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'''原核生物'''(げんかくせいぶつ、[[ラテン語]]: Prokaryota <small>プローカリオータ</small>、[[英語]]: Prokaryote <small>プロカリオート</small>)とは真核、つまり明確な境界を示す[[細胞核|核膜]]を持たない細胞からなる[[生物]]のことで、すべて[[単細胞生物]]。
[[真核生物]]と対をなす分類で、性質の異なる[[
== 性質・構造 ==
[[Image:Relative scale.svg|right|thumb|300px|原核生物と他の生物や化合物の大きさの比較。<br/>[[:en:Eukaryote|Eukaryotes]]: [[真核生物]]、[[:en:Prokaryote|Prokaryotes]]: 原核生物、[[:en:Virus|Viruses]]: [[ウイルス]]、[[:en:Protein|Proteins]]: [[タンパク質]]、[[:en:Small molecule|Small molecules]]: [[低分子]]、[[:en:Atom|Atoms]]: [[原子]]]]
歴史的に原核生物は[[細菌]](真正細菌、バクテリア)と同義語とされ、[[五界説]]では一括して[[モネラ界]]に分類されていた。このため、1990年ころ以前の資料で、原核生物の性質や構造として説明される内容が実際には
[[リボソームRNA]]などをもとにした系統解析が進捗すると、原核生物は大きく異なる2つのグループ、
真核生物と比較した場合の特徴は、遥かに小さいこと(多くの場合1-5μm)、細胞核や[[ミトコンドリア]]を初めとする[[細胞内小器官]]が殆ど見つけられないことが最も大きい。この他に[[微小管]]を持たず、[[細胞質流動]]、[[エンドサイトーシス]]を行わない。[[細胞分裂]]の際に[[FtsZ]]リングが出現する、[[有糸分裂]]を行わずDNAは細胞膜に付着して移動する、[[リボソーム]]が70S(真核生物は80S)であることなど幾つか見つけられる。原核生物は非常に多様なので例外もまた多いが、基本的には上記の形質を保存している。その[[バイオマス]](生物量)は真核生物の数倍から数十倍に達するとも言われている。
原核生物は核を持たないことから、進化においてより原始的生物であると思われがちだが、多様な生物種が存在を脅かす現環境下で生き延び、非常に早い増殖を可能にするために無駄を省いたシステムを獲得したと考えることも出来る。[[極限微生物]]を多く配する現生原核生物は、高度に特殊化しており原始的な生物とは大きく異なっているとも、化石時代と構造が大差ないともみられるなど、評価は定まっていない。
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