「マウス (コンピュータ)」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
26行目:
=== 方式 ===
==== ボール式(第1世代)====
1960年代に[[ダグラス・エンゲルバート]]が作ったマウスはXとYの直交した2個の円板がある方式だったが、1970年代には、内蔵したボールの一部が底面に露出しているボール式が開発され主流となった。ボール式では、マウスの内部でボールに小さな縦方向と横方向の円板ないし円筒が接しており、その回転で縦横の移動を検出する。ボールのころがり(モーメント)による独特の操作感があるが、機械的な構造上ある程度の滑りは避けられず、定期的な分解清掃といったメンテナンスが必要なため、メンテナンスフリーの光学式(次節)が一般的になっ発表されてからはそちらが主流となった。
 
==== 光学式(第2世代)====
[[発光ダイオード|LED]]などの光源と光学センサーにより、移動を検出するマウス。1980年代から存在する方式であるが消費電力や応答速度に関しては未だアドバンテージがある。当初は専用パッドを必要とした上に比較的高額であったため、ワークステーションやCADといった業務用途での使用が主であった。専用パッドが不要なタイプ普及したのは、1999年に[[マイクロソフト]]発売したIntelliMouse Explorer<ref name="IntelliMouseExplorer" />を発売して以降である。通常は赤色[[発光ダイオード|LED]]で[[可視光]]を底面に照射し、カメラセンサーでその動きを検出することで動作する。カメラセンサーの搭載により専用パッドが不要となったが、ガラス板のような透明なもの、白いプラスティック製の下敷き、鏡板や光沢面などの上では全く動作が検出できなかったり、不安定だったりする場合がある。安定した動作を求める向きのために、光学マウスと相性の良いマウスパッドというものも作られ市販されている。
 
==== IR(赤外線)LED式 ====
赤色[[発光ダイオード|LED]]の代わりに、波長の長い[[赤外線]]LEDを使ったマウス。動作検出精度はあまり高くないが、他の方式に比べて消費電力が少ないためワイヤレスマウスなどに採用された。直接、目で発光を目で確認することはできないが、赤外線対応のカメラを使うと発光しているのがわかる。
 
==== レーザー式(第3世代)====
2004年9月、[[ロジクール]]が初めて不可視[[レーザー]]光を使用した高精度なマウス(レーザーマウス)を発した<ref>{{cite news|url=http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0902/logicool.htm|title=ロジクール、初のレーザーセンサーマウス「MX-1000」|publisher=PC Watch|date=2004-09-02|accessdate=2012-07-20}}</ref>。精度が高く、光学式マウスが苦手としていた光沢面でも動作検出が可能となっている。数年後には比較的安価に販売されるようになったが、普及度は従来の光学式を置き換えるほどではなかった。
 
==== 青色LED式(第4世代)====
2008年9月[[マイクロソフト]]が青色[[発光ダイオード|LED]]を使ったBlueTrackマウスを発表した<ref>{{cite news|url=http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0910/ms1.htm|title=Microsoft、青色LED採用の光学式ワイヤレスマウス~さまざまな面でのトラッキング性能を向上|publisher=PC Watch|date=2008-09-10|accessdate=2012-07-20}}</ref>。レーザーマウス青色光は赤色光と比較し波長が短いため、拡散率が高く、わずかなホコリや凹凸を検出することができる。そのため様々な場所で動作検出性能が高く、かつリフトオフディスタンス(マウスを持ち上げても反応する距離)短い。詳細については[[BlueTrack]]を参照。ちなみに青色LEDを使用したマウスはこれより以前にも存在し、2000年12月発売のCMS-OP/UP([[センチュリー (電子機器)|センチュリー]])、2003年11月発売のM-BGUP2RLBU([[エレコム]])等がある。詳細については[[BlueTrack]]を参照
 
==== 暗視野顕微鏡レーザー式(第5世代)====
2009年8月[[ロジクール]]が[[暗視野顕微鏡]]の技術を応用したDarkfieldレーザーセンサーを搭載したマウスを発表した<ref>{{cite news|url=http://japan.cnet.com/news/tech/20398616/|title=透明ガラスでマウスが使える--ロジクール、新センサ「Darkfield」搭載マウスを発表|publisher=[[CNET]] Japan|date=2009-08-20|accessdate=2012-07-20}}</ref>。従来の方式では動作しなかった、透明なガラス板や光沢のある漆塗りなどの上でも動作することが可能になっている。[[エレコム]]が2011年12月に発表したマウスに搭載された、Track on GlassGlass(ULTIMATE)レーザーセンサー(ULTIMATE」<ref>{{Cite news|title=ガラス面を含む、ほぼあらゆる素材の上で操作可能! 新ソリューション“Track on Glassレーザーセンサー”を搭載した5ボタンワイヤレスレーザーマウスを発売|date=2011.12.22|url=http://www.elecom.co.jp/news/201112/m-tg01dl/index.html|publisher=[[エレコム]]|publication-date=}}</ref>も同様の技術。
 
==== IR(赤外線)LED式 ====
波長の長い[[赤外線]]LEDを使ったマウス。動作検出精度はあまり高くないが、他の方式に比べて消費電力が少ないため、ワイヤレスマウスなどに採用された。直接、目で発光を確認することはできないが、赤外線対応のカメラを使うと発光しているのがわかる。
 
== ホイール ==