「ゴールデンラズベリー賞」の版間の差分

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[[カリフォルニア大学ロサンゼルス校|UCLA]]から映像製作・映画宣伝の道に進んだ[[ジョン・J・B・ウィルソン]]により[[1981年]]に創設された。
 
初期は正真正銘の[[B級映画]]が各部門受賞を独占することが多かったが、近年は輝かしい実績があるにも関わらず、どうしようもない役柄を演じてしまった俳優や、前評判と実際の出来のギャップが著しい大作などが受賞する傾向にある。この賞自体が一種のユーモアであり、本当にくだらない、つまらない作品を選ぶ場合もあるが、一方で出来はよいが惜しい作品や、強烈なカリスマ性や異色性が強すぎて一般ウケしない作品に与えられることもあり、この賞の受賞作品が意外によく出来た面白い作品として評価されることがある。また、俳優に与えられる賞も、必ずしも酷い演技をした役者が受賞するわけではなく、第1回の『[[ジャズ・シンガー (1980年の映画)|ジャズ・シンガー]]』で受賞した[[ニール・ダイアモンド]]は同じ作品でラジー賞と[[ゴールデングローブ賞]]を同時受賞している。
 
また、上述のように一種のジョーク賞であることから受賞した作品が「一般受け」はしないが、マニアからは「[[カルト映画]]」と評価される作品の場合もある(『[[フォード・フェアレーンの冒険]]』『[[ハドソン・ホーク]]』『[[ショーガール]]』など)。
 
なお、[[ジョージ・W・ブッシュ]]大統領を激しく批判する内容で製作され、そのブッシュ大統領が最低主演男優賞を獲得した『[[華氏911]]』や、狙いそのままに「最優秀頭からっぽティーン向け作品賞」を受賞した『[[ジャッカス・ザ・ムービー]]』のように、遠回しに正の評価をられた作品も希ながらある。
 
2011年(第32回(2011年度)には『[[ジャックとジル]]』が初の全部門制覇を果たしている。
 
== 名称 ==
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主要部門は毎年変わらないが、その年だけの部門が作られているのも、ラジー賞の特徴である。
 
[[2014年|2014第35回(2014年度]]から)には[[ゴールデンラズベリー賞 名誉挽回賞|ラジー・名誉挽回賞]]([[:en:The Razzie Redeemer Award|The Razzie Redeemer Award]]、ラジー・リディーマー賞)が新設された。これはラジー賞の常連や、ラジー賞の受賞が有名な俳優や監督を対象とし、その年にアカデミー賞ノミネートなどの功績を挙げて「名誉挽回」した者にられる特殊な賞である。新設された2014年度は事あるごとに酷評される『[[ジーリ]]』の[[ベン・アフレック]]が、2015年度はラジー賞のチャンピオンとまで称された[[シルヴェスター・スタローン]]が受賞した。
 
第36回(2015年度)には商業的にも批評的にも失敗した作品に贈られるバリー・L・バムステッド賞(Barry L. Bumstead Award)が新設された。これは[[ゴールデングローブ賞]]における[[ゴールデングローブ賞 セシル・B・デミル賞|セシル・B・デミル賞]]のパロディである。
 
== 授賞式 ==
例年、本家アカデミー賞の授賞式の前日に授賞式が開催されていたが、第32回のラジー賞はノミネート発表がアカデミー賞前日の[[2012年]][[2月25日]]、授賞式は[[エイプリルフール]]の2012[[4月1日]]に行われた。第33回ラジー賞の授賞式は再びアカデミー賞の前日に戻り、ノミネート発表が[[2013年]][[1月9日(現地時間)]]、授賞式が2013[[2月23日]](現地時間)に行われた。
 
賞の意味合いからトロフィーを受け取りにくる者はほとんどいないが、第8回でラジー史上初めてトロフィーが受賞者の手に渡っている。当年、『[[ビル・コスビーのそれ行けレオナルド]]』で3部門受賞した[[ビル・コスビー]]は、授賞式に出席はしなかったが作品の失敗を自ら認めており、のちに出演したテレビ番組の中でそのトロフィーを受け取った。
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特にハル・ベリーは『[[チョコレート (映画)|チョコレート]]』で受賞した[[オスカー像]]を持参して左手に持ち、右手にはラジー像を抱えてアカデミー賞主演女優賞を受賞した際の自身のスピーチのパロディを演じ切り、涙まで流して見せたことで聴衆から大喝采を得た。子供のころに母親から「胸を張って負け犬になれない者は、勝者にもなれない」と言われたことが出席した理由だと語った。
 
第30回では最低主演女優賞と最低スクリーンカップル賞を受賞した[[サンドラ・ブロック]]がハル・ベリー以来の授賞式出席を行ったが、彼女はアカデミー賞の[[アカデミー主演女優賞|主演女優賞]]にも選ばれ、史上初めて同じ年に両方の賞を受賞した。ただ、ブロックはこの際に「一つしかないオリジナルのトロフィー」を持ち帰ってしまっており(受賞者には[[レプリカ]]が渡されるが、受賞会場に受賞者が現れることはまれであるため、このようなハプニングが起こってしまった)、実行委員会がブロックに返却を求める事態となっている<ref>[http://www.cinematoday.jp/page/N0023862 サンドラ・ブロックさん、ラジー賞のトロフィーを返してください!主催者が悲痛な訴え] シネマトゥデイ2010年4月19日 2010年4月19日閲覧</ref>。
 
== 受賞作品(主要部門) ==
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==== 10周年特別賞 ====
* 10年間の最低作品賞:『[[愛と憎しみの伝説]]
* 10年間の最低男優賞:[[シルヴェスター・スタローン]]
* 10年間の最低女優賞:[[ボー・デレク]]
* 10年間の最低新人賞:[[ピア・ザトラ]]
 
=== 1990年(第11回) ===
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* 最低主演男優賞:ケビン・コスナー(『ワイアット・アープ』)
* 最低主演女優賞:[[シャロン・ストーン]](『[[わかれ路]]』『[[スペシャリスト (1994年の映画)|スペシャリスト]]』)
* 最低助演男優賞:[[O・J・シンプソン]](『[[裸の銃を持つ男]]|裸の銃を持つ男 PART33 1/3/ 最後の侮辱]]』)
* 最低助演女優賞:[[ロージー・オドネル]](『[[パトカー54/応答せよ!]]』『[[フリントストーン/モダン石器時代]]』)
* 最低新人俳優賞:[[アンナ・ニコル・スミス]](『裸の銃を持つ男PART33 1/3/最後の侮辱』)
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* 最低作品賞:『[[素顔のままで (映画)|素顔のままで]]』
* 最低監督賞:[[アンドリュー・バーグマン]](『素顔のままで』)
* 最低主演男優賞:[[トム・アーノルド]](『[[スクール・ウォーズ/もうイジメは懲りごり!]]』『[[ドタキャン・パパ]]』『[[ステューピッド/おばかっち地球防衛大作戦]]』)、[[ポーリー・ショア]](『[[バイオ・ドーム/ボクたち環境改善隊]]』)
* 最低主演女優賞:[[デミ・ムーア]](『[[陪審員 (映画)|陪審員]]』『素顔のままで』)
* 最低助演男優賞:[[マーロン・ブランド]](『[[D.N.A./ドクター・モローの島]]』)
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* 最低助演男優賞:ジョー・エスターハス(『アラン・スミシー・フィルム』)
* 最低助演女優賞:[[マリア・ピティロ]](『GODZILLA』)
* 最低新人俳優賞:ジョー・エスターハス(『アラン・スミシー・フィルム』に本人役で出演)、[[ジェリー・スプリンガー]](『ジェリー・スプリンガー・ザ・ムービー/人の不幸はクセになる』)
* 最低スクリーンカップル賞:[[レオナルド・ディカプリオ]]&レオナルド・ディカプリオ(『[[仮面の男]]』の双子役で)
* ジョー・エスターハス記念/最低脚本賞:ジョー・エスターハス(『アラン・スミシー・フィルム』)
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* 最低作品賞:『[[ワイルド・ワイルド・ウェスト]]』
* 最低監督賞:[[バリー・ソネンフェルド]](『ワイルド・ワイルド・ウエスト』)
* 最低主演男優賞:[[アダム・サンドラー]](『[[ビッグ・ダディ (映画)|ビッグ・ダディ]]
* 最低主演女優賞:[[ヘザー・ドナヒュー]](『[[ブレア・ウィッチ・プロジェクト]])
* 最低助演男優賞:[[ジャー・ジャー・ビンクス]](『[[スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス]]』)
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* 最低スクリーンカップル・アンサンブル賞:『セックス・アンド・ザ・シティ2』の全キャスト
* 最低監督賞:[[M・ナイト・シャマラン]](『エアベンダー』)
* 最低脚本賞:エアベンダー(脚本:M・ナイト・シャマラン、原作:[[マイケル・ダンテ・ディマーティノ]]&[[ブライアン・コニーツコ]]『[[アバター 伝説の少年アン]]』)
* 最低前日譚・リメイク・盗作・続編賞:『セックス・アンド・ザ・シティ2』
* 最も3Dの使い方が間違っていて目に悪い映画賞:『エアベンダー』
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* 最低脚本賞:『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』<ref name=natary160228/>
* 名誉挽回賞:[[シルヴェスター・スタローン]](『[[クリード チャンプを継ぐ男]]』)<ref name=natary160228/>
* バリー・L・バムステッド賞:『''[[:en:United Passions|United Passions]]''』<ref>{{Cite news|url=http://www.hollywoodreporter.com/news/razzie-awards-mock-fifty-shades-870615|title=Razzie Awards Mock 'Fifty Shades of Grey,' Redeem Sylvester Stallone|newspaper=The Hollywood Reporter|access-date=2018-11-20|language=en}}</ref>
 
=== 2016年(第37回) ===
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* 最低脚本賞:『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』<ref name=natary170226/>
* 名誉挽回賞:[[メル・ギブソン]](『[[ハクソー・リッジ]]』)<ref name=natary170226/>
* バリー・L・バムステッド賞:『[[ブラック・ファイル 野心の代償]]』<ref>{{cite web|last1=Heller|first1=Corrine|title=Razzies 2017 Winners Announced: Batman v Superman "Loses" Worst Picture But Still "Wins" Big|url=http://www.eonline.com/news/831927/razzies-2017-winners-announced-batman-v-superman-loses-worst-picture-but-still-wins-big|website=E Online|publisher=E!|accessdate=20 November 2017}}</ref>
 
=== 2017年(第38回) ===
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*[[イグ・ノーベル賞]]
*[[映画の賞]]
*[[TSSAラズベリー賞]] - [[LGBT]]のイベント[[Tokyo SuperStar Awards|TSSA]]が主宰する賞の一つ。[[2010年]]は[[ホモフォビア|反同性愛]]的な発言をしながらも同性愛者が市長を務める都市と友好関係を結び、[[東京都庁]]を授賞式会場として提供することが評価され、[[石原慎太郎]]が受賞した。
 
== 外部リンク ==
*[http://www.razzies.com ラジー賞公式サイト]{{En icon}}
 
{{ゴールデンラズベリー賞}}