「日本マランツ」の版間の差分

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[[1968年]]に[[スーパースコープ (映画)|スーパースコープ]]社と提携し、後に資本参加を得たことで当時スーパースコープ傘下だったアメリカの高級オーディオブランド「マランツ」製品の設計・生産に携わる。[[1975年]]に社名が「日本マランツ」となると[[ハイエンド]]製品も日本での設計・生産が中心となっていく。「SUPERSCOPE」「unix」など、マランツ以外のブランドでラジカセやミニコンポなどのゼネラルオーディオ機器も生産していたが、対米輸出を強く意識した製品企画やデザインは日本の家電市場において、やや浮いた存在であった。
 
[[1980年]]末に[[フィリップス]]へ売却される。フィリップスは当時発売直前だった[[コンパクトディスク|CD]]の普及を図る上で、電球やシェーバーなど生活家電の印象が強いフィリップスとは別のブランドで製品を展開したい意向を持っていた。一方スーパースコープはその後約10年間に亘り本国である北米・カナダ地域のみでマランツブランド製品のビジネスを独自に継続したため、日本マランツは対米輸出偏重から欧州市場意識を移、かつアナログからデジタルへの転換も行うなどものづくりの大転換を余儀なくされる。まずはフィリップス開発のCDプレーヤーにマランツのブランドがつけられ、生産を担当。続いて最新のフィリップス製部品を数多く搭載した自社のCDプレーヤーを開発し、日本のオーディオ誌などではデジタルオーディオ分野で先行するメーカーと一気に肩を並べる存在となる。製品の音質検討に用いるスピーカーもスーパースコープ傘下時代のアメリカ製品から徐々に欧州製品へ移行、[[1994年]]からは一貫して[[Bowers & Wilkins|B&W]]社のスピーカーを用いている。フィリップスの影響は音作り以外にも及び、特にプロダクトデザインの分野では1989年頃から欧州製品を思わせるスマートなデザインの製品群を続々と発表。1990年代後半には10万円クラスのプリメインアンプに高さ110mmのスリムな筐体を採用したり、2000年代後半からはフロントパネルを縦に3分割し両サイドを奥行き方向にラウンドさせた独特な筐体デザインを採用している。
 
フィリップスの傘下から独立しデノンとの経営統合を経た2002年以降は映像機器やAVアンプへの取り組みを強化する一方、[[2010年]]からは[[DLNA]]や[[AirPlay]]に対応したネットワークオーディオプレーヤーを投入するなどオーディオ製品にも再び積極的な姿勢を見せている。