「エクスプロイダー」の版間の差分

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{{出典の明記|date = 2016年8月27日 (土) 10:44 (UTC)}}
[[File:Shelton Benjamin - T-Bone Suplex.jpg|thumb|250px|[[シェルトン・ベンジャミン]]によるエクスプロイダー(Tボーンスープレックス)]]
'''エクスプロイダー'''(''Exploder'')(Exploder)は、[[プロレス]]における[[投げ技]]の一種である。英語圏では'''T-ボーン・スープレックス'''(''T(T-Bornborn Suplex'')Suplex)と呼ばれている。
 
== 概要 ==
[[秋山準]]が若手時代に考案した技で、考案当初から現在まで彼の[[フィニッシュ・ホールド]]として使用されている。[[裏投げ]]の派生技と認識されており、考案時、技名称が決まるまでは「裏投げ風スープレックス」「変形キャプチュード」などと呼ばれた。技名称は、秋山の通称が当時「超新星」であったことから、[[新星爆発]]から連想させて、英単語で「爆発」を意味する「Explosion」とプロレスの投げ技である「スロイダー」の合成[[造語]]で、秋山自身の命名である。
[[秋山準]]のオリジナル技。向かい合った相手の右脇に頭を潜り込ませて相手の左肩の上に右腕を引っ掛けて、外腿の方から相手の右腿の裏に左手を回し、体を[[ブリッジ (運動)|ブリッジ]]させる勢いで両腕のクラッチを切って相手を後方へと反り投げて背中を叩きつける。
 
掛け方は、相手の側面から裏投げのように組み付き、片腕で相手の首根っこ付近を、もう片腕で相手の腿を抱え込み、そのまま後方へ[[ブリッジ (運動)|ブリッジ]]するように反り投げる。相手は肩口や背面から斜めにマットに落とされる。相手の実力や状況に応じて落とす角度が調整しやすいという利点もある。
技名は秋山の通称が当時「超新星」であったことから「[[新星爆発]]」を連想させて英単語で「爆発」を意味する「Explosion」とプロレス技の[[フロント・スープレックス#派生技|スロイダー]]の合成造語が由来。
 
秋山はインタビューで、素早く相手を素早く捕らえて後方へと反り投げる事が出来、なおかつ落とし方を調整しやすい投げ技の必要性を感じ試行錯誤の末に考案したと語っている。
 
== ブリザード・スープレックス ==
応用技として相手をコーナー最上段に座らせて自身もセカンドロープに登って仕掛ける'''[[雪崩式]]'''がある。
相手の抱え方がほぼ同じ投げ技として、飯塚高史が考案した'''ブリザード・スープレックス'''(通称'''ブリザード''')がある<ref>「ブリザード式原爆固め」「ブリザード固め」などともいう。</ref>。ただしブリザード・スープレックスはエクスプロイダーのように縦、もしくは斜め上ではなく、ブロックバスターのように相手を引っくり返すように投げ、その後、そのままブリッジを維持しつつ相手の体を抱えたまま[[ピンフォール]]する「ホールド技」であるのに対し、エクスプロイダーは相手を投げ捨てる技であるという違いがある。
 
開発された時期はブリザード・スープレックスの方がかなり早いが、ブリザード・スープレックスには投げ捨て式が存在しなかった。そのためホールド式の場合を「ブリザード・スープレックス」、投げ捨て式の場合を「エクスプロイダー」<ref>ただし飯塚が使用した場合は「投げ捨て式ブリザード・スープレックス」「ブリザード投げ」。</ref>と呼ぶ傾向があった。
== 主な使用者 ==
 
その後、考案者の飯塚自身がエクスプロイダーと同型の投げ捨て式ブリザード・スープレックスしか使用しなくなったため、投げ捨て式でも単に「ブリザード・スープレックス」と呼ばれるようになり、ホールド式はほぼ消滅状態となった。そのため現在ではエクスプロイダーもブリザード・スープレックスも同様の技の様に扱う場合もある。
 
== 主な使用者 ==
* [[秋山準]]
* [[永田裕志]] - 秋山から直接伝授された。
* [[飯塚高史]] - (投げ捨て式)ブリザード・スープレックスとして使用
* [[奥村茂雄|OKUMURA]]
* [[中山香里]] - '''爆NEW(投げ捨て式)ブリザード・スープレックス'''の名称でとして使用
* [[横須賀享|横須賀ススム]]
* [[奥村茂雄|OKUMURA]]
* [[火野裕士]] - '''ヒノ・スープレックス'''の名称で使用。
* [[竹田誠志横須賀享]]
* [[河上隆一火野裕士]]
* [[ピート・セネルシア|タズ]] - Tボーン・スープレックスとして使用
* [[佐々木大地 (プロレスラー)|佐々木大地]]
* [[シェルトン・ベンジャミン]] - Tボーン・スープレックスとして使用
* [[タニー・マウス]]
* [[沖野小百合]]
* [[チャーリー・ハース]] (- Tボーン・スーックラー)|チェリー]]として使用
* [[サモア・ジョー]]
* [[ランディ・オートン]] - WWEでは珍しく、オリジナルのエクスプロイダーとして使用する。
 
== 派生技 ==
; 垂直落下式急角度エクスプロイダー
: 完全に頭上に持ち上げて脳天から垂直に叩き落とす角度のきついエクスプロイダー。
: 向かい合った相手の右脇に頭を潜り込ませて相手の左肩の上に右腕を引っ掛けて、外腿の方から相手の右腿の裏に左手を回し、相手の体を持ち上げて垂直に近くなったところで背中から倒れ込み、急降下させた相手の頭部を打ちつける。
; リストクラッチ・エクスプロイダー
: 大一番で秋山が繰り出す技。「ワンハンドクラッチ~」「クラッチ式~」とも呼ばれる。相手の腿ではなく、相手の片腕の手首を相手の股間を通して掴んで繰り出すエクスプロイダー。腕を掴んでいるため、相手の体が完全に回転しきらず、受身が取りにくい角度で落とされる。
: [[秋山準]]のオリジナル技。向かい合った相手の右脇に頭を潜り込ませて右手で掴んだ相手の左手を相手の股の前に持っていって、腿の裏の方から相手の股の間に差し込んだ左手で相手の左腕を掴み、自由になった右手を相手の左肩の上に引っ掛けて、相手の体を垂直になるまで持ち上げて背中から倒れ込み、上下逆さまの状態で落下させた相手の後頭部や背中を叩きつける。
; T-ボーン・スープレックス(変型式)
: 相手の片腕をひねって自身の首に巻きこむようにして相手の脇に頭を差し込んで前方から持ち上げ、エクスプロイダーの要領で後方に投げつつ自身の身体を反転して浴びせ倒しながら叩きつけ、腿をクラッチしていた左腕でそのまま片エビ固めに移行する変形。シェルトン・ベンジャミンが使用する。
: 前述のように海外では通常型エクスプロダーはTボーン・スープレックスと呼ばれ、シェルトン・ベンジャミンも通常型を使用するが、上記変型式も同名称で呼ばれる。
; アキヤマ・クラッチ
: エクスプロイダーの体勢で抱え込んだ状態から、素早く体勢を変えて、[[フォール技#丸め込み技|腕取り式回転片エビ固め]]へ移行してフォールする。
; エクストマック・クラッシャー
: エクスプロイダーの体勢で担ぎ上げた後、前方に落とし、ストマック・クラッシャー<ref>ストマック・ブロックとも言われ、座り込んで片膝を立て、そこへ相手の腹部をぶつける。</ref>へ移行する技。
: 秋山準のオリジナル技。向かい合った相手の右脇に頭を潜り込ませて相手の左肩の上に右腕を引っ掛けて、外腿の方から相手の右腿の裏に左手を回し、相手の体を軽く持ち上げて左膝をつき、うつ伏せの状態で落下させた相手の腹部を立てた右腿の上に叩きつける。
; エクスプロイダー・オブ・ジャスティス
: [[永田裕志]]のオリジナル技。向かい合った相手の右脇に頭を潜り込ませて右手で掴んだ相手の左腕を相手の左腿の裏側へと持っていって、相手の股の間に正面から差し込んだ左手で相手の左腕を掴み、自由になった右手を相手の左肩の上に引っ掛けて、相手の体を垂直になるまで持ち上げて背中から倒れ込み、上下逆さまの状態で落下させた相手の後頭部や背中を叩きつける。
; T-ボーン・スープレックス
: [[シェルトン・ベンジャミン]]のオリジナル技。相手をエクスプロイダーの要領で後方へと反り投げる際に体を軽く捻って相手に体を浴びせかけて[[ボディスラム#パワースラム|パワースラム]]のような形で相手の背中を叩きつける。
; 変形裏投げ
: [[栗原あゆみ]]のオリジナル技。向かい合った相手の右脇に頭を潜り込ませて相手の左肩の上に右腕を引っ掛けて、相手の背中の方に回した左手で相手の左手首を掴み、体を[[ブリッジ (運動)|ブリッジ]]させる勢いで相手を後方へと反り投げて背中を叩きつける。
; ヲロチ式エクスプロイダー
: ヲロチのオリジナル技。向かい合った相手の喉を右手で鷲掴みにして左手で掴んで持ち上げた相手の右腕を自身の首の後ろに引っ掛けて、左手を相手の背中に添えて相手を抱えて体をブリッジさせる勢いで相手を後方へと反り投げて背中を叩きつける。
; リバース・パワースラム
: [[WWE]]では'''リバース・エクスプロイダー'''と呼ばれている。[[中邑真輔]]のオリジナル技。相手の背後に回り込んで相手の左肩の上に左手を回し、右手で掴んで持ち上げた相手の右腕を自身の首の後ろに引っ掛けて、腿の裏の方から相手の両足の間に差し込んだ右手で相手の股を抱えて自身の体を[[ブリッジ (運動)|ブリッジ]]させる勢いで相手の体を軽く宙に持ち上げて相手の体を270度後方回転させるように放り投げながら自身は背中から倒れ込み、うつ伏せの状態で落下した相手の顔面や胸を叩きつける。
 
この他に[[雪崩式]]や[[断崖式]]でも繰り出される場合もある。
== ブリザード・スープレックス ==
'''ブリザード・スープレックス'''(''Blizzard Suplex'')は、[[プロレス技]]の一種である。
=== 概要 ===
[[飯塚高史]]のオリジナル技であり、代名詞的[[フィニッシュ・ホールド]]。向かい合った相手の右脇に頭を潜り込ませて相手の左肩の上に右腕を引っ掛けて、外腿の方から相手の右腿の裏に左手を回し、体を[[ブリッジ (運動)|ブリッジ]]させる勢いで相手を後方へと反り投げて背中を叩きつけてブリッジを崩さずにフォールを奪う。
 
== 関連項目 ==
技の開発された時期はブリザード・スープレックスの方がかなり早いがブリザードには'''投げっ放し式(ホイップ式)'''が存在しなかったため、投げっ放し式の場合をエクスプロイダーと呼ぶ傾向があった。その後、飯塚が投げっ放し式を使用後は'''ホールド式'''を使用しなくなったため、ホールド式は消滅状態になっているため、現在はブリザード・スープレックスをエクスプロイダーと同様の技に扱う場合もある。
* [[スーック]]
 
=== 主な使用者脚注 ===
{{Reflist}}
* [[飯塚高史]]
* [[GO浅川|浅川紫悠]]
* [[バイソン木村]]
* [[中山香里]] - '''爆NEWスープレックス'''の名称で使用。
 
=== 派生技 ===
; シノビ・スープレックス
: [[SHINOBI (プロレスラー)|SHINOBI]]のオリジナル技。向かい合った相手の右脇に頭を潜り込ませて相手の左肩の上に右腕を引っ掛けて、相手の喉を右手で鷲掴みにして体を[[ブリッジ (運動)|ブリッジ]]させる勢いで相手を後方へと反り投げて背中を叩きつけてブリッジを崩さずにフォールを奪う。
 
== 関連項目 ==
* [[秋山準]]
* [[スープレックス]]
 
{{DEFAULTSORT:えくすふろいた}}
[[category:プロレス技]]
[[Category:投げ技]]