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スポットネットワーク受電 2016年11月18日 (金) 04:14 より転記 |
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'''スポットネットワーク方式'''('''すぽっとねっとわーくほうしき''')とは、複数の需要家で共用する2本以上の[[特別高圧]]フィーダーからT分岐で引き込み、受電用[[断路器]]を通して接続されたネットワーク[[変圧器]]を、ネットワークプロテクタ・プロテクタヒューズを通して、構内ネットワーク母線で並行運転させる、[[配電]]方式である。構内ネットワーク母線は、中規模の場合[[低圧]][[三相4線式]]240/415V、大規模な場合は[[高圧]][[三相3線式]]が用いられる。
[[日本]]では、需要密度の高く特別高圧受電需要家が多
== 特徴 ==
*
* 需要家を停電させること無く、複数の特別高圧フィーダーの内1本の点検を行うことができる。
* 停電・[[復電]]操作も[[自動化]]されており運用がしやすい。
* 取引き計量装置を簡素化できる。
* ネットワークプロテクタ・プロテクタヒューズなどの[[保安装置]]が高価である。
* 制御方式が複雑なため工事や修理、点検整備などには十分な知識と経験が必要である。
== ネットワークプロテクタ ==▼
: ネットワーク母線からネットワーク変圧器に[[電力]]が逆流した場合、遮断器を自動遮断する。[[回生電力]]が大きい場合誤動作することがあるので対策が必要である。▼
== プロテクタヒューズ ==▼
構内ネットワーク母線の事故時に動作し、電力会社変電所の不必要な遮断を防止し、保護協調を行う。▼
== 構成 ==
[[電気事業者]]([[電力会社]])の[[変電所]]から取り出された、2回線~4回線(通常3回線が多い)の22kVないし33kV級[[配電線]]をT[[分岐]]して、[[需要家]]へと引き込む。
各回線には、[[変圧器]]の[[励磁]][[電流]]及び充電電流を開閉できる能力を有する[[断路器]](LDS)又は[[遮断器]]が設けられ、その二次側にはネットワーク[[変圧器]]が設置される。
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ネットワーク母線から各負荷への供給用に分岐配線が行われ、高圧スポットネットワーク方式においては分岐配線にさらに遮断器が接続され、低圧スポットネットワーク方式においては分岐配線に[[配線用遮断器]]等が接続される。これをテイクオフ遮断器と呼ぶ。
テイクオフ遮断器の二次側には、高圧スポットネットワーク方式においては高圧からさらに低圧へと降圧するための変圧器が設けられ、分岐用の配線用遮断器等を介して使用されている。低圧スポットネットワーク方式においては、使用電圧が415/240Vであれば直接分岐用の配線用遮断器等を介して使用し、200V級ないし100V級であれば、高圧スポットネットワーク方式と同様に降圧用の変圧器を設け、分岐用の配線用遮断器等を介して使用される。
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プロテクタ遮断器が投入状態であったが、何らかの原因でプロテクタ遮断器一次側が停電した場合、他の回線から供給される電力が、ネットワーク母線を経由して逆に停電した回線へ送電してしまう。それを防止するため、継電器に[[方向性]]をもたせて逆電力を検出し、該当するプロテクタ遮断器を開放する。
通常は、工事・点検もしくは事故などにより、電気事業者側で回線を停電した場合に起こる。
この他に、[[過電流]]遮断要素(前述したプロテクタヒューズが省略される)、[[検圧]]要素などがネットワーク継電器に備わっているものもある。
▲== プロテクタヒューズ ==
▲構内ネットワーク母線の事故時に動作し、電力会社変電所の不必要な遮断を防止し、保護協調を行う。
ネットワーク用の変圧器は、過負荷特性を100%負荷連続運転後、130%負荷で8時間の過負荷運転とする。短絡電流抑制のためインピーダンスを大きくする。変圧器間の横流が生じないよう、変圧器タップを同一とし、高圧回線間の電圧が均一となるようにする。
== 参考文献 ==
* [https://www.jeea.or.jp/course/contents/04105/ 音声付き電気技術解説講座 > 送配電 > スポットネットワーク方式の概要 ] 日本電気技術者協会
== 関連項目 ==
* [[配電]]
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