「高カリウム血症」の版間の差分

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:高カリウム血症で致死的なのは不整脈なので、それさえ防げれば、しばらくは時間を稼ぐことができる。そのための治療として[[カルシウム]]製剤の投与を行う。血中カルシウム濃度を上昇させることで心筋の活動性を抑制し、不整脈を抑制する。処方としてはグルコン酸カルシウム(カルチコール)を10ml(850mgを溶解した液)を3 - 4分かけて静注する。
;高カリウム血症の改善
:高カリウム血症では細胞内の水素イオンと血清カリウムイオンが交換されて、代謝性アシドーシスとなっていることが多い。血液ガス分析で強度のアシドーシスが認められる場合は、[[重曹]](メイロン®:[[炭酸水素ナトリウム]])を投与してアシドーシスを改善させる事で、一時的に血清カリウム値を改善させることができる。これは5分以上かけて緩徐に静注する。ちなみに、代謝性アシドーシスに対する炭酸水素ナトリウム投与は、見かけ上は代謝性アシドーシスを改善するものの、最終的に細胞内水素イオン濃度の上昇を招き、細胞内アシドーシスを助長するため結果的に有害である、との見方がある。
:G-I(グルコース・インスリン)療法は、ブドウ糖25gの水溶液(50%液50cc、10%液250cc、5%液500ccのいずれか)に速効性[[インスリン]]5-10単位を加えて持続投与するものである。インスリンがブドウ糖を細胞内に取り込ませる際にカリウムを一緒に細胞内へ移動させる作用を利用している。
:陽イオン交換樹脂を経直腸的に投与することで腸液中カリウムを除去する方法もある。一般的にはケイキサレート、カリメートといったイオン交換樹脂を経口投与することが多い。