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完成した一枚のサイズ(幅)は最上質のものでは24cmほど、最も大きくて40cm程度、長さは25ないし30cmほどで厚さは0.1ないし0.25mmであった。
 
薄片を二層に接着して作るという構造上、表裏で繊維の向きが異なり、また折り曲げに弱いため冊子状にすることは難しいので数枚から20枚程度のシートを[[アラビアゴム]]で長く繋ぎ合わせて[[巻物]]として使用された。一枚目をprotokóllonといってローマ人はそこに巻物の産地と日付を記した。この言葉は今でも「[[プロトコル]]」として[[外交]]や[[通信]]の用語として残っている。
 
巻き伸ばしの頻度の高い外側ほど強い良質なシートを使い、一番外側にはしばしば標題を記した[[羊皮紙]]のカバーを付けた。両端に巻物の幅より長い木の心棒を付け、読むときには片手で巻きを戻しつつ、もう一方の手で読み終わった部分を外側の心棒に巻き取りつつ読んだ。多くの巻物から必要な情報を探すには不便であったが、筆記用パピルスの、ギリシャなどへ盛んに輸出される前までの主な用途は副葬品である[[死者の書 (古代エジプト)|死者の書]]が大部分であったので巻物でも不便はなかった。古代ギリシアで作られた巻物は長くても10m内外だが、エジプトでは30mに及ぶものがあった。