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{{出典の明記|date=2018年2月}}
[[ファイル:Herpes(PHIL 1573 lores).jpg|サムネイル|口唇ヘルペス。唇やその周囲では、単純ヘルペスウイルス1型の感染が多い。]]
'''単純疱疹'''(たんじゅんほうしん)とは、[[皮膚]]に生じる[[単純ヘルペスウイルス]][[感染症]]の一種。'''単純ヘルペス'''(たんじゅんへるぺす、英: herpes simplex)とも呼ばれる。口唇にできるもやそを'''周囲では[[口唇ヘルペス''']](こうしんへるぺす)といい、英:Herpes labialis、口語では''Cold sore''と呼ぶsore)。陰部きるもの'''陰部ヘルペス'''(いんぶへるぺす)や'''[[性器ヘルペス]]'''、陰部ヘルペス呼ばれる。
 
[[口角炎]]は、[[真菌|真菌類]]の[[カンジダ]]の感染と[[ビタミンB群]]の欠乏症であるため、口唇ヘルペスとは異なる。
 
== 原因 ==
単純ヘルペスウイルスが原因。風邪や単純ヘルペトレスや心労、老齢、抗がん剤治療・日光等の刺激によって、ウイルスには1型 (HSV-1) と2型 (HSV-2) 増殖存在て症状を繰り返す。ウイルス自体、1型弱いため唇とその周囲2型は性器に感染による症状が起こっても免疫による排除が行えなしやすため繰り返すとされる成人の約7割が病変やそからウイルス体液よって感染している。
 
初めての感染時には、より重い症状が出る場合がある。
 
再発性となることも多く、風邪やストレスや心労、老齢、抗がん剤治療・日光等の刺激によって、ウイルスが増殖して症状を再発する。免疫によるウイルスの排除が行えないため繰り返す。成人の約7割がこのウイルスに感染している。
 
== 一般的な症状 ==
口の周囲や陰部の周囲に水ぶくれや発疹が出現し、それに違和感やぴりぴりした潰瘍ができ痛みを感じることもある。年に何度も繰り返す人もいる。腕に出る場合もある。口唇ヘルペスは風邪をひいたあとなど免疫力が落ちた時にできやすく、俗に「風邪の華」「熱の華」と呼ばれる。必ずしも唇周辺に出るとは限らず、頬の発疹や顔の一部に小さな[[ニキビ]]のように出現する場合もある。それぞれの人の体質によるため感染に気が付かないケースが多い。
[[ファイル:Herpes labialis.jpg|200px|right|thumb|口唇ヘルペスに罹った下唇]]
口の周囲や陰部の周囲に水ぶくれや発疹が出現し、それに違和感やぴりぴりした潰瘍ができ痛みを感じることもある。年に何度も繰り返す人もいる。腕に出る場合もある。
口唇ヘルペスは風邪をひいたあとなど免疫力が落ちた時にできやすく、俗に「風邪の華」「熱の華」と呼ばれる。
 
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必ずしも唇周辺に出るとは限らず、頬の発疹や顔の一部に小さな[[ニキビ]]のように出現する場合もある。それぞれの人の体質によるため感染に気が付かないケースが多い。
Cold sore.jpg|かさぶたとなった[[口唇ヘルペス]]。
SOA-Herpes-genitalis-female.jpg|女性の性器ヘルペス。
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== 検査 ==
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[[アシクロビル]]や[[ビダラビン]]やバラシクロビルやファムシクロビルという[[抗ウイルス薬]]が特効し、内服による治療により短期間での回復が期待できる。皮膚症状に対しては前述の抗ウイルス薬の軟膏塗布が効果的である。適切な治療が行われれば、5日ほどで水ぶくれはかさぶたになり治癒する。
 
アメリカ合衆国では、アルコールに分類される[[ドコサノール]]が口唇ヘルペスの治療に承認されている。
[[口角炎]]({{Lang-en-short|[[:en:Angular cheilitis|Angular cheilitis]]}})と間違われやすいが、口角炎の主因は[[カンジダ|カンディダ]]と呼ばれる[[真菌|真菌類]]の感染と[[ビタミンB群]]欠乏症であるため、口唇ヘルペス({{Lang-en-short|[[:en:Cold sore|Cold sore]]}})とは、治療法が異なる。
 
=== ;市販の口唇ヘ抗ウイ再発治療 ===
日本で口唇ヘルペスに承認されている抗ウイルス薬は以下で、水疱となる前の再発の兆候の時点で使用される。
* [[アクチビア]]([[グラクソ・スミスクライン]])
* [[アシクロビル]](アクチビア、ヘルペシア)
* アラセナ-A ([[持田製薬]]、1984年)
* {{仮リンク|ビタラビン|en|Vidarabine}}(アラセナ)
* アラセナ-S([[佐藤製薬]])
* ヘルペシア([[大正製薬]])
 
==予防==
感染自体の予防は、キス
単純疱疹による口唇ヘルペスや陰部ヘルペスにはあらかじめアシクロビルやビダラビンやバラシクロビルやファムシクロビルという抗ウイルス薬を原則一年間毎日定期内服する方法がある。これを'''再発抑制療法'''という。(日本では再発抑制療法は性器ヘルペスに保険適用されている。)
 
海外では2002年米国で英国系製薬会社によって単純ヘルペスワクチン候補薬の治験が女性を対象に実施された。現在も米国及び英国で単純ヘルペスワクチン及び局所感染予防薬や完治薬の研究開発中である。
==再発抑制==
;再発抑制療法
単純疱疹による口唇ヘルペスや陰部ヘルペスにはあらかじめアシクロビルやビダラビンバラシクロビルやファムシクロビルという抗ウイルス薬を原則1年間毎日定期内服する方法がある。これを'''再発抑制療法'''という。(日本ではこの再発抑制療法は性器ヘルペスに保険適用されている。
 
===研究開発段階===
海外では2002年米国で英国系製薬会社によって単純ヘルペスワクチン候補薬の治験が女性を対象に実施された。現在も米国及び英国で単純ヘルペスワクチン及び局所感染予防薬や完治薬の研究開発中である。
 
日本国内では、東京大学や大阪大学において単純ヘルペス感染の仕組みなどの解明や完治にむけた新たな治療法や感染予防法の開発研究が行われている。最近の研究成果では東京大学で薬剤ML-7ML-7によりマウスで単純ヘルペス感染予防の実験に成功している。
 
== 関連項目 ==
{{Commons category|Herpesviridae|単純ヘルペス}}
* [[感染症]]
* [[皮膚科学]]
* [[ヘルペスウイルス科]]
* [[カポジ水痘様発疹症]]
* [[帯状疱疹]]
 
{{デフォルトソート:たんしゆんほうしん}}
[[Category:感染症]]
[[Category:皮膚疾患]]
{{Medical-stub}}
 
[[de:Herpes simplex#Herpes labialis]]