「寿司屋」の版間の差分

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お土産などで持ち帰りの場合(「おみや」という符牒で呼ばれる)は[[折箱]]が用いられる。こちらもかつては[[経木]]であったが、現代ではプラスチック製のものが多い。大量の場合は寿司桶を模した丸型の容器も用いられる。
 
現代にあっては、寿司屋で[[刺身]]の盛り合わせをつまみながら、[[日本酒]]や[[ビール]]を飲む客が多くあり、寿司屋が寿司を提供する店であるほかに[[飲み屋]]の役割をも兼ねていることがうかがわれる<ref>{{Cite book |和書 |author=長崎福三 |title=江戸前の味』115頁 |year=2000 |publisher=[[成山堂書店]] |page=115 |ISBN=4-425-82921-2}}</ref>。
 
[[総務省]][[経済センサス]]によると都道府県別の寿司店舗数は人口が多く[[江戸前寿司]]がある[[東京都]]が一番多いが、人口比の場合海に面していない[[山梨県]]が一番多い<ref>[{{Cite web |url=http://www.stat.go.jp/data/e-census/2014/kekka.htm |title=平成26年経済センサス]( |accessdate=2017-01-21 |publisher=総務省統計局}}</ref>。
 
=== 回転寿司 ===
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== 日本国外各地における寿司屋 ==
[[Image:Hong Kong sushi.jpg|130px|right|thumb|[[香港]]の江戸前寿司屋]]
「日系人オーナーは10%以下」と言われる程、中国人や韓国人など日本人以外の経営・調理による寿司屋が増加している。そのため、日本の伝統的な寿司の調理法から大きく飛躍(あるいは逸脱)した調理法の料理までもが「スシ」として販売されるようになった。しかも自分の創作和食と紹介せず日本の伝統的で正式な料理方法と題しているため、日本食に詳しくない外国人に間違った日本文化を植えつけているのが問題になった。そのため、農林水産省が海外の日本食レストランのうち、伝統に基づいた日本料理を提供する「正しい和食」としてのお墨付きを与え、いわゆる「日本食を名乗る創作料理」と「伝統的な日本食」を区別するための制度を導入しようとしたが、諸外国から「スシポリス」だと反対の声もあったため、[[和食]]の国際的普及を目指す[[特定非営利活動法人]](NPO)の「[[日本食レストラン海外普及推進機構]] (JRO)」が民間の立場から推奨店を決定する方式を取ることになった<ref>2008年1月29日{{Cite news |newspaper=[[MSN産経新聞[ニュース]] |title=海外の日本食レストラン推奨ガイドラインを策定 |date=2008-01-29 |url=http://sankei.jp.msn.com/life/trend/080129/trd0801291806007-n1.htm 海外の日本食レストラン推奨ガイドラインを策定]|accessdate=2010-10-19}}{{リンク切れ|date=2017年10月 |bot=InternetArchiveBot }}</ref>。
 
=== 北米 ===
[[アメリカ合衆国|アメリカ]]では1965年、アメリカ寿司ブーム仕掛人とされる共同貿易社長の[[金井紀年]]により、[[ロサンゼルス]]の[[日本人街|日本人町]][[リトル・トーキョー]]の「川福(かわふく)」に寿司カウンターが設置されたのが始まりといわれる。これは、主に日本人移民を対象としていた。その直後には、同じく金井により、同地にレストラン「栄菊(えいぎく)」、そして「東京会館」(1990年代後半に閉店)が、それぞれアメリカで2番目、3番目のスシ・レストランとして開店された<ref>[{{Cite web |url=http://www.jba.org/news/entrepreneur/index.html |title=2004年9月 金井 紀年 |accessdate=2007-06-24 |work=BA News/トピック/シリーズ起業家 |publisher=日系企業協会 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20071002085831/http://www.jba.org/news/entrepreneur/index.html 日系企業協会]|archivedate=2007-10-02 |deadlinkdate=2009-06-16}}</ref>。栄菊の経営者家族は、現在でも同地に2店の日本食レストランを経営している。[<ref>{{Cite web |url=http://sushigo55.com/_wsn/page2.html] |title=About Us and a Little History |accessdate=2007-06-24 |publisher=Sushi Go 55 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20090227034007/http://sushigo55.com/_wsn/page2.html |archivedate=2009-02-27 |deadlinkdate=2018-11-27}}</ref>。また、[[ロサンゼルス]]にあった東京会館(1998年に閉店)の寿司職人・真下一郎は、マグロの代わりに[[アボカド]]を用いた「[[カリフォルニアロール]]」の考案者である<ref>[{{Cite web |url=http://www.sushimasters.com/history-pioneers.htm |title=Sushi Pioneers |accessdate=2007-06-24 |publisher=Sushi Masters |archiveurl=http://s03.megalodon.jp/2009-0616-1000-45/www.sushimasters.com/history-pioneers.htm Sushi|archivedate=2009-06-16 Masters]|deadlinkdate=2009-06-16}}</ref><ref>[{{Cite news |title=ゆうゆうインタビュー 金井紀年 |newspaper=サンディエゴゆうゆう |date=2007-04-30 |url=https://www.sandiegoyuyu.com/index.php/features-2/interviews/425-2012-09-15-21-13-46 「ゆうゆうインタビュー 金井紀年」]サンディエゴゆうゆう|accessdate=2017-07-05}}</ref><ref>[{{Cite web |url=http://www.maff.go.jp/j/shokusan/export/e_award/pdf/2007_lec_kanai.pdf |title=金井紀年様講演」] |accessdate=2017-07-05 |format=PDF |publisher=農林水産省}}</ref>。
 
アメリカ人向けに寿司を提供する寿司屋は、1980年代以降、健康食として日本食が注目されるとともに、[[バブル景気|バブル期]]に至る日本の経済的進出とも相まって、大きく店数を伸ばした。1983年には、[[ニューヨーク]]の寿司店「初花(はつはな)」が、[[ニューヨーク・タイムス]]紙のレストラン評で最高の4ッ星を獲得<ref>2007年6月10日{{Cite news |title=Sushi Books by Trevor Corson and Sasha Issenberg - Books - Review |newspaper=[[ニューヨーク・タイムス[|New York Times]] |date=2007-06-10 |url=http://s01.megalodon.jp/2009-0616-1004-13/www.nytimes.com/2007/06/10/books/review/McInerney-t.html?ex |accessdate=1339128000%20&%20en2007-06-24 |archiveurl=8610061c0b815d90%20&%20eihttp://archive.is/q6co |archivedate=5088%20&%20partner2012-06-07 |deadlinkdate=rssnyt%20&%20emc=r]2009-06-16}}</ref>、この頃までには寿司のイメージが転換していたことが窺える。
 
一部の大都市では純粋に寿司屋専業としての出店もみられるが、日本食の看板を掲げるほぼ全てのレストランのメニューには寿司が含まれる。人気のある種は、[[マグロ|ツナ(マグロ)]]および[[スパイシーツナ]]、[[サケ|サーモン(サケ)]]、[[ブリ|イエローテール(ハマチ)]]、[[ウナギ|イール(ウナギ)]]などで、油の強い食材が好まれる。このため、寿司種の魚と一緒に[[揚げ玉]]などが使われることがある。また[[海苔]]を好まないアメリカ人がいるために、[[巻物]]を、出来るだけ海苔が見えないように[[裏巻き]]にしたり、海苔をつかわずに巻いたりする場合もある。
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こうした環境下における進化の結果、前述のカリフォルニアロールを始めアメリカ独自で考案された寿司も多く出現し、地方都市のスーパーマーケットですら普通に寿司が売られるほどに一般化している。また、寿司の人気に伴い、[[韓国料理|韓国料理店]]や[[中華料理|中華料理店]]など[[米飯]]食を供するアジア料理店の一角に日本風のスシバーが設けられることも珍しくない。
 
寿司職人も比較的安易に養成されている傾向があり、一例としてニューヨーク・タイムズ紙(2007年7月29日)は[[韓国人]]が主催する「寿司教室」を紹介している。同教室では、1日4時間・6週間を全課程として寿司職人を養成し、学費1000ドルでそのコースを修了した大勢の生徒はアメリカ各地の寿司屋や[[日本料理]]店のシェフになるという<ref>{{Cite news |author=Jennifer Bleyer |title=Learning From the Master of the Carrot Butterfly |newspaper=New York Times |date=2007年7月-07-29日ニューヨーク・タイムズ[ |url=http://s01.megalodon.jp/2009-0616-1004-13/www.nytimes.com/2007/0607/1029/booksnyregion/reviewthecity/McInerney-t29sush.html?ex |accessdate=1339128000%20&%20en=8610061c0b815d90%20&%20ei=5088%20&%20partner=rssnyt%20&%20emc=r]2007-08-28}}</ref>。
 
日本人寿司職人を擁する本格的、もしくは高級志向の日本食レストランと、日本人以外のアジア系移民が配置された安価で気軽な日本風レストランとに二極分化する傾向が見られる。
 
=== 南米 ===
ブラジルで手巻きずしの店「テマケリア」(temakeria)が流行っている。寿司種は、マンゴー、キウイ、ニラのバター炒め、クリームチーズなど、日本の手巻き寿司とは違いがある。テマケリアは、ロンドンやニューヨークにもでき始め、果物や野菜を使い、香草やライムの味付けが人気になっている<ref>[http://www.sankeibiz.jp/macro/{{Cite news/140810/mcb1408100800001-n1.htm |title=日本の「テマキ」ブラジルで大流行 欧米にも広まる]  |newspaper=[[SankeiBiz]](サンケイビズ)2014年8月) |date=2014-08-10 |url=http://www.sankeibiz.jp/macro/news/140810/mcb1408100800001-n1.htm |accessdate=2014-09-06 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20140810055347/http://www.sankeibiz.jp/macro/news/140810/mcb1408100800001-n1.htm |archivedate=2014-08-10}}</ref>。
 
=== 欧州 ===
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== 外部リンク ==
{{commonscat|Sushi restaurants}}
*[http://www.sushi-all-japan.or.jpcom/ 全国すし商生活衛生同業組合連合会](日本語)
*[http://sushi.to/index.shtml The sushi world guide](英語) {{en icon}}
*[http://www.foodandwine.com/articles/sushi-in-america Sushi in America](英語) {{en icon}}
 
{{Food-stub}}