙は白色である'''。
▲: <ce>2KNO3 + S + 3 C -> K2S + N2 + 3CO2</ce>
▲: <ce>10 KNO3 + 3 S + 8 C -> 2 K2CO3 + 3 K2SO4 + 6 CO2 + 5 N2</ce>
== 製法 ==
* 必用条件
** 硫黄 純度99.5%以上
** 木炭
製造手順の例、
# 木炭をすり鉢ですり潰す。
# 硫黄を加えて混合する。
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== 脚注 ==
{{Reflist}}
== 関連項目 ==
* [[マスケット銃]]
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* [[花火]]
* [[午後の死]] - 当初は黒色火薬を[[シャンパン]]で割った[[カクテル]]だった。
== 外部リンク ==
* 板垣英治、「五箇山の塩硝」 大学教育開放センター紀要 (1998) 第18号, p.31-42, {{hdl|2297/1467}}
{{デフォルトソート:こくしよくかやく}}
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