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『菊と刀』は、ベネディクトの[[戦中|戦時中]]の調査研究をもとに[[1946年]]に出版された。ベネディクトは、[[フランツ・ボアズ]]より教わった急進的な文化相対主義の概念を日本文化に適用するべく、[[恩]]や[[義理]]などといった日本文化『固有』の価値を分析した。本書は[[戦争情報局]]の日本班チーフだったベネディクトがまとめた5章から成る報告書「日本人の行動パターン」<ref>{{lang-en-short|Japanese Behavior Patterns}}</ref>を基に執筆された<ref name=fukui/>。
 
[[倉智恒夫]]によれば、『菊と刀』の認識パターンは、[[フランス]]人のルイ・カザミヤンによる[[イギリス]]論、『イギリス魂-その歴史的風貌』([[<ref>1927年]]、現代教養文庫</ref>と共通するものがあるという。なおカザミヤンについては[[島田謹二]]の研究<ref>白水社</ref>がある。ほかに訳書は『大英国』([[<ref>白水社]])</ref>、『近代英国』([[<ref>創文社]])</ref>がある。
 
[[ルース・ベネディクト|ベネディクト]]は、日本を訪れたことはなかったが、日本に関する文献の熟読と[[日系]][[移民]]との交流を通じて、日本文化の解明を試みた。『菊と刀』はアメリカ文化人類学史上最初の日本文化論である。
 
『菊と刀』は日本文化の価値体系の独自性を強調する。しかし、懐疑する傾向も見られる。すなわち[[日本の文化|日本文化]]が[[西洋文明|西洋文化]]とは対極の位置に置かれていることに、批判の目が向けられている。また、日本の文化を外的な批判を意識する「[[]]の文化」と決め付け、欧米の文化を内的な良心を意識する「[[]]の文化」と定義し<!-- ■以下の部分は明らかに事実誤認なのでコメントアウトします。「菊と刀」には、恥の文化が罪の文化よりも優れた面、劣った面の両面があることが明記されています■ 、[[倫理]]的に後者が優れているとの主張を展開し-->たことへの批判もある。
 
ただ、[[ルース・ベネディクト|ベネディクト]]は教え子たちに「『菊と刀』はあまり読まないように。」と言ったとも伝わる。