「種子島宇宙センター」の版間の差分

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また種子島宇宙センターは北緯30度にあるため、[[静止衛星]]を打ち上げる際には30度分の損失を補うために衛星が自らの燃料を大量に使ってスラスターを噴射して1,830m/s分増速して静止移行軌道から静止軌道に移行しなければならず、北緯7度にある[[ギアナ宇宙センター]]など、海外の射場と比べて競争力の足かせとなっていた。この点については、H-IIAロケット29号機から[[H-IIAロケット#基幹ロケット高度化|基幹ロケット高度化]]改良が施されてH-IIAロケットの第2段でも併せて増速できるようになり、衛星側の負担は他国の射場並みの静止化増速量1,500m/s分に改善されている<ref>{{Cite web|url=https://news.mynavi.jp/article/eiast-1/|title=三菱重工、アラブ首長国連邦から人工衛星の商業打ち上げを受注 第1回 3機目となった海外衛星の打ち上げ受注|publisher=[[マイナビニュース]]|date=2015-03-24|accessdate=2018-10-07}}</ref><ref>{{Cite web|url=http://fanfun.jaxa.jp/jaxatv/files/20151030_f29.pdf|title=基幹ロケット高度化 H-IIAロケットのステップアップ|publisher=JAXA|date=2015-10-30|accessdate=2018-10-15}}</ref>。
 
ただし[[極軌道]]に打ち上げる際には、射場の南方に民間施設があることや第2段燃焼中に[[フィリピン]]の上空を通過することになってしまうため、事故時の安全性の確保という点から、いったん東に向けて打ち上げてから南方に進路を変更する「ドッグレッグ・ターン」を行っており、その分ロケットの積載能力が下がり競争力の足かせとなっている<ref>{{Cite web|url=https://news.mynavi.jp/article/eiast-2/|title=三菱重工、アラブ首長国連邦から人工衛星の商業打ち上げを受注 第2回 スタートラインには立つも険しい道が待ち受ける|publisher=マイナビニュース|date=2015-03-25|accessdate=2018-10-07}}</ref>。
 
また[[種子島空港]]は長大な滑走路を持たないため、大重量の商業衛星を積んだ航空機が着陸できない。このため衛星を積んだ航空機は遠い[[北九州空港]]や[[中部国際空港]]に着陸する必要があり、衛星を降ろした後に船に乗せ換えて種子島港まで運び、さらに陸揚げした後にもトレーラーで一般道を通って宇宙センターまで輸送してこなければならない。この点では長大な滑走路が併設されており一ヶ所で衛星の輸送ができるギアナ宇宙センター等の多くの海外の宇宙センターに比べると競争力の足かせとなっている<ref>{{Cite web|url=https://news.mynavi.jp/article/20170920-hiia_inmarsat/2|title=三菱重工、英インマルサットから通信衛星打ち上げを受注 - 2020年にH-IIAで|publisher=マイナビニュース|date=2017-09-20|accessdate=2018-10-07}}</ref>。