「虹作戦」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
m編集の要約なし
タグ: ビジュアルエディター モバイル編集 モバイルウェブ編集
22行目:
迷彩を企図して黒装束に身を包み、殺傷能力を持たせた改造モデルガンとナイフで武装した彼らは、前々日の深夜より三夜にわたって、爆弾を爆発させるための電線の敷設を行い始めた。しかし、翌日(爆破計画前夜)の作業中、[[刑事|私服警察官]]とも[[浮浪者]]や[[変質者]]とも考えられる正体不明の第三者が橋脚付近に姿を現し、周囲を徘徊し始めた。これを自分たちに対する監視、包囲の動きかもしれないと警戒した犯人グループは計画を察知されることを恐れ敷設を断念、計画は未遂に終わった。近い将来に虹作戦を再び行うため、電線はすべて回収し証拠を隠滅した。
 
なお、計画では当日にお召し列車が走る全区間で[[日本の警察|警察]][[日本国有鉄道|国鉄]]関係者による最終調査・点検と[[警備]]実施を考慮しておらず、仮に電線の敷設が完了していても、事前に察知される可能性があったことは否定できない。事実、虹作戦当日の荒川鉄橋でも通過時間の前後には[[日本の警察官|警察官]]らが不審物の検索を行い、お召し列車の警備に当たった。また、爆弾を仕掛けようとしたのは東北本線(現[[宇都宮線]])上り線の橋梁だったが、実際にお召し列車が通過したのは隣接する[[東北貨物線]]上り線(現[[湘南新宿ライン]]南行)であった。
 
この虹作戦のために製造されていた爆薬「セジット」は、後に[[三菱重工爆破事件]]で使用されている。この事件は大量の死傷者を出す戦後最悪の爆弾テロとなったが、予想を上回る大惨事になったのは、本件で列車・橋梁爆破に使うはずだった強力な爆弾を転用して市街地の歩道に設置したためである。
 
翌年の[[1975年]][[5月19日]]にメンバーが一斉[[逮捕]]されたため、虹作戦が再度実行に移される事はなかった。