「ビッカース硬さ」の版間の差分

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[[ファイル:Vickers-path.svg|thumb|150px|ビッカース硬さの測定法の略図]]
'''ビッカース硬さ'''(ビッカースかたさ、{{lang-en-short|Vickers hardness}})は、[[硬さ]]を表す尺度の一つであり、押込み硬さの一種である。ダイヤモンドでできた剛体(圧子)を被試験物に対して押込み、そのときにできるくぼみ(圧痕)の面積の大小で硬いか柔らかいかを判断する。圧子はピラミッドをひっくり返したような四角錐であるので、圧痕は理想的には正方形である。圧子を押し付ける荷重を一般的に試験力といい、試験力一定の下で硬い物質ほど圧痕は小さく、柔らかい物質ほど大きくなる。試験力は可変で、JIS規格では10gfから100kgfまで規定されているが、この範囲以外の試験力を用いることもある。
 
 
==測定原理==
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===測定値の表記方法===
 
ビッカース硬さを表す記号を硬さ記号とよび、'''HV''' で表し、その後ろに試験力をkgで表示する<ref name = "JIS Z 2244_2"/>。
たとえば試験力1kgで測定した結果、300HVの硬さを得た場合は300HV1と表示し、試験力300gで測定した結果650HVの硬さを得た場合は650HV0.3と表示する<ref name = "JIS Z 2244_2"/>。なお、HVのHはhardnessを、VはVickersを意味している。
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試験力を概ね1 kgf以下で測定した際のビッカース硬さとその測定方法を、'''マイクロビッカース'''と呼ぶ。
小さな[[結晶]]のようなものでも測定が可能で、しかも圧痕(窪み)が非常に小さいため、[[非破壊試験]]に区分されることもある<ref name = "機械材料工学_116-117"/>。
 
 
==試験機==
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==試験法==
 
試験は概ね下記の手順で行われる。
 
#日常検証
 
#試験片のセット
 
#打痕
 
#圧痕の読取りおよび数値の記録
 
1.では基準片を用いて、試験機の健全性の確認する。圧痕の読み取りを人の眼により行う場合は、作業者が正確に大きさを測定できるよう、感覚を補正する作業も兼ねている。
 
通常は一つの試験面につき場所を変えて5回の試験を行う。この場合、隣り合った圧痕は一定の距離離す必要がある。圧痕の対角線長さをdとすると、圧痕と圧痕の中心間距離は以下のように定められている。
 
* 鋼、銅合金では3d以上
 
* 軽金属では6d以上
 
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* 鋼、銅合金では2.5d以上
 
* 軽金属では3d以上
 
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== 関連項目 ==
{{Commonscat|Vickers hardness test|ビッカース硬さ}}
 
*[[ダイヤモンドライクカーボン]]
*[[強度]]