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精神場理論
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'''ベンジャミン・リベット'''(Benjamin Libet, [[1916年]][[4月12日]] - [[2007年]][[7月23日]])は、[[カリフォルニア大学サンフランシスコ校]]の[[生理学者]]、医師。人間の[[意識]]、とりわけ[[自由意志]]の問題とかかわりを持つ、自発的な筋運動の際に観測される[[準備電位]](readiness potential)についての研究の先駆者として知られる。2003年には、[[クラーゲンフルト大学]]の「仮想ノーベル心理学賞」を受賞。
 
== 生涯 ==
 
== 随意運動と準備電位 ==
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リベットにとっては、これらの主観的な参照は、脳の中に対応する神経基盤の無い、純粋に精神的な機能であるように見えたようである。実際に、この示唆は以下のようにより広く一般化することができる。<blockquote>ニューロンのパターンから主観的な表象への変換は、ニューロンのパターンから生じた精神の中において発達するようである。... 精神的な主観的機能についての私の見方は、それは適切な脳機能の性質が現れたものだ、というものである。意識的な精神は、それを生じる脳過程が無ければ存在することが出来ない。しかし、脳活動から、この物理的なシステムに特有の「性質」として出現しておきながら、精神は、それを生み出した脳神経の中にははっきりと認められないような現象を示すことができる。<ref>Libet, B. (2004). op. cit. pp. 86-87.</ref></blockquote>
 
== 精神場理論 ==
晩年、リベットは精神が物理的な脳からいかにして生じるかを説明するために精神場理論(''conscious mental field'', CMF)<ref>Libet, B. (2004). op. cit., pp. 157-184.</ref>を提唱した。この提案の動機は、(1) 主観的意識体験の統一性の現象、(2) 意識的な精神機能が神経活動に影響する現象、が主な2点であった。
 
== 賛辞 ==