「愛・おぼえていますか」の版間の差分

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飯島は歌手デビュー前に[[テレビアニメ]]『[[超時空要塞マクロス]]』で架空のアイドル歌手[[リン・ミンメイ]]役の声優に挑戦し、作中で架空のポップソングを歌い人気を博した。1984年夏に公開された劇場作『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』でもミンメイ役を演じ、主題歌である本曲をリリース。映画公開前に発売されると映画のヒットとともに売り上げを伸ばし、オリコンチャート最高7位(2回)、6週連続トップ10入りを果たすヒットソングとなる。飯島が『[[ザ・ベストテン]]』などの音楽番組に出演したほか、ラジオリクエストや[[すかいらーく]]の映画タイアップCMでもお茶の間に流れた。1984年の売上げは約27万枚<ref name="ORIKON85">『オリコン年鑑1985 歌謡音楽のすべて』、オリコン・エンタテインメント、1985年</ref>(約40万枚との記載もあり<ref>[http://www.presepe.jp/m44/show/id/oQ7QCB6_zGE%3D 話題騒然『マクロスF』! OP「トライアングラー」&ED「ダイアモンド クレバス」ともにオリコンチャート初登場第3位! ヒロイン2人のブログも大注目!!]、プレセペ、2008年5月19日。</ref>)。シングル年間ランキングは38位<ref name="ORIKON85"/>。
 
テレビシリーズのミンメイの歌は阿佐茜<ref>アニメ制作スタッフの共同ペンネーム。</ref>作詞、[[羽田健太郎]]作曲だったが、本曲ではヒットメーカーの[[加藤和彦]]・[[安井かずみ]]夫妻が起用された。タイトル決定前の仮題は「愛の通信」だった<ref>「飯島真理・中島愛対談」『マクロス クロスオーバーライブ A.D.2009×45×59』パンフレット収録。</ref>。カップリング曲は飯島が映画の為に書き下ろしたエンディングテーマ『天使の絵の具』。同曲は飯島のセカンドアルバム『blanche』(1984年3月)に収録された[[吉田美奈子]]によるスローバーテンポにアレンジされたものが先に発表されている為、アルバムバージョンを原曲、シングルバージョンはアルバムバージョンをアップテンポにアレンジされたものと捉えられる事がしばしばあるがこれは誤りであり、飯島は元々アップテンポの曲として作曲した。A・B面曲とも飯島のサードアルバム『[[midori(飯島真理のアルバム)|midori』(1985([[1985]])をプロデュースする[[清水信之]]がアレンジを担当した。
 
作中で使用されたのは約6分半のオリジナル・ロングバージョン。この長さでは[[シングル|EP盤]]の片面に収まりきらないため、シングルには間奏パートを短くしたバージョンを収録している。1993年に[[8センチCD|8cmCDシングル]]化された際も短縮バージョンのままで、ロングバージョンは他の企画アルバムに収録されており、飯島真理名義のアルバムにロングバージョンが収録されたことはこれまで一度もない([[#収録盤|収録盤]]を参照)。
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本曲はイメージソングとしてのアニメ主題歌とは異なり、劇中歌として作品のテーマに深く関わっている。作品世界の中では、「50万年前に滅びた異星人[[プロトカルチャー (マクロスシリーズ)|プロトカルチャー]]の遺跡から発掘された、彼らの社会における流行歌」と設定されている。この太古のラブソングがミンメイの歌声で甦り、男性種族[[ゼントラーディ]]と女性種族[[メルトランディ]]に文化の尊さを遺伝子レベルの記憶から思い出させ、両種族の抗争を終結へと導く。映画の制作中、この歌に合わせて決戦シーンが展開されるラストパートのシナリオは、曲が出来上がるまで保留されていた。共同監督の[[河森正治]]は「既にイメージしていたシーンのアイデアを作曲サイドに伝え、作画の意図から間奏の長さも指定した。完成した曲を聴いて、『ああ、この映画はこれで出来たな』と思ったのを覚えています<ref>[http://mainichi.jp/enta/mantan/archive/news/2008/07/24/20080724mog00m200014000c.html 毎日jp まんたんウェブ インタビュー:アニメ監督・河森正治さん 「マクロスFは七色」 分冊百科も24日創刊]</ref>」、「あの曲とは違うものが上がってきた場合は、まったく違う展開になっていたでしょうね<ref>『マクロスTHE MOVIE』、小学館、1984年、391頁。</ref>」と語る。
 
のちの[[マクロスシリーズ]]の続編でも、『[[マクロス7]]』の[[ミレーヌ・ジーナス]](歌:[[櫻井智|桜井智]])、『[[マクロスF]]』の[[ランカ・リー]](歌:[[中島愛 (声優)|中島愛]])、『[[マクロスΔ]]』の[[ワルキューレ (マクロスΔ)|ワルキューレ]](歌:[[JUNNA]]<ref name="JUNNA">JUNNAは美雲・ギンヌメールの歌唱担当だが、声優は[[小清水亜美]]が担当。</ref>、[[鈴木みのり (声優)|鈴木みのり]]、[[安野希世乃]]、[[東山奈央]]<ref>東山はワルキューレの一員、レイナ・プラウラー役として歌う以前に、『[[神のみぞ知るセカイ]]』の中川かのん役として『愛・おぼえていますか』をカバーしている。</ref>、[[西田望見]])といった、歴代の歌姫<ref>基本的に、'''ヒロインを演じた声優'''が歌唱に加わっているが、ミレーヌのみ「7」本編での歌唱は[[チエ・カジウラ]]が担当しており、カジウラ自身は『愛・おぼえていますか』をリリース・歌唱したことはこれまで一度もない。</ref>たちによって歌い継がれている。『マクロスF』では異星生物バジュラの母星に攻め込もうとする人類が、アレンジ版の『愛・おぼえていますか〜bless of little queen』で迎え撃たれるという逆説的な描写がある。その他[[マクロスシリーズ (ゲーム)|マクロスシリーズのゲーム作品]]、『[[スーパーロボット大戦α for Dreamcast]]』や『[[Another Century's Episode|Another Century's Episode2]]』でも挿入曲として使われている。
 
飯島は自身のアルバムでセルフカヴァーしており、オリジナルの他にベストアルバム『The Classics』(1993年)『Best of The Best』(1995年)収録バージョン、企画アルバム『[[MARI IIJIMA sings LYNN MINMAY]]』(2002年)収録ヴァージョンが存在する。また、カヴァーされる機会も多く、バラードからダンスミュージックまで多様にアレンジされている。