「オールディーズ」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
編集の要約なし
編集の要約なし
1行目:
{{otheruses|ポピュラー音楽のカテゴリ|その他}}
'''オールディーズ''' ({{lang-en-short|Oldies}}) は、主に[[1950年代]]から[[1960年代]]にヒットした[[アメリカ合衆国|アメリカ]]や[[イギリス]]などの[[英語圏]]の[[ポピュラー音楽]]のことを指す。ジャンルは[[ロックンロール]]、[[ロカビリー]]、[[ドゥーワップ]]、ポップスなど幅広い。音楽評論家[[萩原健太]]が指摘しているが、かつてのFENのDJには1990年代の音楽や前年のヒット曲も、オールディーズとして紹介するDJも存在した。
 
== 起源 ==
ラジオ局KPOPなどのDJを務めたアート・ラボエ<ref>http://www.allmusic.com/artist/art-laboe-mn0000930097</ref>(1925年生まれ)が、「オールディーズ・バット・グッディーズ/OLDIES BUT GOODIES」という過去のヒット曲を詰め込んだ[[コンピレーション・アルバム]]をオリジナル・サウンド・レコードからリリースしたのは、ブームのつのきっかけとなった。
 
このアルバム・シリーズは、当時チャートに長期間居座る大ヒットとなり、「オールディーズ」[[リバイバル]]・ブームを巻き起こした。
9行目:
その後、「オールディーズ・バット・グッディーズ/OLDIES BUT GOODIES」(古いけど良い音楽)という言葉は略され、「オールディーズ音楽/OLDIES MUSIC」と呼ばれるようになり、1950年代前半から1960年代前半までの音楽の事を指し示すようになっていった。このコンピレーション・アルバムには、多くの[[ドゥーワップ]]・ナンバーが収録されており、同時に[[ドゥーワップ]]・リバイバル・ブームも巻き起こした。
 
このブームを象徴するかのようなヒット曲で有名なものには、『リトル・シーザー&ザ・ロマンズ/LITTLE CAESAR & THE ROMANS』による、1961年3月のヒット曲『THOSE OLDIES BUT GOODIES 』や、『アンソニー&ザ・ソフォモアーズ/Anthony & The Sophomores』による1963年2月の曲『PLAY THOSE OLDIES,MR.DEE JAY』などがある。
 
『オールディーズ』・ブームが再燃したのは、ウッドストックにシャナナが出演したり、[[1973年]]のアメリカ映画『[[アメリカン・グラフィティ]]』<ref>http://www.imdb.com/title/tt0069704/</ref>がきっかけという見方もある。次第に『オールディーズ』という言葉自体が、「501950年代~60から1960年代の古い音楽」を指す音楽ジャンルとして定着していった。
 
== 現状 ==
近年では、各地にこういった曲を生演奏する[[ケントス]]や銀座ライオンなどといった店も存在する。また、一部の若者の間では、クラブやライブ・ハウスなどにおいて、オールディーズ音楽専門のDJがかけるレコードの曲に合わせ踊ったり、聴いて楽しんだりする現象も見られる。オールディーズ専門のレコード/CD店なども存在する。
また、一部の若者の間では、クラブやライブ・ハウスなどにおいて、オールディーズ音楽専門のDJがかけるレコードの曲に合わせ踊ったり、聴いて楽しんだりする現象も見られる。
オールディーズ専門のレコード/CD店なども存在する。
 
欧米ではオールディーズの楽曲をテーマ、或いは重要なモチーフとした書籍・映画が近年多い。『[[スタンド・バイ・ミー]]』、『[[ブルーベルベット]]』、『[[クライング・ゲーム]]』([[男が女を愛する時]])など。[[フィル・フィリップス]]<ref>http://www.discogs.com/Phil...With...Sea-Of-Love.../1549799</ref>の1959年のヒット「[[シー・オブ・ラブ (曲)|シー・オブ・ラブ]]」は、ロックバンド・[[ハニードリッパーズ]]が1985年にヒットさせた後、1989年にこれを主題歌とする映画『[[シー・オブ・ラブ (映画)|シー・オブ・ラブ]]』が製作された。また、世界的に大ヒットした『[[ゴースト/ニューヨークの幻]]』に使われた「[[アンチェインド・メロディ]]」は、[[ライチャス・ブラザーズ]]の曲の中では「ひき潮」の方が知名度は高かったが、映画に使われたことでこちらの方が有名になった。
 
また、これらの音楽の愛好家には、特に熱心な収集家が多い。こうしたファンは当時のヒット曲のオリジナル盤や、誰も知らないようなマニアックな曲などを探し、収集している。日本の著名人では、[[山下達郎]]、[[萩原健太]]、[[鈴木雅之 (歌手)|鈴木雅之]]、[[大滝詠一]](故人)らがいる。彼らは、ラジオDJや音楽活動にそれを活かしている。
また、これらの音楽の愛好家には、特に熱心な[[収集家]]が多い。
こうしたファンは当時のヒット曲のオリジナル盤や、誰も知らないようなマニアックな曲などを探し、収集している。
日本の著名人では、[[山下達郎]]、[[萩原健太]]、[[鈴木雅之 (歌手)|鈴木雅之]]、[[大滝詠一]](故人)らがいる。彼らは、ラジオDJや音楽活動にそれを活かしている。
 
1950年代から1960年代前半頃の英語圏のポップス(ポピュラーミュージック)は全て『オールディーズ』といえるが、ロックンロールが[[ビートルズ]]登場以降、「ロック」と抽象化された部分があるので、ビートルズ登場以前をオールディーズと、とらえることが多い。代表的なミュージシャンは、[[ポール・アンカ]]や[[ニール・セダカ]]、[[デル・シャノン]]、[[プラターズ]]、[[コニー・フランシス]]、[[リトル・エヴァ]]らのポップス、[[エルヴィス・プレスリー]]、[[ビル・ヘイリー]]とコメッツや[[チャック・ベリー]]らのロックンロール、ロカビリー、デルズらのドゥーワップ、[[サム・クック]]らの[[ソウルミュージック]]、[[ビーチ・ボーイズ]]らの[[サーフ・ロック]]、[[スプリームス]]、[[マーヴェレッツ]]らのモータウン・サウンド、クリスタルズらの[[ガール・グループ]]、[[バブルガムサウンド]]、[[クリフ・リチャード]]やシャドウズらイギリスのロックなどである。日本では、[[シルヴィ・ヴァルタン]]やジリオラ・チンクエッティ、ミーナなどヨーロッパの歌手、グループも含まれる。時代は、最も狭義ではロックンロール誕生からビートルズのアメリカ進出([[1954年]] - [[1964年]]ごろ)までの音楽をさす。ちなみに、オールディーズは広義にとらえると、[[1965年]]から[[1990年代|90年代]]の音楽を含めることもある。
 
== ラジオDJ ==