「昭和元禄落語心中」の版間の差分

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|音楽= [[澁江夏奈]]
|アニメーション制作= [[スタジオディーン]]
|製作= 昭和元禄落語心中OAD<br />製作委員会(OVA)<br />落語心中協会(TV)
|放送局= [[MBSテレビ|MBS]]ほか
|放送開始= 第1期:[[2016年]]1月
|放送終了= 4月<br />第2期:[[2017年]]1月 - 3月
|話数= 第1期:全13話+OVA2話<br />第2期:全12話
|その他=
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| ウィキポータル = [[Portal:漫画|漫画]]・[[Portal:アニメ|アニメ]]・[[Portal:ドラマ|ドラマ]]
}}
『'''昭和元禄落語心中'''』(しょうわげんろくらくごしんじゅう)は、[[雲田はるこ]]による[[日本]]の[[漫画]]で『[[ITAN]]』([[講談社]])[[2010年]]零号(創刊号)から2016年32号まで連載<ref>[http://www.meiji.ac.jp/manga/yonezawa_lib/exh-kumota.html 文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞記念展『昭和元禄 落語心中』と雲田はるこ〜落語に行こうぜ!〜] - [[明治大学]]</ref><ref>{{cite news|url=http://mantan-web.jp/2016/06/07/20160606dog00m200019000c.html|title=昭和元禄落語心中:人気落語マンガが6年の連載に幕|newspaper=MANTANWEB|date=2016-06-07|accessdate=2016-06-07}}</ref>。第17回2013年度[[文化庁メディア芸術祭]]マンガ部門優秀賞<ref>{{Cite web |url=http://archive.j-mediaarts.jp/festival/2013/manga/works/17m2_SHOUWAGENROKURAKUGOSHINJU/ |title=優秀賞 - 昭和元禄落語心中|受賞作品|マンガ部門|第17回 2013年|文化庁メディア芸術祭 歴代受賞作品 |publisher=文化庁 |accessdate=2015-11-24}}</ref>、第38回([[2014年]]度)[[講談社漫画賞]]一般部門<ref>{{Cite web |url=http://natalie.mu/comic/news/116201 |title=講談社漫画賞に昭和元禄落語心中、たいようのいえなど |publisher=コミックナタリー |date=2014-05-08 |accessdate=2015-11-24}}</ref>、「落語を巡る愛憎劇に高座の巧みな描写を織り交ぜた清新な表現に対して」2017年、第21回[[手塚治虫文化賞]]新生賞<ref>{{Cite web|url=http://www.asahi.com/shimbun/award/tezuka/2017prize/report02.html|title=21回「手塚治虫文化賞」贈呈式レポート|accessdate=2018-08-21|publisher=[[朝日新聞社]]}}</ref>をそれぞれ受賞している。
 
2014年12月に[[テレビアニメ]]化が発表され、まず第1期が2016年1月から3月にかけて放送され<ref>{{Cite web |url=http://natalie.mu/comic/news/132967 |title=雲田はるこ「昭和元禄落語心中」TVアニメ化!関智一、石田彰ら |publisher=コミックナタリー |date=2014-12-05 |accessdate=2015-11-24}}</ref>、第2期が2017年1月より3月にかけて放送された。
 
2018年[[10月12日]]から[[12月14日]]まで[[NHK総合テレビジョン|NHK総合テレビ]]「[[ドラマ10]]」にて[[テレビドラマ]]化された<ref name="nhk20180704" />。
 
== 概要 ==
「落語を巡る愛憎劇に高座の巧みな描写を織り交ぜた清新な表現に対して」2017年、第21回[[手塚治虫文化賞]]新生賞を受賞。
 
== あらすじ ==
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; 与太郎(よたろう) / 三代目 有楽亭 助六(ゆうらくてい すけろく)
: 声 - [[関智一]] 演 - [[竜星涼]]
: 『与太郎放浪篇』と『助六再び篇』の主人公。元チンピラ。年齢は入門直後で22歳<ref group="注">『与太郎放浪篇  其の三』より</ref>。通称は「与太(ヨタ)」「ヨタちゃん」「ヨタさん」など。本名は'''強次'''(きょうじ)。「だべ」、「だど」など東北あるいは関東方言のような語尾を使う。お調子者で人懐っこく、自他ともに認める単純な性格だが、他者に強く共感する優しさを持っており、涙もろい所もある。兄貴曰く「一度受けた恩は犬ッコロのように忘れない」。
: 刑務所で服役中に聴いた八代目八雲の[[死神 (落語)|死神]]に感動し「出所後の行くべき所」と決め、「昭和最後の大名人」と称せられていた八代目八雲に弟子入りを志願。それまで1人の弟子も取ってこなかった八代目八雲が気まぐれでこれを許し、入門となる。落語好きの父親が居たが、幼少期に何らかの理由で後述のヤクザの兄貴に拾われ、数々の犯罪に手を染めながら育ってきたようである。入門時点では「天涯孤独の身」となっていて、本来なら[[仮出所]]も認められる模範囚であるにも関わらず刑期満了での出所となったのは、引取り人がいなかったためである。
: 入門後はしばらく師匠・八雲から稽古をつけてもらえない日々が続く一方、小夏が肌身離さず持っていた彼女の亡父・二代目助六のネタ帳やレコードから二代目助六と自身との気質の近しさを感じ、小夏の教えも受けつつその芸風を取り入れる。結果的にこれが三代目助六襲名のきっかけとなる。
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: 最終回では八代目八雲の[[年忌|十七回忌]]と新築の[[寄席]]の[[こけら落し]]を節目に'''九代目 有楽亭八雲'''を襲名し、亡き先代のスタイルを引き継いだのか一人称も『オレ』から『アタシ』に変わっている。
; 菊比古(きくひこ) / 八代目 有楽亭 八雲(ゆうらくてい やくも)
: 声 - [[石田彰]]、[[小林沙苗]](幼少時)演 - [[岡田将生]]、 [[大西利空]](幼少時)
: 「昭和最後の大名人」と称される人気落語家。住所にちなんで「[[向島 (墨田区)|向島]]のお師匠」とも。「おまいさん」「あすこ」など下町言葉を常用しており、戦前の風雅を漂わせている。常に仏頂面で他者を寄せ付けない雰囲気を醸し出しており、幼少時に負傷して右足が不自由な為に外では杖が手放せない。繊細かつ神経質な性格で芸事や礼儀作法には人一倍厳しく、辛辣で嫌味な物言いを多用する面を持つ一方、客人に対しては場面相応の愛想を欠かすことはない。弟子を取らないことで有名であったが、気まぐれで与太郎を弟子に迎え入れる<ref group="注">もっとも八雲は当初弟子とは認識しておらず、犬っころとこき下ろすなどペットのような感覚であった。</ref>。精悍な外見に似合わず、苦悩と葛藤に満ちた人生を歩んできたため、極めて気難しく多面的で複雑な内面を持つ。
: 芸風は[[古典落語]]一筋で、[[艶笑噺]]や[[廓噺]]、[[怪談噺]]を得意とし、殊に登場する女性の描写においては同業者をして「惚れてしまう」と言わしめるほど。一方で明るく声を張るような陽気な噺は出来ない事はないが、得意ではないとしている。歌や踊り、三味線といった落語以外の芸にも一通り精通しており、与太郎にもその稽古をつけている。樋口曰く、登場人物を完全に演じつつ落語を自己表現の道具として使いこなす「経験と鍛錬に裏打ちされた確たる技」の持ち主。
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: 二代目助六夫妻の死による深い心の傷を抱え込んだまま、自身の芸に衰えを感じつつも新作落語を嫌うなど頑なに変化を拒み、落語と共に心中するつもりでいた心境が、三代目助六や信之助、樋口などとの関わりにより揺れ動きを見せ始める。
; 初太郎(はつたろう) / 二代目 有楽亭 助六(ゆうらくてい すけろく)
: 声 - [[山寺宏一]]、[[立川こはる]](幼少時)演 - [[山崎育三郎]]、[[南出凌嘉]](幼少時)
: 菊比古と同い年、同日入門の兄弟弟子。戦後、二つ目途中で助六を襲名。師匠・八雲からは「初太」と呼ばれ、菊比古からはその本名にちなんだ呼び名の「信さん」(ドラマ版では師匠と同じく初太)と呼ばれる。
: 明るく大らかな性格だが、大雑把で女好きかつ金にだらしなくいい加減なお調子者でもあり、菊比古から度々金をせびっていた。トラブルメーカーではあるものの人たらしでもあるのでどこか憎めない。
: 入門のきっかけは菊比古とは対照的で、自ら「八雲」の名跡が欲しいと七代目に入門を志願した。幼少の頃から[[寄せ場]]で育った天涯孤独の身だったが、そこで親代わりだった初代助六が毎日のように落語を聞かせていた影響から、入門の時点で既にいくつかの落語を諳んじることが出来るほどであり、また入門後も菊比古と違って学業などはせず落語漬けの毎日を送ってメキメキと才能を伸ばし、菊比古からは憧れと嫉妬の入り混じった感情を抱かれるほどであった。戦時中は七代目八雲のお供で日本軍の慰問のために[[満州国|満州]]に渡り、何度も死線を越えて来た。そこでの経験から「'''人の為に落語をやる'''」という使命を見出す。
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: 菊比古と二代目助六が二人会を行うことを知りその場を訪れるが、その夜に諍いの末旅館のベランダから転落し、命を落とす。
; 小夏(こなつ)
: 声 - [[小林ゆう]] 演 - [[成海璃子]] 、[[庄野凛]](幼少時)
: かつて稀代の天才と謳われながら早逝した落語家・二代目助六のひとり娘。両親を失い、父の兄弟弟子だった八代目八雲の養女となる。普段は八雲や母・みよ吉と馴染みの深いお栄が女将を務める[[料亭]]で[[女中]]として働いている。
: 『八雲と助六篇』で幼少時に菊比古(八代目八雲)と初めて会ったときは、働かない父親に代わって子供ながら蕎麦屋で素人落語を披露するなどしていた。
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; 円屋 萬歳(つぶらや ばんさい)
: 声 - [[茶風林]] 演 - [[平泉成]]
: [[上方落語]]家(ドラマ版では江戸落語家)。100人の弟子を持つ上方落語界の重鎮。本名'''淀川公男'''。八雲とは七代目・八代目を通じて毎年夏に[[京都]]で二人会を開催していた。
: 『与太郎放浪篇』においては、往時より衰えはあるものの落語を披露していたが、『助六再び篇』では既に故人となっている。『八雲と助六篇』には壮年期の萬歳が、幼少期の四代目萬月と思しき子供の写真を見せる場面が描かれている。
; 四代目 円屋 萬月(つぶらや まんげつ)
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: 助六破門後、妻に先立たれて精神的に弱り始め、菊比古との親子会での一席の後に倒れ、病床で自身と初代助六の因縁を菊比古に語った後に亡くなる。「有楽亭八雲」は作中の落語界においては有楽亭[[宗家]]の名であり、初代は[[寛政]]年間の人とされ、代々名人ばかりが継いできた大名跡である。七代目は六代目八雲の実子で、六代目によって八雲の名はさらに高まったが、七代目はそれを継いだ後に大名跡の重圧に悩んできた旨も明かし、自分には背負いきれなかったと悔いている。
; 初代 有楽亭 助六(ゆうらくてい すけろく)
: 声 - [[神奈延年]] 演 - [[柳家緑助]] (回想)
: [[寄せ場]]で暮らしていた幼少期の初太郎(二代目助六)の親代わりだった男。[[天狗連]]にて「助六」を名乗って落語を披露していたが、本名は誰も知らない。初太郎の芸風は幼少期にこの助六の落語を毎日のように聞かされ続けていた影響が大きく、後に初太郎も「助六」の名を名乗ることになる。
: 実はかつて、七代目八雲より先に六代目八雲に弟子入りし'''(初代)有楽亭 助六'''を名乗っていた元・落語家で、七代目も認めざるを得ない才能の持ち主であったにも関わらず挫折して落語界から去った。その挫折の真相については七代目が死の直前の病床で菊比古に打ち明けている。落語家としての実力こそ高かったが、それを鼻にかけるなどやや傲慢な一面があり、それが原因で吐き捨てた余計な一言が七代目の不興を買い、自身が有楽亭を追放される切っ掛けを作ってしまった。また、初太郎に落語こそ教えたものの、落語の世界で生きていくための礼儀作法や上下関係など処世術までは教えていなかったようである。そして野垂れ死にする間際に、初太郎に神楽坂の有楽亭に行くように言い残し世を去った。
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=== 『助六再び篇』から登場した人物 ===
; 信之助(しんのすけ)
: 声 - [[小松未可子]](少年時)、[[小野友樹]](青年時/五代目有楽亭菊比古)演 - [[嶺岸煌桜]](少年時)、 [[和田崇太郎]](青年時、二代目菊比古)
: 小夏の長男(実父は不明<ref group="注">三代目助六は城戸だと考えているが小夏は明言せず、樋口は八代目八雲ではと小夏に尋ねるも話を逸らされている。小夏の口ぶりから知っているのは、本人と城戸・お栄・そして八代目八雲だけのようである。</ref>)。11月23日生まれ。名前の「信」の字は祖父・二代目助六の本名と共通し、髪質も祖父譲りの癖毛。愛嬌があり、寄席の楽屋や周辺地域などの大人たちから可愛がられている。八代目八雲の死後、三代目助六の弟子となり菊比古を[[襲名]]している。
; 城戸 績(きど いさお)<ref group="注">アニメでは「大親分」</ref>
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! colspan="8"|OVA
|-
|其ノ一||rowspan="2"|与太郎放浪篇||rowspan="2"|[[熊谷純]]||rowspan="2"|畠山守||[[赤城博昭]]||浅井昭人、森本浩文||[[石井明治]]<br />森本浩文||
|-
|其ノニ||竹下健一||石川洋一、木村友美||[[中嶋敦子]]||
392 ⟶ 389行目:
|放送局= [[MBSテレビ|毎日放送]]
|放送枠= [[アニメイズム]] B2
|前番組= [[蒼穹のファフナー EXODUS]]<br />(第2クール)
|番組名= 昭和元禄落語心中<br />(2016.1 - 3)3月)
|次番組= [[マギ シンドバッドの冒険]]<br />(2016.4 - 6)6月)
|2前番組= [[亜人 (漫画)|亜人]](第2クール)<br />(2016.10 - 12)12月)
|2番組名= 昭和元禄落語心中 -助六再び編-<br />(2017.1 - 3)3月)
|2次番組= [[ベルセルク (漫画)|ベルセルク]] (次篇)<br />(2017.4 - 6)6月)
}}
 
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| 外部リンク名 = 公式サイト
| 特記事項 = 第1話は25分拡大(22:00 - 23:10)。}}
[[NHK総合テレビジョン|NHK総合]]「[[ドラマ10]]」にて、[[2018年]][[10月12日]]から[[12月14日]]まで放送された。連続10回。主演は[[岡田将生]]<ref name="nhk20180704">{{Cite web |date=2018-07-04 |url=https://www.nhk.or.jp/dramatopics-blog/22000/300980.html |title=岡田将生さん主演『昭和元禄落語心中』制作開始! |work=ドラマトピックス |website=NHKドラマ |publisher=[[日本放送協会]] |accessdate=2018-07-04}}</ref><ref>{{Cite news |title=『昭和元禄落語心中』岡田将生、竜星涼らの出演でドラマ化 NHKで10月スタート |newspaper=ORICON NEWS |publisher=[[オリコン|oricon ME]] |date=2018-07-04 |url=https://www.oricon.co.jp/news/2114855/full/ |accessdate=2018-09-07}}</ref><ref>{{Cite news |title=岡田将生『この役と心中したい』NHKで「昭和元禄落語心中」ドラマ化 |newspaper=[[ザテレビジョン]] |publisher=[[KADOKAWA]] |date=2018-07-04 |url=https://thetv.jp/news/detail/153104/ |accessdate=2018-09-07}}</ref>。大筋は原作に準拠しているが、樋口が登場しないことや、萬月やお栄さんのキャラクターおよび立ち位置の改変、みよ吉の性格や死の真相、菊比古と助六、与太郎の年齢、エピソードの前後関係など随所に大幅なアレンジが加えられている<ref group="注">おり、その結果、徴兵年齢を過ぎているにも関わらず助六が入営していないなど、いくつかの部分で時代背景との齟齬が発生している。</ref>
 
=== キャスト ===
481 ⟶ 478行目:
|最終回||12月14日||八雲||暴かれる友の死の真相! 八雲の魂は受け継がれてゆく||タナダユキ
|}
* 第1話は、22時 - 23時10分の25分拡大放送。
 
{{前後番組
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|番組名=昭和元禄落語心中<br />(2018年10月12日 - 12月14日)
|前番組=[[透明なゆりかご 産婦人科医院 看護師見習い日記|透明なゆりかご]]<br />(2018年7月20日 - 9月21日)
|次番組=[[トクサツガガガ]]<br />(2019年1月18日 - (予定)
|}}