「ガメラ3 邪神覚醒」の版間の差分

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ガメラと[[レギオン (架空の怪獣)|レギオン]]の戦いから3年後の[[1999年]]。人間を捕食する殺戮生命体[[ギャオス]]を発見し、今やその研究の第一人者となった鳥類学者・'''長峰 真弓'''は、とある赤道直下某国の村にて発見されたギャオスの死体の調査に向かっていた。村人がギャオスの死体に輪になって見守る中、調査を始める真弓。そして、このギャオスはどこからやって来たのかと 村人達に尋ねた所、全員が一斉に空のある方向を指差した。その頃[[沖ノ鳥島]]近海で深海探査機「[[かいこう]]」は、深海の調査中「ガメラの墓場」とでも言うべき、おびただしい数のガメラの骨を発見する。
 
4年前、[[東京]]におけるガメラとギャオスの戦いの巻き添えで両親を失った少女・'''比良坂 綾奈'''と、弟の'''比良坂 悟'''は、[[奈良県]] [[高市郡]] [[明日香村|南明日香村]]に住む親戚の日野原家に引き取られていた。綾奈はガメラへの逆恨みからくる激しい憎悪に囚われ、未だに親戚や周囲の人々と打ち解けられずにいた。ある日、綾奈は悟をいじめる同級生の3人組に度胸試しの真似事をさせられ、南明日香の旧家・守部家の敷地内の[[祠]]に在る、古くから「'''柳星張'''(りゅうせいちょう)」が眠ると伝えられる[[洞窟]]から、「柳星張」を封印する石を持ち出す。綾奈の同級生の少年・'''守部 龍成'''は、妹から経緯を知らされ現場に急行し、綾奈と二人で封印の石を洞窟に戻す。その際、2人は洞窟の奥で奇妙な卵状の物体を見つける。
 
[[1995年]]以来、ギャオスやレギオンといった日本を襲う巨大生物災害に、日本政府は「巨大生物被害対策委員会」の設置を決定し、真弓にも参加の声がかかる。9月17日、真弓と共にギャオス対策に当たった斉藤雅昭、日本国の根幹に繋がる[[内閣官房]]所属の'''朝倉 美都'''を始め、各方面の専門家が集まって審議が開かれる。同日午後7時半頃、東京・[[渋谷]]上空にガメラと2匹のギャオスが出現する。ガメラのプラズマ火球で撃墜された一匹目のギャオスは渋谷駅近辺に落下し、同じく渋谷駅に降り立ったガメラに止めを刺される。ガメラはプラズマ火球を連発し、もう一匹のギャオスも粉砕するが、周囲への被害を一切顧みない戦いの果てに、渋谷周辺は完全に壊滅し、1万人以上もの犠牲者が出てしまう。この惨劇を機に政府と世論はギャオス以上にガメラを危険視し、綾奈もガメラへの更なる憎しみを深めていく。
 
時を同じくして、綾奈が洞窟で見つけた卵状の物体から奇妙な生物が生まれる。再び洞窟を訪れた綾奈は、封印の石の下に埋もれていた謎の'''[[勾玉]]'''を介してこの生物と心を通わせ、亡き飼猫の名を取って「'''イリス'''」と名付ける。龍成はこの生物を守部家に代々伝えられる「復活すればこの世は滅びる」災厄ではないかと考え、綾奈を諭すが、綾奈はイリスが両親の仇ガメラを殺すことを願い、密かに育てていく。綾奈の憎悪を糧に急速に成長したイリスは[[]]を形成し、綾奈を自身に包み込む。龍成は洞窟に駆けつけて繭の中から綾奈を救出するが、綾奈は意識不明になり、イリスは姿を消す。
 
エジプトでの旅客機撃墜を皮切りに、世界中でギャオスが出没する事態が起こっていた。真弓は朝倉のブレーンである'''倉田 真也'''から送られてきたシミュレーションディスクや、かつてガメラと交信した少女・'''草薙 浅黄'''との対話から、地球の生態系を循環する生命エネルギー「'''[[マナ]]'''」に関する仮説を考える。[[1996年]]にガメラがレギオンを倒すために[[マナ]]を大量に消費したことで、地球環境のバランスが大きく崩れ、ギャオス大量発生のトリガーとなったのではないか――。ギャオスらしき生物が南明日香村に出現した報告を受けた真弓は、巨大生物の災厄に人生を狂わされ、ホームレスとなっても渋谷の惨事を生き残った元長崎県警警部の'''大迫 力'''と再会し、消沈する彼を励まして共に現地へ向かう。ギャオスの捕食とは異なるミイラ化した村民の死体や、守部家の洞窟内に残された卵の殻と繭の組織片を調べる真弓は、「柳星張」を止めるための宝具・[[十束剣|十握剣]]を洞窟前の[[祠]]から持ち出そうとする龍成と出会い、綾奈の存在を聞きだす。病院で眠る綾奈の元を訪れた真弓から、綾奈がガメラのものとは違う勾玉を所持していることを伝えられた浅黄は、綾奈に会うために南明日香村を訪れる。真弓が採取した組織片を受け取った国立遺伝子研究所は、その生物(イリス)はギャオスの変異体であるが、自身の[[染色体]]構造をも変えてしまうほどの極めて凄まじいもので、既にギャオスとは別の生命体であり、「どこまで進化し続けるのか予測が出来ない」という結論を真弓に伝える。