「進行性核上性麻痺」の版間の差分

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=== 遺伝的要因 ===
MAPT(タウ microtubule-assositated protein tau)遺伝子変異により表現型としてRichardson症候群を示した症例の報告がある。これらの変異は[[タウ]]蛋白の微小管への結合能低下や、自己凝集能の増加、4リピート型の増加をもたらす。しかしMAPT遺伝子の変異は[[FTDP-17]]に関連することが多い。孤発性のPSPではMAPT遺伝子の変異がないためMAPT遺伝子の変異をルーチンに検索することの有用性は乏しい。
 
MAPT遺伝子は疾患感受性遺伝子としての意味もある。MAPT遺伝子を含む1.8Mbの領域は連鎖不平衡にあり、H1とH2の2種類のハプロタイプに大別される。H1は1塩基多型(rs242557A/G)により規定され欧米人ではH1とPSPやCBD発症との相関が示されている。1塩基多型(rs242557A/G)によりMAPT遺伝子の転写の亢進とエクソン10スプライシングを介して4リピートの増加をもたらす。日本人はH1からのみなる集団である。