「オートジャイロ」の版間の差分

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== 構造と特徴 ==
固定翼の代わりに回転翼を装備し、見た目はヘリコプターにも似ている。しかし構造的には異なっている。ヘリコプターは動力によって回転翼を直接回転させるが、オートジャイロの場合回転翼は駆動されていない。この回転翼は、前進する機体に対し、鉛直上向きより後傾した回転軸の回りに自由に回転できるよう取り付けれている。回転翼は何らかの推進力(飛行時に動力駆動される別のプロペラなどのほかの動力によって前進す推進力など)で機体が前進によっ起こ生じる相対的な[[気流]]を回転翼に下前方から受け、受動的に回転させてする。この回転により[[揚力]]み出しじるため機体の飛行が可能となる。ヘリコプターでは回転翼の動力駆動による下向き気流が機体全体の揚力を生じているのに対し、オートジャイロでは回転翼の下面側から上面側に気流が流れる事により揚力を生じる。
 
オートジャイロの回転翼の付け根には[[蝶番]]がついており、回転中の揚力の急な変化や揚力のムラを防ぐことにより、安定した飛行実現されている。発明されてすぐのころは[[補助翼]]、[[方向舵]]、[[昇降舵]]の三舵で制御されていた。しかし現在は翼の回転面を左右に傾けることによって旋回をし、回転面の[[迎え角]]を増減させることによって上昇と降下を行い、方向舵によって方向を変更するという独特の制御方法を用いている機体が多い。
 
回転翼は動力駆動されていないため、ヘリコプターのようなホバリングは出来ず、無風状態での垂直離陸は原理上垂直不可能である。それでも[[固定翼機]]に比べれば短い距での離着は出来可能である。お、着陸につては、ヘリコプターの[[ヘリコプター#オートローテーション|オートローテーション]]と同じ方法で、滑走距離ゼロの実質的な垂直着陸は可能)が、[[固定翼機]]に比べれば短い距離での離着陸が可能である。
 
===ジャンプ・テイクオフ===
また、動力で回転翼を回す(クラッチでON・OFF可能)機構を備えている機体もあり、この場合、回転翼のピッチをゼロにした状態(回転翼に揚力が発生しない状態)でクラッチを繋いで回転翼を回し、回転数が充分に上がった時点でクラッチを切ってピッチをプラスとすれば、回転翼に急激に揚力が発生し、機体が空中に持ち上げられる。同時に前進用プロペラの回転数を上げれば、そのまま水平飛行に移ることが出来るので、実質的に垂直離陸となる。
機体によっては、回転翼がクラッチでON・OFF可能な機構で動力駆動可能なものもある。このような機体で回転翼のピッチを制御できるものでは、実質的に垂直離陸を行いうるものもある。つまり、まず回転翼のピッチをゼロにした状態(回転翼に揚力が発生しない状態)でクラッチを繋ぎ回転翼を動力駆動しておく。この際、地上にあるため駆動の回転反力は問題とならない。回転数が充分に上がった時点でクラッチを切って回転翼のピッチをプラスとすれば、回転翼に急激に揚力が発生し、機体を空中に持ち上げることができる。機体が持ち上がったと同時にピッチを再調整し前進用プロペラの回転数を上げれば、そのまま水平飛行に移行することができる。このオートジャイロ特有の離陸方式は跳躍離陸(ジャンプ・テイクオフ)と呼ばれ、現代のオートジャイロの多くが備えている機能である。また、[[KYB|萱場工業]]の「[[ヘリプレーン1型]]」のように回転翼の先端にラムジェット等をつけ[[垂直離着陸]]できる商用機も計画された。
 
このオートジャイロ特有の離陸方式を跳躍離陸(ジャンプ・テイクオフ)と呼び、現代のオートジャイロの多くがこの機能を備えている。また、[[KYB|萱場工業]]の「[[ヘリプレーン1型]]」のように回転翼の先端にラムジェット等をつけ[[垂直離着陸]]できる商用機も計画された。
 
== 操縦方法 ==