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裸喉綱では、群体を構成する個虫に多形がみられる例が多い。触手を持ち、えさをとる普通の個虫を常個虫という。これに対して、特殊な形になったものを異形個虫と呼んでいる。以下のようなものが知られる。
 
* 空個虫:個虫本体は退化し、個虫の部屋のみが残ったもの。群体の支持を担う。
* 鳥頭体:個室の入り口がくちばし状になって突出したもの。外敵の防衛や群体の清掃。
* 振鞭体:長い鞭状の突起が生じたもの。同じく外敵の防衛や群体の清掃。
* 卵室:卵を保持。
 
* 鳥頭体:個室の入り口がくちばし状になって突出したもの。外敵の防衛や群体の清掃。
群体内の個虫はすべて無性生殖によって増えたもののため、遺伝的に同一である。そのため、自ら繁殖しない個虫も、他の個虫の繁殖を助けることによって、次世代に遺伝子を残すことができると考えられる。すなわち、個虫の機能分化は、[[社会性昆虫]]のカースト分化などと同様に、[[血縁淘汰]]によって説明することができる<ref>{{cite book|和書|author=馬渡峻輔|chapter=群体性の利点:群体と個虫分化|title=無脊椎動物の多様性と系統(節足動物を除く)|裳華房|pages=p.223}}</ref>。
 
* 振鞭体:長い鞭状の突起が生じたもの。同じく外敵の防衛や群体の清掃。
 
* 卵室:卵を保持。
 
群体内の個虫はすべて無性生殖によって増えたもののため、遺伝的に同一である。そのため、自ら繁殖しない個虫も、他の個虫の繁殖を助けることによって、次世代に遺伝子を残すことができると考えられる。すなわち、個虫の機能分化は、[[社会性昆虫]]のカースト分化などと同様に、[[血縁淘汰]]によって説明することができる<ref>{{cite book|和書|author=馬渡峻輔|chapter=群体性の利点:群体と個虫分化|title=無脊椎動物の多様性と系統(節足動物を除く)|裳華房|pages=p.223}}</ref>。
 
== 生殖と発生 ==