「岡田以蔵」の版間の差分

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: 中浜家の家伝(『中浜万次郎 -「アメリカ」を初めて伝えた日本人-』(中浜博、2005年))によると、岡田以蔵はジョン万次郎の護衛も行っていた。勝が自分の護衛をした岡田の腕を見込んで万次郎の護衛につけたという。万次郎が完成した自分の西洋式の墓を視察しに行った時、4人の暗殺者が万次郎を襲ったが、以蔵はその4人以外に伏兵が2人隠れていることを察知して、万次郎にむやみに逃げず墓石を背にして動かないように指示し、襲ってきた2人を切り捨てた。残った2人は逃亡した。しかし中浜家の家伝によれば墓の完成は慶応の末、岡田は処刑されている筈なのでこの話は創作か誤伝の可能性が高い。また万次郎の護衛をしたと伝わる他の人物の伝承にも誤りがある。
 
== 登場するフィクション作品 ==
=== 創作における人物像の変遷 ===
* 岡田以蔵を主人公にした最初の作品は[[真山青果]]の『京都御構入墨者』(1953年、未完)、『人斬り以蔵』(1958年)。
*:『人斬り以蔵』はマルクス主義に強い関心を持つ青果による純粋な左翼劇であると指摘されており<ref>『真山青果全集 第8巻』([[真山青果]])</ref>、以蔵が「利用され虐げられる存在」であるかのような実像と異なる被差別的なイメージの由来はこの作品に端を発している。
* 以蔵の人物像を決定づけたのが[[司馬遼太郎]]の『人斬り以蔵』(1964年4月)である。
*: 前述の真山の作品の特徴を踏襲している。以蔵に関しては、「獄中で差し入れられた毒入り弁当を食べたがケロリとしていたため、武市は土佐勤皇党の全同志を守るためやむなく毒薬そのものを以蔵に差し入れて暗に自決を促すが、以蔵はその毒薬を踏みにじり自白に及んだ」というエピソードが有名だが、これは司馬遼太郎の創作である。司馬版『人斬り以蔵』では、父は足軽で以蔵は他の同志より身分の低い最貧困層出身で軽んじられ、粗暴で余りにも教養・道徳心に欠けた人物であるが、武市から剣術の腕を買われ、以蔵は出世のために汚れ仕事(人斬り)を専門に請け負ったという描かれ方になっている。しかし研究者によると貧民ではなく一般的な郷士の子息としての教育は受けていたこと、天誅は複数の仲間と相談の上で協力し、また天誅希望者が殺到するほど競い合って行っていたことなどが判明している<ref name="『武市半平太と土佐勤王党』(横田達雄)"/>。
* [[2010年]]大河ドラマ『[[龍馬伝]]』の放送によるイメージアップを機に、地域の史跡研究会有志などによる、以蔵のための慰霊祭が初めて開催される。
*:土佐藩出身の志士たちのために各地で慰霊祭が行われていたが、以蔵は自白で同志に累を及ぼしたことで維新後顕彰を拒否されており、加えて現在に至るまで人斬りとしての負のイメージがつきまとい、慰霊祭は行われてこなかった。なお『龍馬伝』内における以蔵は、武市に従順な性格で、拷問に耐え最後まで自白しない人物として描かれている。
 
=== 映画 ===
*『[[風雲三条河原]]』([[1955年]] 監督:[[並木鏡太郎]] 岡田以蔵:[[島田正吾]])
*『[[鞍馬八天狗]]』([[1961年]]・[[ニュー東映]] 監督:[[山崎大助]] 岡田以蔵:[[若山富三郎]])
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*『[[ボディ・ジャック]]』([[2008年]]・[[ベンテンエンタテインメント]] 監督:[[倉谷宣緒]] 岡田以蔵:[[浜田学]])
 
=== オリジナルビデオ ===
*『[[実録 新選組]]』([[2006年]]・[[オールインエンタテインメント|GPミュージアム]] 監督:[[辻裕之]] 岡田以蔵:[[中山一也]])
 
=== テレビドラマ ===
*『土佐犬「侍」』([[1960年]]・[[フジテレビジョン|フジテレビ]] 演者:[[西村晃]])
*『[[竜馬がゆく (NHK大河ドラマ)|竜馬がゆく]]』([[1968年]]・[[大河ドラマ|NHK大河ドラマ]] 演者:[[前田吟]])
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*『[[八重の桜]]』([[2013年]]・NHK大河ドラマ 演者:[[尾関伸嗣]])
 
=== テレビアニメ ===
*『[[お〜い!竜馬]]』([[1992年]]・NHK総合テレビ 声優:[[千葉繁]])
 
=== ラジオドラマ ===
*『[[劇作家シリーズ 曲がり角の男]]』([[1996年]][[3月23日]] [[NHK-FM放送|NHK-FM]]「[[FMシアター]]」 作:[[品川能正]] 岡田以蔵:[[家根本渉]])
 
=== 舞台 ===
* 以蔵のいちばん長い日([[2001年]]・新宿シアター・モリエール [吉崎ひろと社] 演者:[[吉田智則]])
* 我が名は虹 ([[2004年]]・[[演劇集団キャラメルボックス]] 演者:[[菅野良一]])
* 寂音〜MUTE〜 ([2004(2004年・[[THEATER@MEN'SWORKS]] 演者:尾籠惣次朗)
* IZO([[2007年]]・[[東京芸術劇場]]・劇団前方公演墳 演者:[[純京介]])
*また冬が来て〜IZO2(2007年・東京芸術劇場・劇団前方公演墳本隊 演者:中野圭)
* いのうえ歌舞伎☆號『IZO』([[2008年]]・[[青山劇場]]他・ヴィレッヂ 演者:[[森田剛]])
* 幕末殉教伝『イエス斬り捨て』(2008年・[[ファントマ]] 演者:[[保村大和]])
* Be Withプロデュース『空の境界』([[2009年]]・シアターグリーン 演者:[[久保田悠来]])
* 岡田以蔵 (2009年・下北沢「劇」小劇場 演者:新宮乙矢)
* 君が為〜恋風は楊梅の薫り(2018年・STAR☆JACKS・シアターグリーン 演者:ドヰタイジ・浜口望海ほか) 
 
=== 小説・伝記 ===
*『人斬り以蔵』([[司馬遼太郎]]同名短編集所収、新潮文庫、1964年<!--64年発表時は『鬼謀の人』所収-->)ISBN 9784101152035
*『以蔵の指』([[羽山信樹]]短編集『幕末刺客列伝』所収、角川書店、1985年)ISBN 9784041621073
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*『殺人鬼岡田以蔵の最期』(南条範夫、歴史を旅する会『幕末テロリスト列伝』所収、2004年)ISBN 9784062739856
*『殺しのライセンス-岡田以蔵』([[野口武彦]]『大江戸曲者列伝(幕末の巻)』所収、新潮社、2006年)ISBN 9784106101564
* 番外編・歴史雑学BOOKシリーズ『図解!幕末剣豪伝』(綜合図書、2007年)ISBN 9784915450938
*『恋する新選組』([[越水利江子]]、角川つばさ文庫、2009年)ISBN 9784046310200
*『雨に添う鬼ー武市と以蔵」秋山香乃、講談社、2010年
 
=== CD ===
*『人斬り以蔵』([[真山一郎]]歌唱集『真山一郎 全曲集』所収、キングレコード、1999年)
*『幕末恋華 新撰組』(サイトロン・デジタルコンテンツ株式会社、2005年)
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=== 漫画 ===
* 『[[お〜い!竜馬]]』(作:[[武田鉄矢]]、画:[[小山ゆう]])
* 『[[銀魂]]』([[空知英秋]] - [[盲人]]の人斬り[[岡田似蔵]]のモデル。
* 『生の一閃』([[島崎譲]]『リオン』第5巻所収、講談社、2004年)主人公の友人として登場。
* 『[[以蔵]]』(作:桜井和生・画:[[岡崎つぐお]]、[[日本文芸社]]、2005年)勝の護衛としてアメリカに渡った以蔵の放浪記。
* 『[[人斬り〜ひときり〜]]』([[平田弘史]]、青雲社、2005年)
* 『[[風雲児たち]]』([[みなもと太郎]]、[[リイド社]])
* 『[[日本剣客伝]]』([[みなもと太郎]]
* 『[[新選組刃義抄 アサギ]]』(原作:[[山村竜也]]、絵:[[蜷川ヤエコ]]、[[スクウェア・エニックス]])
* 『[[粉雪抄 仇討編 人斬り編]]』([[くもぎり太郎|一條和春]]、[[ラポート]]『[[月とノスタルヂヤ]]』収録、1994年)
* 『[[ばくだん!〜幕末男子〜]]』(加瀬あつし 講談社、[[週刊少年マガジン]]、2011年)
* 『人斬り以蔵秘話』([[伊藤結花理]]、[[あおば出版]]5作品収録)
* 『[[るろうに剣心]]』- [[鵜堂刃衛]]のモデル。
*「[[AZUMI (漫画)|あずみ]]」(小山ゆう)
* 『[[さよなら絶望先生]]第19集 186話貧しき人々の胸』作:[[久米田康治]]、[[講談社]]
*『[[ちるらん 新撰組鎮魂歌]]』([[梅村真也]]/[[橋本エイジ]]
*『[[サムライせんせい]]』([[黒江S介]][[リブレ]]
*『[[コハエース]]GO 帝都聖杯奇譚』(原作:TYPE-MOON・作:経験値、[[KADOKAWA]]、2016年)
*『[[リィンカーネーションの花弁]]』([[小西幹久]]、[[マッグガーデン]]、2014年)
 
=== ゲーム ===
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* 『[[イケメン幕末]]』
* 『[[Fate/Grand Order]]』
*『[[恋愛幕末カレシ~時の彼方で花咲く恋~]]
 
幕末志士の恋愛事