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[[ファイル:EclipseMarch06.jpg|thumb|right|200px|[[2006年]][[3月29日]]の[[トルコ]]での皆既日食]]
[[ファイル:Solar eclipse at kashima Japan May 21 2012.jpg|thumb|right|200px|[[2012年]][[5月21日]]に[[茨城県]][[鹿嶋市]]で観測された金環日食]]
[[ファイル:Solar_eclipse.svg|thumb|right|200px|日食をかなり簡易に描いた図。陰の頂点に当たる地域では皆既日食という天文現象が見られる。頂点の周辺(灰色部分)は部分日食が見られる範囲である。]]
'''日食'''<ref name="ox"/>(にっしょく、solar eclipse<ref name="ox"/>)とは[[太陽]]が[[月]]によって覆われ、太陽が欠けて見えたり、あるいは全く見えなくなる現象である。
 
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直接の原因は、地球の周囲を公転する月が地球と太陽の間に来て、月の影が地球上に落ちる事による。月の影に入った地域では、太陽が欠け、あるいは全く見えなくなる。
 
[[Fileファイル:Finsternis1.jpg|thumb|right|200px300px|日食が見られる場合と見られない場合を模式的に描いた図。左下と右上では、朔(新月)の時にちょうど地球と太陽の間に月が入っており、月の影が地球に達して日食となり、また逆に月が地球の影に入って月食になる。左上と右上では、朔になっても月が地球と太陽の間にないため、月の影は地球の上側(右上の図)や下側(左上の図)を通り、日食は起きない。月食も同様。]]
地上から見た太陽は、毎日昇っては沈む「日周運動」とは別に、[[黄道]]と呼ばれる仮想の軌道を1年で1周している<ref>もちろん、実際は地球が太陽の周りを1年で公転しているのであるが、日食の原理を理解するためには、視点を変え、太陽が天球の上を動いていると考えるとわかりやすい。</ref>。太陽は明るいので目で見たのではわからないが、[[星座]]の間でゆっくり位置を変え、365.2422日で元の点に戻る。すなわち1日に角度で約1度動く事になる<ref>360度÷365.2422日≒1度/日</ref>。同じく月は、[[白道]]と呼ばれる仮想の軌道を27.3217日で1周する。地上から見ると、月の方がおよそ13倍も速く天球上を動く事になる<ref>360度÷27. 32日≒13度/日</ref>。ただし、月が太陽を追い越す時が朔すなわち新月であり、地球を挟んで月が太陽と180度の位置に来た時が[[望]]すなわち満月であるが、朔から次の朔までの時間、つまり満ち欠けの周期は29.5306日である。月の公転周期27.3217日は朔望月の周期29.5306日と一致しないが、これは公転周期が宇宙空間(恒星)を基準に置いているためである。一方、地球は太陽の周囲を円に近い軌道を描いて公転しているため、月が朔の日から1周公転しても地上から見る太陽が黄道上を先行してしまっており、月が太陽に追いついて次の朔になるには2.2089日余分にかかる事になる。もし黄道と白道とが一致していれば、29.5306日ごとに起こる朔においては必ず月が太陽を覆い隠す、つまり月の影が地球上に達して日食が起こり、望には必ず月は地球の影に入って[[月食]]が起こるはずである。しかし実際には黄道と白道とは約5.1度の傾きでずれているため、朔の時(日月の合と言う)でも月が太陽の上や下を通過する場合や、望(日月の衝と呼ぶ)に際しても地球の影の外を通る場合が多い。日食が起こるのは、月が黄道・白道の交わる点つまり交点([[月の交点|月の昇交点・降交点]])付近で朔となる時に限られ、月食も交点付近で望になる時に限られる。太陽を基準にすれば、太陽が交点付近にいる時に月が来て朔になれば日食が起こる事になる。