「400メートルリレー走」の版間の差分

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[[File:US Navy 050429-N-7975R-002 The Army-Navy rivalry takes to the track in the 4X100 relay.jpg|thumb|240px|400mリレー走<br />バトンパスを行う選手]]
'''400メートルリレー走'''(よんひゃくメートルリレーそう, {{lang-en|4x100 metres relay}})は、[[陸上競技]]の[[リレー走]]の一種である。第一走者から第四走者までの4人で100mずつ[[バトン]]を渡しつないで走り、そのタイムを競う。
 
4人で合計400メートルを継走することから、日本では'''4継・四継'''(よんけい)とも呼ばれ、他に'''4×100m'''、'''400mR'''などの略表記がある。
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[[アメリカ合衆国|アメリカ]]と[[ジャマイカ]]の実力が突出しており、これに続く第2グループが6ヶ国ほどある<ref name="A">{{PDFlink|[http://iaaf.org/mm/document/statistics/standards/04/49/21/20080729023920_httppostedfile_beijingrelayteams29july2008_4435.pdf Best Relay Performances]}}</ref>。
==== 日本 ====
:[[日本]]男子はジャマイカ、アメリカに次ぐ37秒台後半の記録を持つ国々の次に位置していたが、2016年[[リオデジャネイロオリンピック|リオデジャネイロ]]で出した37秒60のアジア記録樹立により国別歴代ランキングでは3位(当時)に急浮上した。オリンピックでは[[アテネオリンピック (2004年)|アテネ]]で4位入賞、[[北京オリンピック|北京]]ではアメリカ等の強豪国がバトンパスのミスや引き継ぎ違反で決勝に進めなかったことやジャマイカが競技後にドーピング検査で失格になったこともあって[[銀メダル]]を、[[ロンドンオリンピック (2012年)|ロンドン]]では4位だったが[[リオデジャネイロオリンピック|リオデジャネイロ]]でもアメリカより先着<ref>なお、アメリカは日本の直後の3番手でゴールしたがレース中の違反行為があり失格となった。</ref>し[[銀メダル]]を獲得、[[世界陸上競技選手権大会|世界陸上]]でも、2017年に同国初の銅メダルを獲得している。{{要出典|範囲=背景として、まだ日本男子がリレー種目への派遣さえままならなかった時代に「どんなに弱くても、リレーはオリンピックに派遣すべきだ。リレーが基本なのだから」と、当時の[[日本陸上競技連盟]]会長だった[[青木半治]]が[[1988年]]の[[ソウルオリンピック]]に選手を派遣したことが、その後日本のリレーのレベルを向上させていったとも言われている。|date=2016年10月}}
 
:(現在は、[[桐生祥秀]]が100m9秒台を出しているが、[[夏季オリンピック|五輪]]や[[世界陸上]]でメダルを獲得した当時は)100m10秒を切る選手がいない中での好成績に世界のトップアスリートも関心を持ち、[[リオデジャネイロオリンピックにおける陸上競技・男子4×100mリレー|リオデジャネイロで銀メダルを獲得した際]]、オリンピック3大会連続2冠(100m、200m)・2大会連続3冠(100m、200m、400mリレー)の[[ウサイン・ボルト]]は「日本はチームワークがいい。この数年彼らを見てきたが、彼らはいつもバトンの扱いが素晴らしい」と評価し、同大会100m銀メダリストの[[ジャスティン・ガトリン]]も「バトンパスに集中して練習している。一年中一緒にレースするからチームワークもよくなるんだろう」と述べるなど、チームワークのよさとバトンの受け渡しのよさを絶賛している<ref>「<五輪陸上>素晴らしいバトンパス…ボルト、ガトリンが評価」(2016年8月20日、[[毎日新聞]])</ref>。
 
==== ジャマイカ ====
:世界記録保持者のウサイン・ボルトがメンバーに入ってからは圧倒的強さを誇っており、ロンドンオリンピックで世界記録を塗り替えている。アメリカと比較してもバトンミスが少なく、世界陸上でも2007年大阪大会以降はメダルを獲得しており、さらに[[2009年世界陸上競技選手権大会|2009年ベルリン大会]]以降は金メダルを取り続けている。北京オリンピックでも世界記録による1着に入ったが、2017年1月に[[ネスタ・カーター]]のドーピング違反により失格の裁定が下り、金メダルをはく奪された<ref>[http://www.jiji.com/jc/article?k=2017012600009 男子400リレーのジャマイカ失格=日本は銀に繰り上がり-北京五輪ドーピング再検](2016年1月26日、[[時事通信]])</ref>。但しロンドンオリンピックにて北京オリンピックの記録を上回っていることから世界記録保持者であることは変わらない。
 
==== アメリカ ====
:世界トップレベルに位置するアメリカであるが、男子に関して21世紀に開催されたオリンピックではアテネの銀メダルが最高であり、北京ではバトン落下による途中棄権、ロンドンでは2着であったが3走の[[タイソン・ゲイ]]が薬物規定違反を犯したことでメダルはく奪、リオデジャネイロでは日本に先着され、その後1走から2走へバトンパスを行なったのがテイクオーバーゾーン外であったことから失格になるなど3大会連続でメダルを逃している。世界陸上でも[[2007年世界陸上競技選手権大会|2007年大阪大会]]では金メダル、[[2013年世界陸上競技選手権大会|2013年モスクワ大会]]、[[2017年世界陸上競技選手権大会|2017年ロンドン大会]]では銀メダルを獲得しているが、その他の大会では失格になることが多い。
 
==== 中国 ====
:[[アジア]]では日本と競争相手にあるのが[[中華人民共和国|中国]]で、[[100メートル競走]]でアジア出身選手初の[[10秒の壁|9秒台]]を記録した[[蘇炳添]]や、10秒00の自己ベストを持つ[[張培萌]]らが台頭してからは、急激な成長を見せている。[[2014年アジア競技大会]]にて日本が保持していたアジア記録を更新し、アジア初の37秒台に突入して金メダルを獲得。[[2015年世界陸上競技選手権大会|2015年の北京大会]]ではジャマイカに次ぐ銀メダルを獲得している。翌年迎えたリオデジャネイロオリンピックでも予選1組目でアメリカに次ぐ2着に入っており、アジア記録を一時的に更新していた(その後2組目で1位になった日本に更新されている)。決勝でも4位に入り、日本と並ぶ世界の強豪国に位置付けられている。
 
==== イギリス ====
:[[イギリス]]は2004年のアテネオリンピックで金メダルを獲得、地元開催となった[[2017年世界陸上競技選手権大会]]では37秒47の国別世界3位記録で金メダルを獲得している。
 
==== トリニダード・トバゴ ====
:[[トリニダード・トバゴ]]も強豪であり、北京とロンドンで2着に入り、北京ではジャマイカの失格により金メダル、ロンドンでは銀メダルを獲得している。リオデジャネイロでも決勝に進出たが、レーン侵害による失格となり3大会連続のメダルを逃している。
 
=== 女子 ===
女子ではアメリカ、ジャマイカ、[[ロシア]]が強豪国となっている。
==== 日本 ====
:日本女子はオリンピックの出場枠が得られる上位16位に入れるかどうかのレベルで、[[1999年世界陸上競技選手権大会|1999年の世界陸上]]でリレーメンバーが大会中にショッピングに勤しんだことを理由に以後暫く代表を派遣させてもらえなかった経緯もあり、[[2003年世界陸上競技選手権大会|2003年の世界陸上]]まで代表チーム自体の派遣がないなど、男子ほどの活躍は見られなかったが、<ref>古い時代にさかのぼると、1932年の[[ロサンゼルスオリンピック (1932年)|ロサンゼルスオリンピック]]で5位に入賞している。</ref>2009年、2011年と日本記録を更新し、[[ロンドンオリンピック (2012年)|ロンドンオリンピック]]で1964年[[前東京オリンピック|東京オリンピック]]以来48年(12大会)ぶりに出場した<ref>[http://www.joc.or.jp/news/detail.html?id=1824 女子400リレー、48年ぶり五輪 日本、リレー3種目に出場] - [[日本オリンピック委員会]]公式サイト([[共同通信社]]配信記事) 2012年7月3日</ref>。
 
==== アメリカ ====
:ロンドンで金メダル、リオデジャネイロでは予選で一度は失格になったが抗議の結果[[ブラジル]]からの妨害が認められ、アメリカだけの再レースで予選総合8位だった中国の記録を上回り決勝へ進出<ref>米女子、400mリレー単独再レースで決勝へ(2016年8月19日、日刊スポーツ)</ref>。2大会連続の金メダルを獲得している。
 
== 男子 ==
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* 『チーム朝原の挑戦 バトンは夢をつなぐ』([[折山淑美]](著)、[[学習研究社]]、2009/7、[[北京オリンピック|北京五輪]]4×100mリレーの快挙、銅メダル。日本代表として世界に挑んできた「チーム朝原」の熱い物語。ISBN 978-4052031335)
* 『夏から夏へ ([[集英社文庫]])』([[佐藤多佳子]](著)、[[集英社]]、2010/6、2008/7の版を文庫本化。[[2007年世界陸上競技選手権大会|2007大阪世界陸上]]、2008[[北京オリンピック]]、[[アンカー]]走者・[[朝原宣治]]との文庫オリジナル対談つき。ISBN 978-4087465778)
 
== 脚注 ==
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== 関連項目 ==
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* [[オリンピックの陸上競技・男子メダリスト一覧]]
* [[オリンピックの陸上競技・女子メダリスト一覧]]
 
== 脚注 ==
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== 外部リンク ==
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{{陸上競技}}
{{デフォルトソート:400めえとるりれえそう}}
 
[[Category:陸上競技種目|400めとるりれそう]]