「全国花火競技大会」の版間の差分

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== 概要 ==
[[日本煙火協会]]が後援し、かつ[[内閣総理大臣賞]]が与えられる花火大会は全国で当大会([[2000年]]([[平成]]12年)〜)と[[土浦全国花火競技大会]]([[茨城県]][[土浦市]]、2000年(平成12年)〜)の2大会のみであり、当大会が日本国内では最も権威のある競技大会である。会場対岸には[[大平山 (大仙市)|姫神山]]、[[福伝山]]などがあり、それらの山に反射する音と花火観覧の[[光害|邪魔になる光]]がない事もこの大会の自慢の1つである。[[1910年]]([[明治]]43年)に'''奥羽六県煙火共進会'''として始まり、[[第二次世界大戦]]などによる中断を経て[[2015年|2018年]](平成2730年)で8992回目の開催となった。
競技は、17時頃に開始される昼花火の部と、19時頃から開始される夜花火の部からなる。規模は夜花火の部のほうが大きい。昼花火の部は5[[号]]早打ち5発、割物または煙竜。夜花火の部は10号玉の部と創造花火の部で競われる。10号玉の部では10号玉2発が打ち上げられる。1発目は三重芯以上の芯入割物で、座り(最高点に達したときに開いているかどうか)、盆(真円であるかどうか)、肩(満遍なく放射状に広がっているかどうか)、消え口(星が一斉に消えるかどうか)、配色などの基準で審査される。2発目の自由玉は、1発目の芯入割物と重複しないことが条件となっている。創造花火は「花火は丸い」という概念を破り創造性を追求する。したがって、形は従来の丸型にこだわることなく三角でも四角でもよい。最近、他の花火大会でも笑顔や[[アニメーション|アニメ]][[キャラクター]]や[[ヒマワリ]]、麦わら[[帽子]]、[[サングラス]]、[[時間差花火]]がお馴染みのものになったが、このような創作花火はこの全国花火競技大会が発祥とされている。テーマをもうけて2分30秒以内で形態、色彩、リズム感、立体感などの創造性を審査する。主流は速射連発(スターマイン)だが、8号玉早打ちでも良い。総合優勝者には内閣総理大臣賞、創造花火の部優勝に[[経済産業大臣]]賞、10号割物の部優勝には[[中小企業庁長官]]賞、昼花火の部優勝に大会会長賞が与えられる。また特別賞で[[文部科学大臣]][[奨励賞]]がある。[[2010年]](平成22年)には100周年を記念して'''100周年記念花火'''が打ち上げられた。また、第85回大会([[2011年]])から、前年の大会で内閣総理大臣賞を受賞した花火師による「エキシビジョン花火」が打ち上げられている。 さらに夜花火の部では、各プログラムの合間に、協賛企業による「仕掛け花火」や「特別提供番組」などのプログラムが実施される。<!--2011年8月27日の「NHK中継」内から-->
競技会の合間にテーマに合わせて打上げられる、ワイドスターマイン「大会提供花火」は毎年大変な人気で、各回毎に異なるテーマを掲げて大曲花火協同組合青年部が1年かけて製作する。「大会提供花火」は幅500〜900メートルに及ぶワイドスターマイン。1セットのスターマインではなく一列に並んで何カ所も打ち上げられ、音楽に合わせて約5〜7分に渡り壮大な打ち上げを行う。フィナーレの速射連発、数カ所からシンクロで上がるトラの尾、一斉に上がる銀冠・錦冠は圧巻。[[ドイツ]]・[[ハンガリー]]・[[台湾]]・[[大韓民国|韓国]]など、海外でも「大会提供花火」の名で打ち上げられた。そのほか、夜の部オープニングの500メートル(2017年から700メートルに拡幅された)ナイアガラ付スターマイン、打ち上げ終了後に観客がライトを振って花火師に感謝を伝える「エールの交換」などが名物となっている。
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* [[2016年]](第90回) - 茨城県 野村花火工業株式会社
* [[2017年]](第91回) - 茨城県 野村花火工業株式会社
*[[2018年]](第92回) - 群馬県 有限会社菊屋小幡花火店
 
== 各年 優勝創造花火 ==
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* [[2016年]](第90回) - 光の旋律(茨城県 野村花火工業(株))
* [[2017年]](第91回) - 水辺に集う蛍 〜光を燈し・舞う〜(長野県 (有)伊那火工堀内煙火店)
*[[2018年]](第92回) - クリスタルオパール〜大地を照らす神秘の輝き〜(秋田県 (株)小松煙火工業)
 
== 各年10号割物優勝玉名 ==
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* [[2016年]](第90回) - [[交響曲第9番 (ベートーヴェン)|歓喜]]
* [[2017年]](第91回) - 生命(いのち)のまつり
*[[2018年]](第92回) - [[シング・シング・シング|SING SING SING]]
 
== 出場煙火業者 ==
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== 大会会場および周辺の問題と対策 ==
[[ファイル:Omagari Hanabi 2007 Guidepost.JPG|thumb|right|観覧ゲートの案内標識]]
花火そのものは雄物川河川敷運動公園で無料で観ることができていたが、2017年(第91回大会)から、ごみ処理や会場警備等運営費用の増大を理由に、自由観覧席での観覧者についても、一人1000円の環境整備協力費が徴収されることとなった(高校生以下は無料)。その他、有料の[[桟敷席]]や法面を利用した椅子席、キャンプができる[[駐車場]]なども用意されている。ただし、有料観覧席は徹夜組<ref>2010年(平成22年)現在、抽選制であり、そのような行為による抽選権は認められない。</ref>も出るなど発売後すぐに完売するのが通例である。 仕掛花火だし、2018年(第92回大会)有料席最前列以外、抽選制ではなく先着販売んど見えり、完売まではくらかの時間を要し、余裕を持って入手する事ができたようである。有料観覧席は大会協賛企業に優先的に販売されており、またチケットは[[ウェブ]]上で転売を禁止しているものの実際は[[オークション]]により高額で取り引きされるなど本来無料で見ることが出来た花火が有料化されたことへの批判も高まっている。
 
雨天順延が殆ど無いのもこの大会の特徴だが、過去には[[台風]]などの自然[[災害]]で[[雄物川]]が増水し、打ち上げ場や観覧席が確保できない場合に限り順延となったことがある。雨天でも開催されるため、雨天時でも観覧したい場合にはレインコート、長くつ等相当の準備が必要になる。なお、過去に順延となった場合は、次の週の平日に開催された。
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花火会場となる雄物川河川敷運動公園の混雑はさらに酷く、{{要出典範囲|過去には大曲の花火ツアーに参加する[[旅行]]会社の担当者本人が迷子になったり「集合場所はバス」と言う雑な扱いをしたり、大会終了後の混雑に我慢しきれない多数の観客の無謀な行動で雄物川河川敷運動公園の土手部分が崩れたり、警備員が足りず他の地方から派遣され、土地勘のない状態の中で混雑をさばききれず戸惑う警備員もいた|date=2012年8月}}。このため現在では大曲駅から徒歩で来る来場客には、観覧会場ゲート毎に設置されている「[[リンゴ]]」「[[バナナ]]」「[[メロン]]」「[[ウンシュウミカン|ミカン]]」の絵を掲げた看板で誰でも分かり易く誘導できるようにしている。
 
全国花火競技会会場では「ごみは持ち帰らない」というルールになっていて、場内アナウンスでも持ち帰らないように呼びかけがある。数年前までは常識的に考え[[ごみ]]を持ち帰る観客が結局市内道路上に捨ててしまい、おびただしい量のごみが街中散乱する問題が深刻化した。今ではごみは、主催者が会場、駐車場及びキャンプ場に用意する巨大ごみ箱([[産業廃棄物]]用[[コンテナ]])や集積スペースに捨てるよう奨励されている。ちなみに公式サイトによれば、大会付近で出るゴミの量は毎年100[[トン]]を超えるという<ref>[http://www.oomagari-hanabi.com/caution.php 注意事項 〜会場にお越しの際は必ずお読みください。〜] 全国花火競技大会「大曲の花火」オフィシャルサイト</ref>。
 
== 近年の状況 ==
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}}
[[ファイル:Omagari Hanabi 2006 Camping.JPG|thumb|200px|right|泊り込みの観覧客]]
数十万人という観光客が押し寄せるため、雑踏事故の防止や交通路の確保のために、様々な規制措置がなされており、毎年改善や変更が加えられ、毎年常に同じ規制状況となるわけではない。
急激に観光客が増加したため、関係者もその対応ができていない。特に駐車場の問題は深刻で元々ただの市街地であるため絶対数が足りない上に離れた駐車場から歩くのを嫌った人が会場付近まで乗り入れ、一部の規制解除場所(<span style="text-decoration:underline">補助標識に「'''8月第4土曜日を除く'''」と書いている区間</span>)を除き駐車禁止区域にそのまま路上駐車するという非常識な事態も発生している。桟敷席は大部分が団体客向けに確保されているため、一般向け発売分については発売開始と同時に売り切れてしまう。そのため、少しでも良い場所を確保しようとキャンピングカーなどで前日から泊まり込む客も増加傾向にある。<!--キャンピングカー乗り入れ場所は協力金という目的で有料-->当日は18時頃には会場がいっぱいになるが、11時までに到着できれば無料席も余裕で確保できる。お昼頃(規制開始 12:00)までであればガラ空きな上、無料駐車場も確保できる。有料駐車場は会場付近に1台2000円から3000円であるが会場へのアクセスが便利な反面、市街地の中に入るため規制解除(23:30)まで待たなければならなく、さらに帰りの渋滞の最後尾になってしまうので駐車場から出るのに数十分ということも珍しくない。観覧席を確保する為に発売2週間くらい前から近くの公園にキャンプを張るくらいの盛況振りであったが、[[2007年]](平成19年)の周辺住民との騒音問題で[[2008年]](平成20年)は公園内を規制し、抽選整理券制度に変更した<ref>[http://www.sakigake.jp/p/ksrch/news?Page=&amp;PText=%C2%E7%B6%CA%A4%CE%B2%D6%B2%D0&amp;PSel=ft&amp;PDsp=20&amp;PNext=0&amp;PM1=&amp;PD1=&amp;PM2=&amp;PD2=&amp;PAuth=&amp;PKc=20080729d 秋田魁2008年7月29日付より]</ref>。
 
特に駐車場の問題は深刻で元々ただの市街地であるため絶対数が足りない上に離れた駐車場から歩くのを嫌った人が会場付近まで乗り入れ、一部の規制解除場所(<span style="text-decoration:underline">補助標識に「'''8月第4土曜日を除く'''」と書いている区間</span>)を除き駐車禁止区域にそのまま路上駐車するという非常識な事態も発生している。
 
駐車場は、主に行政側で確保している市役所や学校などの駐車場、主催者側に公式に届出のある駐車場(公式パンフレットに記載)のほか、会場に近接する市街地内に、個人や企業が貸し出すものがある。
 
このため、例年では、会場周辺のエリアは10日ほど前から駐車禁止となり、当日は午前9時に一般車両の乗り入れが規制される。 規制区間内の住民には、通行届出証が発行される。公式に届け出のある駐車場(民間含)では、当日の完全規制時間(午後4時前後)までに車両の乗り入れができる通行届出証が交付される。規制解除は、歩行者の状態が落ち着く午前0時前後まで待たねばならず、規制解除後は、流出車両で大渋滞が起きている。
 
過去には、観覧席を確保する為に発売2週間くらい前から近くの公園や河川敷にキャンプを張るくらいの盛況振りであったが、[[2007年]](平成19年)の周辺住民との騒音問題で[[2008年]](平成20年)は公園内を規制し、抽選整理券制度に変更した<ref>[http://www.sakigake.jp/p/ksrch/news?Page=&amp;PText=%C2%E7%B6%CA%A4%CE%B2%D6%B2%D0&amp;PSel=ft&amp;PDsp=20&amp;PNext=0&amp;PM1=&amp;PD1=&amp;PM2=&amp;PD2=&amp;PAuth=&amp;PKc=20080729d 秋田魁2008年7月29日付より]</ref>。
 
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