「夏の夜の夢 (ブリテン)」の版間の差分

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Aono Saizo (会話 | 投稿記録)
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[[1960年]]に、[[オールドバラ音楽祭]]のジュビリー・ホールの再建を記念して、その[[こけら落とし]]のために作曲されたオペラである。ブリテンはこけら落としまで間に合わせるように、[[1959年]]8月から作曲を開始し、翌[[1960年]]4月に全曲を完成させている。
 
初演は[[1960年]]6月11日に、オールドバラのジュビリー・ホールでブリテン自身の指揮で行われた。この初演時のキャストにピアーズの他、[[アルフレッド・デラー]]、[[ジェニファ・ヴィヴィアン]]、[[ジョン・カーライル]]らが参加している。初演後[[ロイヤル・オペラ・ハウス|コヴェント・ガーデン]]、[[ハンブルク]]、[[ベルリン]]、[[東京]]、[[ミラノ]]、[[チューリッヒ]]など各地で上演されている(日本初演は[[1962年]]5月31日に東京二期会による<ref>[http://opera.tosei-showa-music.ac.jp/search/Record/PROD-01014 昭和音楽大学オペラ研究所 オペラ情報センター]</ref>)。初演後の1960年にブージー・アンド・ホークス社より総譜とピアノ譜が出版された。
 
[[ウィリアム・シェイクスピア|シェイクスピア]]原作の台詞をあえて加えずに短縮して再編させた台本に基づいた本作は、「夢」の世界における心理構成の探究とその表出を試みたものとして位置づけられている(和声的、動機的、音色的手法などの使用)<ref>『最新名曲解説全集20』 p.393</ref>。ブリテンは「夢」や「眠り」といったものに拘っており、本作の後に『ノクターン』(作品60,[[テノール]]、弦楽と7つの楽器のための)や[[ギター]]のための『ノクターナル』(作品70)などを作曲しているが、これらの作品にもそのテーマが用いられていることから、相当な愛着があったことは明瞭である<ref>CDのブックレット([[黒田恭一]]解説)による</ref>。